水戸サムネ1

初めての徹底分析 R1.07.07 J2第21節 VS水戸ホーリーホック レビュー

 いつかやろうと思っていた我が軍ツエーゲン金沢の徹底分析。まだ自分の分析力に自信があるわけではないが書いていかないと実力も付かないだろうと思い、始めました。慣れない事で読みづらい事も多々あると思いますがなにとぞご了承ください。

 さて今回は当日、時間が空いたので今シーズン2度目のスタジアム観戦に足を運びました。先着1800人に無料で当たるというTシャツが欲しかったのですが、すでに時遅し・・・。みんな試合前の楽しみ方を知っている人たちばかりで羨ましい。16時からの配布でその前から頑張って並んでたんだろうなー。僕は用事を済ませ「笑点」が終わる頃に到着。そんな遅くに行ってTシャツあるわけねーじゃん。ちなみに試合開始は19時。僕にもっと自由な時間が与えられるには後10年はかかるのでは・・・(苦笑)ちなみに配布されたTシャツがこちら。

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七夕の西部緑地公園陸上競技場の空は曇天でした。リーグ戦の半分が終わってしまう第21節で満天の星空に「プレーオフ圏内でリーグ後半を迎えられますように!」とお願いしたかったですが、それは厚い雲によって届かなかったか。

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スタメン

金沢は今シーズン全試合に出場してきたMF藤村くんが、水戸はCBンドカさんが出場停止。そして伊藤槙人くんがマリノスタウンの住人となりました。どうでもいいけどンドカさんってなんでンドカさんになったのか。エムバペだって最初はムバッペとかンバペとか言われていたが今の名前に落ち着いた。ンドカさんもヌドゥカとかになりそうなのに。どちらにしろインパクトはでかい。インパクトを取るならンドカでいいか。そんな事を考えながら座れそうな席を探した。

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水戸の前節からの変更は黒川→村田 ンドカ→瀧澤の2点。対する金沢は藤村→梅鉢。水戸の試合は前節京都戦しかチェックできなかったが、相手の陣形が整わないうちにハイプレスで奪いとってしまおうぜ、と言わんばかりの点の取り方だったので序盤の入り方を気をつけて欲しかった。我が軍の梅しゃんことバチくんはボール奪取には定評があるが、藤村くんのように中盤の底からタクトを振ってキラーパスを出すのはちと難しいと思っていたので心配は尽きないのであった。さらにはミラーゲームの様相。そうなると技術のある方に軍配が上がりがち。浅野”ジャガー”弟くんの突破力も脳裏に焼付いた前節。実際に客席から見ていても速い割に下半身がごっつい。

試合開始から前半15分

水戸ボールでキックオフ。IH平野くんから右SH白井くんへ。しかしボールに追いつけずタッチを割る。そこから金沢ボールでスローイン。やり取りが数回あり金沢左サイドに詰めていたIH大橋くんから縦にフワッとしたボールがFW垣田くんへ。そのまま左を駆け抜け水戸CB細川くんをも突破しゴール前へ。開始1分にも満たない時間で得点か?と思われたがGKマツケンを超えたボールを初登場CBタッキーが根性でゴールに鍵をかける。奇襲には奇襲をといったところか。序盤は大橋くんが縦パスを垣田くん狙いで出すことが何度か見られた。フリーマンのようにボールの近くに行き奪い取る姿勢を見せたり、味方がボールを奪ってパスをもらい、すかさず垣田くんを狙う形だ。

しかしその狙いの最中、大橋くんの眼前で水戸SH白井くんがミドルシュートをゴールに叩きこんでしまう。

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たぶんスタジアムのあちこちで「白井が白井に決められた」と言ってたことでしょう。僕の後ろでも言ってましたw

さて、大橋くんが悪いわけではありませんが、そこからはトランジションの切り替えを気にしながらもバチくんと役割分担をしてボールに寄っていって縦パスを狙う姿勢は貫いていました。そしてバチくんがその役割を初めて行った前半12分に同点のシーンが。

