【くりえいとほおぷフェス2022】参加レポート

※この記事は、元記事から転載しています。

VOiCE VRを使った同人誌即売会「くりえいとほおぷフェス」にサークル参加したので、その感想と、今後サークル/一般参加するに向けてのメモを残しておこうと思います。

今回参加した方に共感してもらえたり、今後VoiCE VRに参加される方の参考になれば嬉しいです。

「VOiCE」と「VOiCE VR」と「くりえいとほおぷフェス」

くりえいとほおぷフェスは、いわゆるVR会場に15ジャンルのオンリーが集まったオンライン同人誌即売会です。これが分かればとりあえず大丈夫です。VR会場のイメージは、このページに紹介されている画像で雰囲気がつかめると思います。

私のサークルはこんな感じに作りました。

もう少し詳しく

  • VOiCEは「オンリーイベント即売会をネット上で開催できるようにするためのプラットフォームサービス」です。色々なサークルの情報を集めて常時公開しているWebサイトみたいな感じ。サークル情報版Pixiv。

  • VOiCE VRは、「VOiCEが用意したVR空間上でオンライン同人即売会が行えるサービス」です。いわゆるVRイベント会場です。イベント開催時にオープンします。
    VOiCEとVOiCE VRの説明はこちら

  • くりえいとほおぷフェスは、「くりえい社」と「ホープツーワン」という2つの同人誌印刷所が、VOiCE VRを使って2022年2月11日~13日に開催したオンライン同人誌即売会です。主催運営お疲れ様です。楽しい場の提供をどうもありがとうございました。

自己紹介

てばそーと申します。2016年くらいからスティレオという二次創作BLのCPで同人活動しています。スティレオは健康にいいぞ。

VRイベントではOperation VRというイベントに参加したことがあります。その時のレポートはこちら

VOiCE VRに触ること自体が初めてだったので、公式の説明/VOiCE VR経験者からの教え/ネット上のレポなどを片手に試行錯誤で頑張りました。

楽しかったところレポ

会場がイベント会場

コンクリート打ちっぱなしの倉庫という見た目で、ビッグサイトや大阪インテの雰囲気満点でした。最初は殺風景すぎて大丈夫か不安になりましたが、設営に何度か通ううちにサークルの存在と相まって愛着が湧いてきました。でもやっぱり殺風景すぎません?

キャラのスタンディが楽しい

画像を好きな場所に配置できるので、机上/壁面/サークルの椅子の上などにスタンディが置かれていて華やかでした。スタンディごとに色々な物語が見えてくるので、サークルを見て回るのが楽しかったです。3Dオブジェクトと合わせて車上にキャラが乗っているような装飾と、椅子に座ってお店番しているスタンディが最高でした。自分のサークルじゃないので写真を貼れないのが残念。私も次回やってみたいです。

コアタイムと写真撮影のワイガヤ感

コアタイム最後の写真撮影では30くらいのアバターが集まりまして、「こんなに同志がいたんだな~」という嬉しくなりました。コアタイムはオンラインイベントに必須の仕組みですね。自分のCP界隈はあまりコアタイムに盛り上がりがなかった印象ですが、16名くらいで盛り上がっている別ホールにお邪魔して雰囲気を堪能させてもらいました。

ジャンルごちゃまぜの作品展示ボード

自分作品を何でも貼っていってねという作品展示ボードがロビーにありました。特にコアタイムでは、ジャンルやCP関係なく作品をみんなで覗きこんでいる感じがあってほっこりしました。このボードの存在があまり宣伝されていなかった気がします。もっと宣伝してもろてええんやで。

移動速度の調整可能

少しですがアバターの移動速度を上げる設定が可能でした。会場が広いので、移動ストレスが軽減されてよかったです。

次回に向けて準備したいこと

今回、設営やイベント期間はほぼ行き当たりばったりで遊びました。「楽しかったしまた参加したい」と「参加者同士の交流があんまりなかった」が感想の本音ですが、おそらく事前準備の要否だと感じたのでこの辺りを心に留めて次回に臨みたいなと思います。

