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自己紹介

はじめまして、田口ちひろです。
現在、インドの西ベンガル州コルカタに駐在しています。

ここで何をしているかというと、
現地の素材をつかって、現地インド人のスタッフと一緒に、E.(イードット)というブランドのお洋服を、自社工房でつくっています。

2019年から、わたしはこの工房で、すべての最終責任を負う、
ディレクターとして働いています。

インド好きでもないし、経営者になりたかったわけでもなかった、
34歳日本女性の私が、インドで社長をやっているのは、
自分でも不思議な気分です。

いろんな成り行きで、今インドにいるのですが、
自分の根本にあるのは、
所属している株式会社マザーハウスの、
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」
という理念を達成するために生きている、ということ。

会社で働くためだけに生きているというわけではなくて、
マザーハウスという船に乗りながら、
自分が実現したい社会を目指しているイメージ。

私は、途上国にある、その土地に根ざした素材、技術、
そして職人たちにどんどん魅了されて、
気が付いたら10年経っていた。
(「途上国」という言葉の定義自体が、時代とともに変わってきていると思うけれど...。もし今、インドが途上国なのか?と聞かれたら、「Yesだけど、No」と答える)

マザーハウスに入社した翌年の2010年の秋に、
社長と副社長に直談判して生産現場に行かせてもらい、
知識ほぼゼロな状態で、バングラデシュに駐在して、
バッグや革、ジュートについて、現場で知り学び、
その後、ネパール担当に異動になって、
シルクやウール、織りと生地について学んだ。

もっともっと天然素材や生地の世界を知りたい、いろんな挑戦したい、
と思っていたら、いまのE.の前身である、
「ファブリックマザーハウス」というブランドと専門店を始めて、
気が付けば、インドのコルカタで社長になっていた。

ただ、私は自分でものを生み出せる職人でもデザイナーでないし、管理が上手にできているわけでもない。
(今日だって、納品されたウールストールが指定サイズから10cm以上短くなったことに気が付いて、白目になっていたところだ)
やっぱり無理だ、もう駄目だ、って思うことばっかり。

今は、インドの自社工場、通称「コルカタ工房」のみんなが、これからどんな成長を遂げていくのか楽しみでもあるし、彼らの成長が自分にかかっていると思うと、プレッシャーで吐きそうにもなる。

そしてこれはビジネスだから、
立ち上げたばかりのE.ブランドを、
生産と販売ともに、
しっかり収益を出せる体制にもっていけなければ、
私はこの会社にいる意味がないと、常に考えている。

自分に絶望しそうになりながらも、
私は途上国での、マザーハウスのやり方の、
モノづくり、そして人づくりに、魅了され続けていて、
毎日を楽しんでいる。

本当に、モノにも人にも、終わりがなくて、
ちょっともでも前進できたらすごく嬉しくて、
生産現場で新しい挑戦ができたときが、いちばん嬉しい。

自分がこれからの人生、
ずっとインドにいるのか、別の国に行くのか、
日本に戻るのか、将来は分からないけれど、
ありのままの日々を、このnoteにお届けしていきたいと思います。


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