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金子くんの垣田くんを信じる気持ちと加藤くんの観察力が生んだゴール。小松くんが囮になっている点も重要。こういうボールを追い越す動きは相手の基準を狂わせるためにはものすごく有効。早くも同点に追いつき「今日は射ち合いか?」という空気が流れた。ちなみにかの山本昌邦氏いわく「前半15分は一番注意すべき時間帯」なのだそうな。どの時間帯も危険といえば危険なのだがw

意外と膠着?前半終了間際に試合が動く

その後は両軍の攻守の奪い合いが続く。お互いが右サイド左サイドを使い狙いを絞らせないように見えた。金沢FW小松くんのシュートや水戸FW村田くんのオフサイドギリギリの飛び出しなど、どちらにペースがあるとも言えない展開に。いつも垣田くんにロングボールを当てる形を見るのだが、もう少し競り合いの勝率を上げられないものか。この日も決して勝率は高くなかった。競り合いで勝てなければセカンドボールも拾えない。頑張れ垣田くん。

もう一つ頑張って欲しいのは大橋くんのミドルシュート。この日は前半33分と後半にも1本放っていてどちらも低い弾道。前回までは浮いてしまい枠に入っていなかったので枠内なだけ今後に期待が持てる。そろそろ気持ち良いズドン!が見たい。

前半35分あたりからか、水戸はロングボールを前線に放りこむことをあまりせず、岸田・細川・瀧澤もしくは細川・瀧澤の間に平野が降りてサリー(サリーダ・ラボルピアーナ)を行い、後方からのビルドアップに切りかえてきていた。徐々に浅野弟くんの突破や、前くんのFWへの縦パスにペースを奪われていく金沢。こういう勝負になるとやはり質の高い選手を擁する水戸が一枚上手。しかし、金沢が前半43分、金子くんのコーナーキックから喉から手が出るほど欲しかった追加点をGETする。

義道・小松・垣田・廣井という金沢長身カルテットが時間差で飛び込み金子くんが放ったボールは垣田くんにドンピシャ。その2分前にも同じ試みで垣田のヘッドがゴールバーに阻まれていた。金子くんは2回とも相手キーパーの飛び出しにくいところを狙ってボールを上げていた。ゴイスー。さらには2分前のコーナーキックでニアに飛び込んだ義道くんとファーに流れた廣井くんが入れ替わる頭脳プレー。練習の成果が出たねぇー、というゴラッソ。1点目の加藤くんのゴールは点を取られてからすぐ取り返したので「えっ、マジ」的な驚きがあったが、垣田くんのドンピシャズドンは「待ってましたぁ!!」とツエサポ全員が歓喜。やはりこの男のゴールはスタジアム全体を幸せにする。流れをグッと金沢に引き戻して前半終了。

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おいおい金沢の支配率はいつもこんなもんだが水戸の7分の7の枠内シュートってなんだよ・・・と改めて技術の高さにビビるのであった。

後半開始

水戸は村田くんに替えて黒川くん投入。金沢は変更なし。村田くん前半シュート0だった為やむなしか。

水戸は最初から黒川くんを使い、裏抜けやサイドに移動し囮になり二列目の選手がゴール前に侵入するなどペースを握っていく。

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一方の金沢。54分。加藤ー垣田ー小松が一列になっているところ(3オンライン?)で垣田くんが画面上方向、小松くんが左方向に動く。小松くんのボールタッチが悪く水戸CB細川くんに捕られてしまうが完全に細川くんの視野に入っていなかったので上手くコントロール出来ればGKと1対1になれるシーンだった。惜しい。この日の小松くんはいつも通り垣田くんを活かす動きやポストプレーなど裏方的動きを見せる流石さだったが、指揮官の意図する働きは出来なかった様子。70分までの男と同時に交代となりました。(正確には67分)しかしその前に水戸にゴールが生まれてしまう。

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2度もこの位置でミドルを打たれてしまった時点でちょっと残念。こういうミドルは白井神の視角になってボールが選手に当たって難しい処理になりがち。この場所を開けるべきではない。よく考えてみよう。1点目もミドルだ。ナイスミドルだ。要するに狙われとったというこっちゃ(-_-;)

