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部下に自発的になってもらうにはどうしたらいいのか?

1 on 1ミーティングに関する本「シリコンバレー式最強の育て方」を読んだ。
僕は会社での役職はない”部下”側の人間だが、この本を読んで自分が自発的に動けない理由がよく分かった。

なぜ部下が自発的に動けないのか?

この答えは、部下が上司から受ける指示の背景を知らないからだ。
上司から指示された仕事の結果、どのような状態になることが求められているのか。これが分からなければ、成果物の質・量、期限、優先度などを考えることは不可能だ。
つまり、部下が自分で考えて動くための材料がないという状態だ。

上司からすれば、「わからないことは聞けばいいのに。」と思うだろう。しかしそれは、自分で考えて動くという自発的な行為とは真逆であり、欲求が矛盾している。
つまり問題は、一方的ないわゆる「ホウレンソウ」ではなく、双方向のコミュニケーション不足である。
当書籍でも「逆ホウレンソウ」が薦められている。

1 on 1ミーティングで何を話せばいいのか?

双方向のコミュニケーションをとるうえで重要なのが信頼関係だ。そして、信頼関係の構築に必要なのが相互理解だ。この相互理解を深めるために本書で紹介されている1 on 1ミーティングが使える。

1 on 1ミーティングは簡単に言えば、月に一度1対1で雑談をする時間を30分設けるというものだ。業務上の会話だけでは、お互いの考え方や価値観は理解できない。
当書籍では、信頼関係構築のための雑談を3つに分類している。

  1. プライベート相互理解

  2. 心身の健康チェック

  3. モチベーションアップ

プライベート相互理解では、
 世間話 < 部下自身の話 < 部下の感情 < 価値観
のように現在の信頼関係に合わせたレベルの雑談を交わすのがよい。
ここで重要なのは自己開示だ。一方的に聞き出そうとするのではなく、自分から相手に自分の情報を出す。これをすると「返報性の原理」が働き、部下もプライベートの話をしやすくなる。

心身の健康チェックでは、体調や残業量などを把握して割り当てる業務量が適切かチェックする。これはつまり、業務量を相談する逆ホウレンソウになる。

モチベーションアップでは、部下の不安を除いてほめる
部下に不安を言語化させることで、漠然とした不安を除いて対処できる形にする。ここでは決してアドバイスや説得はせず、傾聴に徹する
そしてほめることでモチベーションをアップさせる。ついでに最近いいなって思う人がいるか聞くと、ほかの人との1 on 1ミーティングでほめる材料を手に入れられる。

まとめ

部下に自発的になってもらうためには、相互理解で信頼関係を築き、双方向のコミュニケーションで部下に自分で考えるための材料となる情報を共有することが重要である。
そして、信頼関係を築く一つの方法として1 on 1ミーティングが使える。

当書籍には、信頼関係の構築のほかにも様々な1 on 1ミーティングの利用法とメリットが記されている。部下を成長させたい人には参考になる本だと感じた。

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