自ジャンル内での宣伝

初回開催のイベントであったりVOiCE VR経験者が少なかった(たぶん)ことから、サークル参加者も一般参加者も「いつ/何を/どうしたら、何が楽しいのか分からない」状態だったのではないかと思います。私も含めて。ということで、「イベント概要(開催日や申し込み締め切り)」、「サークルは当日までに何をすべきか」「当日はどこで、何ができるか/どう遊べるか」といった端的な情報を草の根活動でとにかく拡散して、イベントが楽しそうというイメージを持ってもらわないことには参加者も増えないのではないかと感じています。

別CP界隈では率先して参加方法を調べて発信してくださった方がいたそうで、参加サークル数や当日の参加者が多かったのは情報リーダーがいたからなんだなぁと納得しました。とはいえ初めて触る仕組みをユーザに調べて発信させるのはハードルが高すぎるので、主催さんからもどんどん発信してほしいです。

参加者が増えると会場の没入感も増すので、とにかく参加者が増えることを期待しています。 

設営のクセを知る

サークル設営の操作はちょっと練習というか慣れが必要でした。設営期間にいきなり着手ではなく、常時開設されている設営練習会場で「オブジェクトの読み込み」「移動と配置」「PIN」の練習しておくといいと思います。

私は、

  1. サークル登録~イベント申請は「遊び方 | サークル参加編」に従い、

  2. サークルの設営方法は動画「サークルスペース設営方法【VOiCEVR】」を見て、

  3. 設営の雰囲気は「小説サークルがVR会場のオンライン同人誌即売会(VOiCE)に参加してみた」でイメージを掴み、

  4. 操作マニュアルは公式「HOW TO VR

を参考にしました。

その上で会場設営を試みて、この辺りにクセを感じました。

  • ガイド枠が便利で不便。オブジェクトをガイド枠に近づけると自動で吸い付いてまっすぐ置いてくれるので便利。でもガイド枠存在ゆえに、微妙な傾きやズラシ配置ができない。諸刃の剣!!!

  • 視点の高さを変えられないので、床面の低いところや棚の上の高いところに置きづらい。スタッフさんに相談したらFlyモードを一時的に解禁してもらってできました。スタッフさんに相談してみてね。

  • 自分以外のオブジェクトも触れてしまう。サークル設営期間中はオブジェクトを読み込んで自由な場所に配置しますが、恐ろしいことに自分以外のサークルさんのオブジェクトにも同じことができます。初めて設営をする人が色々試す中で他サークルさんのオブジェクトを編集してしまうケースもあると思います。
    これはもう仕様なので仕方ない…ので、他人のオブジェクトを触ってしまったらサークルさんに謝り連絡を早めにするしかないですし、自分でも開場直前に自分のサークルを確認しに行った方がいいと思いました。
    イベント開場中は編集機能が隠されて、勝手に移動することはできなくなります。安心。

  • 3Dモデルは低ファイルサイズ2点まで。装飾に3Dモデルをダウンロードして配置できますが、低ファイルサイズのものを2点までなど紳士協定的ルールがあったりします。
    (2022/2/15追記) 設営に関する留意点は「VR会場サークルスペース設営でのデータ軽減についてご協力のお願い」に書いてありました。読んでなかった…。 

会場側に要望したいこと

全人類にフレンドリーなシステムなんて存在しないなのですが、イベント会場でワイワイしたい私としてはこういう改善があると嬉しいなあと思うことです。自力でどうしようもないことは主催にお願いするしかない…ちゃんと要望で出します。

コミュニケーション機能の改善

サークルさんへメッセージを送ると、送り主の名前とメッセージが他の人にも見えるのはちょっと恥ずかしい…ので、個別メッセージを送れる場所があると嬉しいです。もしくは匿名で絵文字とかスタンプを送れると嬉しいです。リアルイベント会場ではお菓子の差し入れしたりするので、その感覚で言葉以外の何かを贈れるのといいなぁと思います。勝手に考えたんですけど、こういう風に机にハートを投げつけて行ける仕組みがあっても嬉しいなと思いました。これは自作自演のハート。

(2022/2/15追記) もし差し入れ機能が実装されるとしたら、「差し入れがある」ことは分かっても数は他人見えない仕組みだと嬉しいです。比較が可視化されると、数の大小にかかわらず「隣のサークルさんにはハートが山のようにあるのに、私には来ていない」とガッカリがっかりしてしまうかもしれないので…。

あと、メッセージの通知を受け取る機能があると嬉しいです。現状はたぶん、VR会場に行って自分がメッセージを送ったサークルさんのメッセージボードをひとつずつ開かないといけないので…。

