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【懲りずに】2023 J1順位予想&展望

さあ、いよいよ今年もJリーグ開幕ということで、今年も展望と順位予想をしてみます。

の前に、1つのデータを。
2019年に横浜FMが優勝して以降、川崎と横浜FMは熾烈なトップ2の争いを繰り広げてきました。

2019年:🥇横浜FM 🥈FC東京(川崎は4位)
2020年:🥇川崎 🥈G大阪(横浜FMは9位)
2021年:🥇川崎 🥈横浜FM
2022年:🥇横浜FM 🥈川崎

何が言いたいかというと、今年はこの神奈川2クラブ以外のところがトップ2に来るのではないかと。もちろん、この2クラブは優勝争いに入ることは揺るぎないのだが、他クラブの層もこの2クラブには負けているとは全く思わないので。

さらに今年は降格クラブは1つ。「最下位にならなければ残留できる」と言えば聞こえはいいが、その一つになるほど屈辱的なことはない。例として、降格クラブに挙げられがちなJ2からの昇格クラブ2つ。どちらもいいオフを過ごしたが、新潟はJ2優勝の戦力を残すことに専念し、新戦力は少なめ。2位の横浜FCはJ1での実力者・J2で昨年ブレイクした選手も含めて積極的な新戦力補強を敢行するという、「いいオフ」の捉え方としては対称的なやり方をしたのも面白いかなと思う。

それを踏まえた順位予想がこちら。

それでは、各クラブのざっくり分析と私の注目選手をあげていく(顔写真が注目選手)。

北海道コンサドーレ札幌

昨年10位/予想順位9位
ミシャ体制6年目で、そろそろ集大成と呼んでもおかしくない年に。近年は残留争いに巻き込まれることも少なくなり、かつてのエレベータークラブからも脱却しJ1定着クラブになってきたなあ、とチームの成長を感じるが、昨シーズンはいいときと悪いときが極端だった印象。
高嶺朋樹(柏へ)の移籍は痛手だが、昨シーズン神戸の残留に貢献した実力者・小林祐希の補強に成功。ミシャサッカーにどうハマるか。
そして、東京Vからの新加入・馬場晴也にも昨シーズンのウィークポイントだった守備での新戦力として大きな期待がかかる。まだ若く伸びしろも十分だ。

③馬場晴也

鹿島アントラーズ

昨年4位/予想順位6位
昨シーズン終盤からプレシーズンにかけての不調が気がかりだが、戦力を見れば上位には入れるメンツであることは間違いない。何か1つ、常勝軍団復活への足がかりとなるタイトルを狙いたい。個人的に鈴木優磨をいかにゴールに専念できる仕事に徹せられるかが大きなポイントになるのでは。さらに川崎から獲得した知念慶は献身的にゴール前で身体を張れる選手なため、鹿島サポーターにも好まれそう。
最終ラインは植田直通・昌子源のコンビが復活したが、若手にも伸びしろのある選手もいるため、岩政監督にはそこの成長にも目を向けてほしいところ。

⑬知念慶

浦和レッズ

昨年9位/予想順位7位
新監督就任もあり、正直読みにくい。さらにギアクマキスの補強失敗や一人で打開できる松尾佑介のベルギー移籍など誤算もあった。
とはいえ、ここ数年の東欧諸国からの補強は軒並み当たっていることや若手選手が伸びていることはプラス材料。リカルド・ロドリゲス前監督が巻いた種をマチェイ・スコルジャ新監督がどう伸ばしていけるのかに期待。
個人的に昨シーズン熊本で14ゴールをあげた新加入の高橋利樹がJ1でどのくらいやれるのかは注目している。

