【散文】はじめてNHK短歌を見て
きっかけは、TwitterでNHK短歌(冊子)でレーズンパンのことが紹介されていたこと。
レーズンパンのレーズンを全部取ってしまうところを詠んだ歌がおもしろくて、それきっかけ。今回のテーマがパンだと知って、NHKプラス(ネット)で観る。
観てみて思ったのは、この番組を観ている視聴者を考えつつ、若年層にも手を伸ばそうというバランスのとれた番組であった。
NHKとかテレビとか公共とか、ちょっと身構えそうな感じもあったけれど、これは全国いろいろなところでやっている歌会のひとつなんだな、という感想。
普段目にする、ネットで読む短歌とは違うので、場所によって変わってくるものだというのも知った。選ぶ人でも変わってくるだろうし、これが新聞だとまた違ってくる。歌会の価値観や種類・ジャンルによっても変わってくるのだろう。
当たり前ではあるけれど、パンをテーマにしてそれぞれが心の動きを詠んだ歌だった。それが本来の歌。
レーズンパンのおもしろさやドキュメンタリーのどこか変態性のあるものとか(NHKなので)、パン愛あふれるものとか、そういったものではなかった。(変な期待をしてしまった。ドキュメンタリーってどこか変態性がないと作れないと勝手に思ってます。)
パン好きとしては少しさみしい。
パンに対する愛があまり感じられなかった。パン主役、人間脇役、くらいのものがほしい。パンを引き立てるための人間であってほしい、というのは、パン好きからの視点である。パン屋さんも半分くらいは同意してくるものと期待している。
もちろん、こういった要求はおかしなことだろうと思う。勝手にパン詠を地味にやっていこう。
やっぱり、ネットをベースにすると、異常性や変態性的な異質なものを求めてしまうところがある。ネットは味濃いめな場所なので。
自分が楽しいこと、が基本としているので、ネットの価値観に流されることなく、ネットを楽しみつつ、詠んでいきたい、と改めて思ったのでした。
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