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休むと休まないをバランスよく

1.いつの間にか無理していませんか?

コロナの影響もあって、日本社会の同調圧力というものがすごく意識されるようになってきましたね。

本当はやりたくなくても、周りがやっているから仕方なくやっているということが身の周りにいかに多いかということを振り返ってみるのはどうでしょうか。

「和を乱す」という言葉がありますが、「和を重んじる」というのが日本人の美徳であり、価値観の根底を占めているように私には感じられます。

それ自体は否定されるべきことではありません。「和」が重んじられなければ社会の秩序が乱れるというのは紛れもない事実です。

ただこの「和」を重んじ過ぎてしまうと、それはそれで「自己犠牲」へとつながってしまうのではないかとも私は思うのです。


2.今、疲れているかどうか自覚できていますか?

この構造に気づいていることはとても大事なことだと私は思います。

なぜならば、この構造に気づいていないと日本人は無意識のうちに頑張り過ぎてしまうからです。

ポイントは「無意識に頑張り過ぎてしまう」というところです。

人は疲れたら休みます。これは人間だけに限らず、すべての動物が備えている基本原理です。

しかし人間だけは、その脳の価値観に従って、休みを押してでも頑張り続けることが可能です。

「疲れているけれど、今ここで休むわけにはいかない」という概念が私達を頑張らせ続けさせてしまうのです。

この例のように「今、疲れている」ということが自覚できている人はまだいいです。

私が難病と呼ばれる患者さん達と接していて感じるのは、「今、疲れている」ということに無自覚であるということです。

むしろ動かない自分の身体にさらなるストレスを感じ、さらに自分の価値観に基づいてその身体にムチを打って動かそうとしてしまいます。

本当は動けないほどに身体が悲鳴を上げているサインであるにも関わらず、です。

如何ともしがたい身体の症状に悩まされている人は、動物的な感覚に立ち返り、「自分は適切に休むことができているか」ということを考えてもらいたいと思います。


3.「頑張る」と「休む」のバランスを考えよう

ただこういうと「疲れたらすぐに休む」という動物的な行動だけが絶対的に正しいという話に思えてしまうかもしれませんが、それはそれで違うと思います。

なぜならば、無理をして頑張るという場面は人間を色々な意味で成長させていく側面があるからです。

「だから休まずに頑張り続ける」というのも違うし、「疲れたら休むを徹底的に遵守する」というのもまた違います。

・・・なかなかはっきりとしない意見でもやもやするかもしれませんね(^_^;)

でも、私は「今、私が疲れているか否かを自覚していること」がとても大切だと考えています。

それが自覚できていれば、「今は疲れているけれど自分の成長のためにちょっと無理をする」という位置づけの中で行動することができますし、

「今疲れているから、仕事のパフォーマンスを上げるためにここは休むという選択をする」というように頑張り方をハンドリングすることができます。

いつ頑張って、いつ休むかというバランスや具体的な選択については、それこそ価値観によって異なるところなので、自分自身で自分にとっての答えを見つけていくより他にないと思いますが、

少なくとも自分の状態を十分に観察することができていれば、一歩ずつよい方向へ進めていくことができるのではないかと思います。

上手な頑張り方だけではなく、上手な休み方をともにマスターすることができれば、

良い人生を送ることができるのではないでしょうか。

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