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志知くんにボールが渡る直前の水戸右サイドからのクロス時。見事なまでのボールウォッチャー。真ん中をカバーしようという意識がない。これでは真ん中に相手が来てからの後手後手の対応になってしまう。ちなみに水戸は綺麗な4-3または4-4ブロックを守備時に敷いていた。そこらへんが整備出来ていなかった金沢は後半あまりペースを握れなくなったように思う。

67分金沢 金子・小松→杉浦・清原の2枚替え

ここから垣田くんが1列降りてボールをもらいに来たり、サイドに行き中央に杉浦・清原あたりを走らせる作戦にでる。一列降りるのはボールが垣田くんまで回ってこない時によく起きる現象なので指示が出ているのかは不明。とにかくボールが来ないのなら貰いに行くということだ。

最後の15分、金沢ー水戸の主導権争いは・・・

トランジションの奪い合いが続く中、疲労の色が濃くなる選手が両軍目立ち始め、パスミスが散見される。

83分水戸 平野→平塚

水戸の終盤の変更は最終ラインに右から岸田・細川・瀧澤、中盤に平塚・白井・前、左の前線に志知・浅野、右前線に黒川・清水という3-3-4にも3-5-2にも見えるフォーメーションで金沢に襲い掛かる。垣田くんが1トップ気味になり清原・杉浦の2シャドー体制になった為と思われます。

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後方は菱形を作り奪わせない状況を作り金沢の加藤・清原・毛利それぞれの中間ポジションに入りどちらに付くか判断を遅らせる。浅野・志知のポジションチェンジでジャガーが深いところに侵入。清水が前線で張って黒川・白井・平塚がゴール前に。後方の形がどうなっていたか不明だが岸田くんがシュートを打つ場面もあった。基準を明確に出来ないままジリジリとゴールに迫られる金沢。

85分金沢 加藤→窪田 

交代時に長谷川くんが足をつったような映像。あれだけジャガー弟に食らいついた身体が悲鳴を上げていた。窪田くんにどんな指令が出ていたか不明だが何度か突破を試みていたが囲まれて奪われる、大きなインパクトは残せなかった。今後出場機会が増すと思われるので成長に期待したい。

後半最後の水戸の選手の運動量、前の選手を追い越す動き、足元のボールコントロール。目立ちにくいところだが確実に金沢との質の差を見せつけられた。あと10分あったら仕留められていたかもしれない。しかし、どういうチーム同士でも試合は90分ちょっとで決まる。金沢としてはホームであったがなんとか勝ち点1を物にした。

試合には引き分けたが戦術の豊富さと選手の理解度はかなりレベルが高いと感じさせた水戸ホーリーホック。やはりジャガー弟くんのような突破力のある選手がいるとそれに目を奪われて視角が出来てしまう。秀でた才能のいるチームは強い。それに匹敵する力を小松くんは持っているのだが、結果的に小松くんが下がってから金沢から勝利が逃げていったような・・・

リーグ折り返し

7位で前半戦終了。プレーオフ圏内手前で7戦中6引き分け。ここで引き分けを1つ2つ勝ちに出来ていたら6位~4位にはなっている。なかなか閉塞感から脱出できない。もともとこうなると1~2か月は上昇気流には乗れないと思っていたのでこの位置にいること自体がラッキーなのかもしれない。垣田くんのゴールが一番の起爆剤だと思ったのだが。

C大阪から永遠くんが来て、毛利くんが湘南へ。別れがあれば出会いもある。大石くんが早く復帰してくれるのと怪我人が出ないことを祈ろう。藤村くんがいない中でこれだけやれたのはある意味、自信になった。

最後に

とっても時間が掛かってさらに拙い文章になってしまいましたが最後までよんでいただいた方、ありがとうごさいました。個人的に思うことは、選手は凄いしリスペクトしていますが、ベンチワークや戦術面でもっと準備を怠らず、また現場で修正・指示できることも多いのではないかと言う事です。僕にはそれを出来る力も地位もありませんが指摘する事で少しでも我が街のクラブが強くなればと思います。毎試合分析できるわけではないと思いますが、出来ればやりたいと思うのでご指導・ご鞭撻よろしくお願いします!


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