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「集中力がない」のは必要なことです
1.誰にでも集中力はある
「あなたは集中力がある方ですか?」と聞かれて、「はい」と断言できる人はどのくらいいるでしょうね。
勉強に集中できないとか、仕事に集中できずスマホをいじってしまうというような話はそこかしこで聞かれます。
おそらく多くの人が「自分は集中力がなくてダメだ」と感じていることだろうと想像します。
しかし人生で一度も集中したことのない人はおそらくいないはずです。
誰しも夢中になったテレビ番組や漫画の一つや二つあると思いますし、
友達と遊んでいると楽しくて、気がついたら日が暮れていたなんて経験をお持ちの方も多いことでしょう。
そのとき、人は間違いなく集中しています。
何かに没頭して時間を忘れて行為に及び続けているような状態のことを、
20世紀の心理学者、チクセントミハイは「フロー状態」と名付けました。
まさに川の流れのように物事がスムーズに流れていき、最大のパフォーマンスをしうる状態です。
この状態には条件さえ整えば、誰にでもなれるもので、言わばすべての人間に、ひいてはすべての動物に備わったデフォルトシステムだと考えられています。
それが正しければ、集中力がないと感じている人は、集中力がないのではなく、
集中できる何かに出会っていない、もしくは集中できる条件が足りていないということになるので、
自分の集中力のなさを嘆く必要は全くないということになります。
2.集中力が高いとよくないこともある
また集中力があることが必ずしも優れているとも限りません。
集中力が低いということは裏を返せば「散漫力が高い」ということです。
つまり集中し過ぎる人だと周りの変化に気づかずに目の前に危険が近づいてきていたとしても回避できないのに対し、
散漫力が高い人はいち早くその危険の存在に気づくことができ、危険から離れることが可能となります。
何かにもくもくと集中し続けて、大きな成果を成し遂げるというのは、特に私達日本人の価値観にとっては輝いていて優れている状態に見えるかもしれません。
しかしながら物事には正の側面と負の側面があるのだということを決して忘れてはなりません。
もしも今、あなたがすべてが負の側面にしか見えない状況があるのだとすれば、それはものの見方が非常に偏ってしまっていることに気づくチャンスかもしれません。
例えば集中の末に一つの職業を突き詰めて、その道の第一人者になったとしましょう。
しかしながら、例えばコロナ禍のような思わぬ出来事に遭遇してそれまでの価値観が逆転するような事態に陥ることによって、
突き詰めたその職業の意義が根本から問い直される事態になることもあるかもしれません。
そうなった時に、その道一本でしか生きてこなかった人は、もはや生きていけないように感じられてしまうのかもしれません。
実際にはそんなことは決してないにも関わらず、です。
その意味で、集中しないことは必ずしも悪ではないということになってくると思います。
3.「いつの間にか集中」で行こう
最近は私も、ブログなYouTube、メルマガに加えて、Noteにも手を出して、
なおかつ本来の医業に加えて、農業をやったり、外国語を学んだりなどとかなり散漫にいろいろなことに手を出している状況があります。
それを人は「節操のない人だ」と評するかもしれませんが、
私は今、気の赴くままに、自分の心と身体が求める方向に動き続けている状態です。
その「節操のなさ」は「多様な可能性を追求する心」と捉えることもできるのではないでしょうか。
その行為を行う前の段階では、それに集中できるかどうかは「やってみないとわからない」としか言いようがありません。
ならばまずは様々なことに接してみることです。
その結果、集中できるような面白さに出会うことだってあるかもしれません。
そして集中できない状態の時にもそれを卑下することは全くなく、
この集中できない状態があるからこそ、過度な集中によりオーバーヒートしてしまうことから身を守れているのだと、
自分には集中する時と集中しない時とのリズムを保てているのだと肯定的に捉えてみるとよいと思います。
不思議なことに集中というのはしようと思ってするとなかなかできません。
集中できないことを悪いと感じるネガティブな想いは早々に捨てて、
気の向くまま、心の躍る方向へ、あるいは何かよくわからないものへも怖いもの見たさで、様々なものへ触れていってみるような生き方をしてみるのもよいかもしれません。
そうすればいつの間にかあなたも集中しているかもしれませんよ。
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