⑱高橋利樹

柏レイソル

昨年7位/予想順位11位
昨シーズンの序盤は下位予想を覆す躍進を見せたが後半戦に失速。後半戦の流れを序盤に持ち込みたくないところだが、選手の入れ替えが多いのは気がかり。特に最終ラインは高橋祐治、大南拓磨と主力のCBが抜かれたことは不安材料。対象的に攻撃陣は山田康太(山形から)、仙頭啓矢(名古屋から)といった勢いのあるアタッカーを補強。チームの強みにさらに強度が増した。ボランチに札幌で高水準のプレーを見せていた高嶺朋樹の獲得に成功したのも大きい。
このクラブの伝統らしく若手の人数は多いが、昨シーズンのベストヤングプレーヤー、細谷真大に次ぐ一本立ちする若手が出てきて欲しい。チーム一筋のレジェンド•大谷秀和も引退し、生まれ変わるシーズンになりそう。

⑪山田康太

FC東京

昨年6位/予想順位5位
優勝候補の一角。何より優勝を知る仲川輝人(横浜FMから)の加入は大きい。逆サイドのアダイウトンとの高速アタッカーは脅威でしかない。
その他の補強でも中盤とSBをこなせる小泉慶(鳥栖から)、本職は左SBながらCBもこなし、果敢なオーバーラップとロングスローも戦術オプションになり得る徳元悠平(岡山から)など、カップ戦ですでに公式戦出場を経験している選手が複数のユース昇格•高卒組も含めて層がかなり厚くなった。昨シーズン新たなスタイルにトライし、結果は悪くなかったが完全に定着した、とまではいかなかった。2年目の今シーズンにさらなる進化と成熟で悲願のJ1制覇なるか。

㊴仲川輝人

川崎フロンターレ

昨年2位/予想順位4位
3連覇を逃し仕切り直しのシーズン。柏から大南拓磨、湘南から瀬川祐輔、京都から上福元直人など派手さはなくともピンポイントに川崎サッカーに合いそうな選手を補強した。
とはいえカタールへ移籍した谷口彰悟の穴は守備の要という意味でも、精神的支柱という意味でも小さくなさそう。特に大南には早急なフィットが求められる。
攻撃陣でも小林悠、家長昭博といった主力が開幕前に怪我。ユース出身でインカレ制覇を引っさげて加入する山田新(桐蔭横浜大)がレギュラー争いに割って入る可能性も高く、楽しみな存在だ。

③大南拓磨

横浜F・マリノス

昨年1位/予想順位3位
攻撃サッカーは今年も健在で連覇を狙うが、そこを支えていた昨シーズンMVPの岩田智輝(セルティックへ)、移籍交渉中の高丘陽平といった守備陣の穴は小さくなさそう。最終ラインは右SBの小池龍太の怪我も重なり、柏から加わった本職はCBの上島拓巳がスーパーカップでは急造でそこに入った。
攻撃陣では大分から井上健太、長崎から植中朝日とJ2からの実力者を加えた。かつての得点王・マルコスジュニオールでさえベンチスタートになるほどの層の厚さに不足はない。

⑭植中朝日

横浜FC

昨シーズン2位(J2)/予想順位15位
2年ぶりのJ1へ向けて積極的な補強を敢行。神戸から井上潮音、FC東京から三田啓貴などの実力者、熊本から坂本亘基、山口から橋本健人、高井和馬などJ2でブレイクした選手も加えた。とはいえ、昨シーズン主力だった選手もほぼ残留。札幌のJ1定着の基盤を作った四方田修平監督の舵取りなら大崩れはしないはず。
補強が光った中でもやはりキーマンはJ2MVP&得点王の小川航基。
J1ではまだインパクトある活躍を残せていないが、昨シーズンの飛躍の経験を今シーズンにつなげ、上位進出に導きたい。

