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読書録のような戯言

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妄言を延々とこねている。
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読書と戯言「おいしいごはんが食べられますように」:おいしいとふつうは似ている

読書と戯言「おいしいごはんが食べられますように」:おいしいとふつうは似ている

昔から食べることにあまり興味がない。

食べるよりも寝る方が好きだった。
寝たすぎて両親の「ご飯食べないの?」を数多の狸寝入りで誤魔化した。

おかげでどこに出しても恥ずかしくないもやしっ子になってしまった。

いろんな人に「ちゃんとご飯食べてる!?」と聞かれる。自分基準では食べている、つもりである。

味を感じたり、ストレス発散のための咀嚼に勤しんだりするのは好きだ。

なので、調味料に糸目はつ

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読書と戯言「詩歌と戦争」:すこしだけ文劇3のはなし

読書と戯言「詩歌と戦争」:すこしだけ文劇3のはなし

 先日「詩歌と戦争/中野敏男著」を読んだ。

 この本を読むきっかけは、2月に上演される文劇6 戯作者の奏鳴曲(以下、文劇6)の観劇の、いわゆる予習のためであった。

綴リ人の輪唱を観たときのこと

 文劇3 綴リ人の輪唱(以下、文劇3)は、ほとんど予習せずを観劇させていただいた。

 強いていうなら以前に「北原白秋 言葉の魔術師/今野真二」と白秋の著作をかい摘んで読んでいた。

 結果、なかなか

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読書と戯言「齋藤茂吉ノート ノート八」:白秋はゴーギャンたり得るか?

読書と戯言「齋藤茂吉ノート ノート八」:白秋はゴーギャンたり得るか?

 返却期限が来てしまった。貸出延長したのだが、読み終わりそうになかった。そのため、取り急ぎ目当てのノート八のみ読んだ。これは今月上旬のことである。本がいっぱいあるとうれしいので、いつもつい余分に借りてきてしまう。

齋藤茂吉ノート概要

 齋藤茂吉ノートは中野重治が書いた齋藤茂吉評である。基本的には齋藤茂吉の作風、世間からの評価に対しての中野の考察が書かれている。

白秋とゴーギャン

 白秋が小

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