(2022/2/15追記) VR会場に行かなくてもサークルさんのサークルページで見れることが分かりました。が、それにしても能動的に見に行かないといけないので通知があると嬉しいです。

会場に入れない人たちのケア

開場が読み込めない/入室してもすぐ退室させられるなど、イベント会場に入る以前に諦めざるをえない人を何名かお見掛けしました。デバイスのスペックの問題か回線の問題か会場の重さの問題か色々あると思うのですが、誘導やケアが無いとイベントへの期待値がぐんと下がってしまうので、何かしらの策を講じていただきたいです。いいアイディアも思いつかないのですが…せっかく来てくれた人たちを大事にしたい…。

アバターの上下視点変更

アバターは基本的に視点の高さが変わらないのですが、棚の上など高い位置や足元の低い位置に配置された絵や漫画が読みづらいので、少しだけ高低をつけさせてほしいです。視点の高さが変わらないことで、画面がぶれにくく酔いにくいというメリットもありますから選択制だと嬉しいです。

情報の出し方

主催さんからは何度でも、イベントの目的/いつ/どこで/誰が/何をできるのかという情報を出していいただきたいです。参加者に「イベント楽しそう」というイメージを持ってもらい集客に繋がることが、主催/サークル/一般参加者全員にとって最大の利益になると思います。

あと、SNSで用いるハッシュタグは統一してください…お願いします…!タグの数だけTwitterの140文字が削られるんです…!検索も、一度に1タグしか検索できないんです…!

今後のオンラインイベントの話

イベント会場に来られなくなった人たちにも、これまで来られなかった人たちにも、オンラインイベントの浸透とともにイベントを疑似的に楽しむ機会は格段に増えたと思います。ただ、開催期間の長さや決済方法の影響で、リアル会場独特の熱狂というか時限性による通貨価値の下落というか私たちの頭がおかしくなるあの雰囲気は失われました。リアルイベントの時ほど本が捌けないという話はよく耳にします。

私はオンラインはリアルの代替品ではないと思っているので、オンラインイベントは「作品にフィードバックを渡しやすい機会」になってほしいと思ったりしています。通貨と薄い本を交換する代わりに、いつもは書かないけど今日は感想を書いてみようかなとかスタンプを送ってみようかなとか、ポジティブなフィードバックを渡しやすい空気が醸成されれば、サークルはイベントに向けて作品作りにやる気を出し、一般参加者は作品が読めるイベントに集まるというサイクルにならないかな…と。その一環として、メッセージを送りやすい/受け取りやすい仕組みが用意されてほしいなと思う次第です。上で書いた「コミュニケーション機能の改善」はここに繋がっています。

あと、オンラインイベントとSNSの親和性はすごく高いので、開催期間中の様子をSNSに投稿できるような仕組みがあるといいなって思います。写真OKの範囲があるとか会場の見た目が変化するビジュアル的な仕掛けがあるとか。リアルイベントではプライバシーなどの問題から会場内の写真撮影は禁止のことが多い印象ですが、オンラインイベント会場の装飾に力を入れるサークルさんもあるので、他人がシェアして楽しむ機会があってもいいんじゃないかと思います。

大勢が使うシステムの仕組みも我々の意識もすぐには変わらないと思いますが、オンラインイベントに馴染みある人が増えるとともに、イベントの楽しみ方の意識も徐々に変わってくるのかなと想像しています。例えば、机と椅子とポスターというリアルイベントサークルに寄せた見た目も変わるんじゃないかなぁとか。

おわり

ここまでお読みいただきありがとうございました。オンラインイベントに徐々に参加してますが、それぞれクセがあるのでシステムが統一されることはまだないと感じています。当分、主催とお客ではなく、主催と参加者で一緒に作りあっていく時期が続くんじゃないでしょうか。

最後は、サークルの内側に隠し(?)で設置したスタンディ2点をお見せしつつ終わります。ちょっとボケますけど。ではでは。

(2022/2/14 追記) VOiCE運営チームさんからも開催レポ「VOiCEVRイベントレポ~くりえいとほおぷフェス2022~」が公開されています。私も載せていただいてました。

(2022/2/15 追記) くりえいとほおぷさんの開催レポ「【開催御礼】くりえいとほおぷフェス2022」も公開されてました。

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