依存症についての一考察
飲酒やギャンブル等、同じような事をしていても依存症になる人とならない人がいます。
依存症になるのは心が弱いからだ等と切り捨てるのは簡単ですが、何故その弱った心につけ込まれるのかというところを考えたことはあるでしょうか。
人はだれしも生きる上での目標とか課題とか「~をする必要がある」「~しなければならない」「~した方が良い」というものを意識するしないに関わらず抱えています。
例えば受験であったり仕事上の評価であったり人付き合いであったり、とにかく自分にとって大事だと思えるイベントがあります。
そういう時に「よしやるぞ」とすぐに実行する人は問題がつけ込んでくる余地がありません。逆に「絶対にやらない、それによって自分に被害があったとしても心底どうでもいい」と開き直れる人も同様です。
つけ込まれる状態というのは「わかっちゃいるけど、やりたくない」等となんとなくやる気が起きなくて引き延ばしている状態の心です。
そういう状態で「楽しい」と感じたり、やるにやれない苦しさを忘れられたりすると、それが「やらなければならないこと」にとって代わります。
その状態になると、前と同じ量や時間では問題から逃げているという罪悪感がもたげて来て、量を増やしたり時間を増やしたり掛け金を増やしたりするようになります。
それが段々とエスカレートし、いつしかそれが人生の目標と入れ替わってしまい、自分の身体がボロボロになっても周囲に不幸をまき散らしてもやめられない状態に陥っていきます。
医療でせっかくアルコール等から足を洗っても繰り返してしまうのは底の部分にそういう問題を抱えているからなのです。
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