⑱小川航基

湘南ベルマーレ

昨年12位/予想順位12位
昨シーズンは開幕ダッシュに失敗し早々に遠のいた「5位以内」の目標に再び挑む。残留争いには昨年も巻き込まれたものの、内容は過去のシーズンよりも良かった試合は多く、チームの成長を感じる。それはやはりW杯メンバーにも選ばれたエース・町野修斗の爆発が大きく、今シーズンは得点王も狙える。
補強では守護神・谷晃生のG大阪復帰に伴い、韓国代表でカタールW杯メンバーにも選ばれたソン・ボムグンを新守護神に加えた。まだ25歳と若く伸びしろも十分の選手の補強に成功したのは大きい。攻撃陣の注目選手はG大阪を契約満了になった小野瀬康介だろう。例年多くの得点に絡む勝負強さは引き分けが多かったチームが勝ち切るための一翼を担うことになりそうだ。

88 小野瀬康介

アルビレックス新潟

昨年1位(J2)/予想順位14位
6年ぶりのJ1を戦うにあたり、J2優勝メンバーを残すことに注力し、ほとんどが残留。確固たるスタイルを確立した昨年の戦術を成熟させ、まずは残留、その先の躍進を狙う。
補強では守備陣では徳島から新井直人が復帰。攻撃陣は外国人選手2人と、町田から太田修介を獲得。特に太田に関しては、下位に沈んだ町田でも孤軍奮闘していた個で打開できるアタッカーであり、どれだけJ1で通用するのかは見もの。ストロングポイントとなる2列目には太田も含めて、後半戦に出色の出来だった伊藤諒太郎や、プレースキックの名手高木善朗など強力なメンバーを揃える。昨年の水準にどれだけJ1でもたどり着けるかによって、上位が見えてくる。

⑪太田修介

名古屋グランパス

昨年8位/予想順位10位
長谷川健太監督らしい堅守速攻を掲げるも消化不良に終わった昨シーズン。もったいない勝ち点の取りこぼしも多かった。その勝ち点の差を埋めるべく獲得したキャスパー・ユンカー(浦和から)はうってつけの存在だ。浦和時代もACL•リーグ戦問わず決定的な勝負強い働きを何度も見せてきた男が、マテウス•カストロ、永井謙佑といった快速両ウイングのサポートと、外国人選手の活かし方が上手い長谷川監督のサッカーでどう躍動するか。
鉄壁の守護神ランゲラックを軸にした守備陣では、広島で3バックの一角を長年勤めた野上結貴を獲得し、3バックにさらに磨きをかける。

77 キャスパー・ユンカー

京都サンガF.C.

昨年16位/予想順位18位
昨シーズンは入れ替え戦も経験しなんとか残留。しかしシーズン通して安定していた守護神の上福元直人(川崎へ)とストライカーのピーター・ウタカ(甲府へ)の流出は痛い。
守護神の座は生え抜きの若原智哉、ニュージーランド出身のマイケル•ウッドらが争っているが、早急に固定したいところ。ウタカに代わるCFにはG大阪から実績十分のパトリック、徳島からかつて所属していた一美和成、水戸で2ケタゴールを決めてブレイクした木下康介と、身体を張れる力強い似たタイプの大型FWを揃えた。既存戦力でチョウ•キジェ監督のやり方を熟知する山﨑凌吾も含めた激しいレギュラー争いに期待。
この高さを活かすのは町田で攻撃の中心で正確無比なプレースキックを蹴れる平戸太貴になる。彼が本領を発揮できればセットプレーも強みとなりそう。

⑨パトリック

ガンバ大阪

昨年15位/予想順位16位
徳島からポヤトス新監督を迎え、ポゼッションサッカーへ転換。時間はかかりそうだが、昨シーズンの年間通して低空飛行の苦しいシーズンから復活を期す。
補強の派手さはないものの、守備陣は湘南から復帰した谷晃生、山形からパリ五輪世代の半田陸、長崎では守備の要だった江川湧清など期待のホープが揃った。攻撃陣ではチュニジア代表のジェバリにかかる期待が大きい。ボールの収めもシュート技術の高さも光る男がエース候補に名乗りを挙げる。
それでも一番の期待は今シーズンから7番を背負い、主将も務める宇佐美貴史で間違いない。昨シーズンの大怪我からの復活に大いに期待したい。

