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【詩】青と白銀の森で透明の浮遊物になって静かに

青と白銀の森で
透明の浮遊物になって
静かに

足跡捨てて
音も捨てて
木々のあいだをすり抜けて
白銀の輝きと

どこまでも無機質の青の背景は
まったく動かない

せめてこのひとときだけは
すべてを捨てて
ほんの一握りの純度だけを風にして
感情のない存在が心のひとときの平穏
輝く無機質で浄化される

時が引き戻す
虚栄の泥闇に戻るまでの
ひとときの浮遊物

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