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万能服、サリー

南インドはマイソールに来て最初に感心したのは、サリー着用率の高さでした。
日本女性がみんな着物を着ている幻想を抱く人はもはやいないでしょうが、サリーも似たようなものではと勝手に思っていたのです。
あにはからんや。
マイソールが南インドの古都であることを差し引いても、サリーを普段着として活用している人は多い方だと思う。

実際、サリーはインドの気候に合っているのでしょう。
なによりあのカラーはインド人女性を引き立てるし。
けれど楽で活動的、かつコスパもいいファッションが横行しているこの現代において、なぜこんなに多くの女性がサリーを着ているのかとても不思議。
いやサリー着用が悪いという訳じゃなくて。
ただ年々楽な恰好に流れていく自分を鑑みて、単純に疑問なのでした。

だって実際着付けを見学させてもらって、絶対ムリだと思いましたから。
着物同様慣れたらどうってことないかもしれませんが、下着の上にTシャツとズボンをはいて終了する手間に比べたら、数十倍かかるじゃないですか。
まぁ2,3カ月滞在しただけのガイジンが理解すること自体、とうてい不可能でしょうが。

ワタシがことさらサリーについて考えたのは、皆さんがあまりにもオールマイティでサリーを着ているからかもしれません。
例えば、インド政府が国民の歩く時間を増やすため、あちこちにウオーキング用公園を作ったのは以前にも書きました。
そしてこの公園を利用している半数以上の女性が、サリーのまま歩いているのです。
あんなに歩きにくそうな服なのにね?

ともあれ、インド人女性にこれほど愛されているサリー文化が、今後も永く続くことを願ってやみません。




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