⑦宇佐美貴史

セレッソ大阪

昨年5位/予想順位1位
初のJ1制覇へ視界良好。充実の戦力を揃えた。
個人的には2010年以来の復帰となる香川真司(シント=トロイデンから)よりも、福岡から加入のジョルディ•クルークスの加入が大きいと見る。何度も決定的な仕事をもたらしてきた右サイドからのカットインからのシュートは脅威だ。また、横浜FMで優勝に貢献したストライカー、レオセアラの加入も大きい。FWの決定力に物足りなさがあったチームに必要なピースをきっちり補強できたことは評価できる。また、ユース出身の北野颯太や、高校選手権で名を馳せた大迫塁(神村学園卒)、阪田澪哉(東山卒)といった若手のホープもたくさん伸びてきそうなのは大きな注目点。

⑪ジョルディ・クルークス

ヴィッセル神戸

昨年13位/予想順位13位
昨年は期待されながらも下位をさまよい、終盤の連勝でなんとか残留争いを抜け出した。顔ぶれはもともと揃っているチームなだけに、今年は安定感を保って上位を狙いたい。
補強は例年のような派手さはないが、齊藤未月(湘南から)やジェアン・パトリッキ(C大阪から)といった実力者を揃えた。
個人的に期待しているのはエース・大迫勇也。W杯落選の屈辱を晴らす爆発の予感が漂う。

⑩大迫勇也

サンフレッチェ広島

昨年3位/予想順位2位
昨年は補強を抑え、現有戦力を保ってスキッペ監督を迎えると、大卒の満田誠やレンタル復帰の川村拓夢といった選手の活躍もあり予想以上のフィットの速さで躍進。天皇杯、ルヴァンカップのどちらも決勝に進出しルヴァンカップのタイトルを掴んだ。今季も他クラブからの補強は福岡から志知孝明を獲得したのと、レンタル先の金沢で月間MVPも獲得し自信を掴んだ松本大弥ぐらい。戦術やメンバーに大きな変化はないだけに、優勝争いをするポテンシャルは十分だ。

⑪満田誠

アビスパ福岡

昨年14位/予想順位17位
2年連続のJ1残留を達成したが、クルークス(C大阪へ)やフアンマ・デルガド(長崎へ)など攻撃の軸となる選手を抜かれ例年よりも若干厳しいオフを過ごした。今季残留できれば札幌や湘南のようにJ1に定着できるクラブの肩書きがつくといえる正念場のシーズンとなる。
クルークスに代わるサイドアタッカーにはFC東京から紺野和也を獲得。小柄かつ重心の低いボールタッチのドリブルは前任者にも引けを取らない。また補強組の注目は地元出身の佐藤凌我。東京Vではルーキーイヤーから2年連続の2桁得点と結果を残したストライカーが、初のJ1でも爆発なるか。

⑧紺野和也

サガン鳥栖

昨年11位/予想順位8位
昨年は開幕前の主力の大量流出の悲観的な見方から一転、川井健太監督の一貫したサッカースタイルを貫き残留争いとは無風の一年を過ごしたのは特筆に値。
今季も垣田裕暉(鹿島へ復帰)や宮代大聖(川崎へ復帰)と前線の選手はいなくなったが、J2仙台で前線の軸となった富樫敬真や、J3松本で圧倒的なスピードを見せた横山歩夢らを獲得し穴埋めに成功。さらにボランチにはPOで昇格にあと一歩に迫った熊本でキャプテン&フルタイム出場をした河原創の加入が大きい。例年よりもポジティブなオフを過ごし上位を虎視眈々と狙う。

㉜横山歩夢



大まかにこんな感じです。
J2編は次回アップします。

順位予想は外すためにある。

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