「今ここ」という言葉
「やるなら今しかない」
「ここでやらないで、いつやるの」
なんてよく聞くけれど
「今」って改めて考えてみるとよく解らない
形があるようで無いようで
当たり前に存在していると思っているけれど
つかんだと思ったらそれはもう「過去」
待ち構えている今はまだ「未来」
結局のところ「今」っていつなんだろう
一瞬すぎて、とても捕まえられない
だからあらためて「今ここ」が大事ですって言われても
解るようでよくわからなかった
今の連続が人生を作っているのは解ってる
この瞬間を大切に生きることが
とても大事なんだって思ったことは
今までに何度でもあったよ
だけど毎日同じくらいに精一杯で
昨日食べたものもすぐに思い出せないくらいに
あっという間に一週間が経ってしまうから
のんびり「今」のことなんて意識できないし
できる気もしない
そう それが現実
そんなに僕は暇じゃないんだ
今ここよりも明日のことで頭はずっと高速回転
昨日のこともなんとかしなきゃ
今ここの手料理の味すらわかりゃしない
やっとの思いで一息ついて
熱いコーヒーを飲んでたら
「大丈夫、みんなそんなもんだよ」
って声が僕の内側から聞こえてきたんだ
え?何?
今のはだれなの?
僕なんだけど
誰かのようだ
その正体が何かは僕には解らない
だけどどうして
慰めてくれたその声が
なんだか健気で
なんだかやるせなくなって
熱い涙が出てきたよ
自分だけのささやき声が
「今ここ」の内側から聞こえてきた
不思議とそう思えたんだ
初めましてではないけれど
改めまして今ここで
title: Moonlight Children - 2
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