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断食に親しんでおけばいざという時に強い
1.「断食」って苦しい修行だと思いますか?
皆さんは「断食」を経験したことがありますか?
一口に「断食」といっても色々なレベルがありますが、ここでは3日以上固形物を食べず水分だけを摂るというというレベルの「断食」のことです。
「断食」というと「苦しい」とか、「修行」といった厳しいというイメージを思い浮かべる人が多いのではないかと思います。
あるいは食べないとどんどんやせていくだけで不健康になっていくだけだというイメージもあるかもしれません。
特に1日3食食べるのが当たり前の習慣となった現代社会においては、わざわざそんな苦しい想いをしようと思わない人がほとんどだろうと思います。
断食のよくないイメージはげっそりとやせている人が修行層のように苦痛に耐えているような姿、
あるいは病院で寝たきりの患者が最終的に食べられずに亡くなっていくような姿を想像して起こっているところもあるかもしれません。
そういう意味で「断食」は「修行」「不健康」、そしてその先に「死」というネガティブなイメージがつきまとったとしても不思議ではない行為です。
ところが、実は食べないでいることは必ずしも健康を害するわけではありません。
亡くなる前に食べられない状態になることと、比較的余裕のある時期に自発的に食べない状態を作ることは、健康面でも精神面でも似ているようで全く意味の違う現象なのです。
2.「断食」には健康面で様々なメリットあり!
実は私は大柄な体格なのですが、毎週のように24時間レベルの「断食」を行っていますし、
年に数回は3日間レベルの断食を行っています。余りに大柄なので信じてもらえないかもしれませんが・・・(^_^;)
でもその経験から言えることは、「断食」を経験しておくことには大きなメリットがあるということです。
よく究極のダイエット法として「断食」を捉える人もいますが、それは私はおすすめできません。私の大きな身体がそれを物語っています(^_^)。
実は「断食」をしている最中は確かにやせるのですが、その後食事を再開した時に栄養の吸収効率がものすごく高まるので、あっという間に元の体重に戻るのです。
その意味で「断食」は栄養の吸収効率を高めるように消化管を休ませる意義がまずあります。
それ以外にも食べない時間を確保することで異物や毒物、老廃物を排泄する効率を高めることもできますし、
食べないことで脂質代謝が駆動して効率的なエネルギー源を取り出しやすくする訓練にもなりますし、
食べないことでタンパク質をリサイクルするオートファジーと呼ばれるシステムを活性化し、少々の栄養不足では倒れなくて済むようにもなりますし、
さらには食べないことで普段眠っていて使っていない遺伝子を活性化して、自分の中の潜在能力を引き出す可能性があることまでわかっています。
ともかく「減量」以外に様々なメリットのある断食ですが、病気の終末期の食べられなくなった状態ではなぜその健康効果が発揮されないのかといいますと、
「断食」のそれらの健康効果を発揮するためには、身体のシステムが十分に働いていることが大前提であるからです。
病気の終末期は単に食べられないだけではなく、全身の細胞のシステムがすべて死に近づいて機能しなくなっている状態にあるわけです。
だから前述の「断食」のメリットを発揮しようにもそのシステム自体を動かすことができず、メリットが得られないというわけです。
従って、「断食」のメリットは、まだ身体に比較的余裕のある時期にこそ経験しておくべきだと思います。
特にこの飽食の時代においては、それを意識的に行わないと「断食」のメリットは忘れ去られてしまうと思います。それはとてももったいないことです。
3.「断食」を経験しておいた方がよい最大の理由
最後にもう一つ、「断食」を経験しておいた方がよい私が思う大きな理由を書きます。
それは災害などの理由で「食糧が十分に提供されなくなった状況において、自分に余裕を生み出すことができる」ということです。
書家、相田みつを先生の言葉に「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」というものがあるのですが、
災害時にはおそらく食糧の奪い合いという状況が間違いなく起こることと思います。
コロナ騒動におけるマスク買い占め、トイレットペーパー買い占め現象を見て、それが紛れもない集団心理だという現実を突きつけられたと思います。
しかしそんな状況においても、何度も「断食」をしたという経験と、
「いざとなったら食べなくても大丈夫で、それどころか自分の健康を整える絶好のチャンス」という意識があれば、
そんな食糧不足の状況においても他の人に食糧を分けようという気持ちが芽生えるはずです。
そのように奪い合うのではなく、分け合うという意識になれば心の在り方にゆとりが生まれ、結果的に自分の健康を守る条件を作ることになるのです。
逆に言えば、奪い合って憎しみ合うような心理状態には常にストレスがかかり続けて健康を害するリスクがあります。
知らず知らずのうちに自分で自分の首を絞めてしまうことのないように、
「食べないことのメリット」を身をもって知っておくことは、いざという時に非常に心強い経験となってくれると私は信じています。
患者がもっと自由に自分の健康を管理できる新しい医療のカタチを具現化できるように情報発信を頑張っています!宜しければサポートして頂けると励みになります。頂いたサポートはズバリ!私の大きなモチベーションとなります(^_^;)!