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『ニルスが出会った物語』より「ワシのゴルゴ」

ヘッダーは、昨日の雨と打って変わり蒸し暑い朝の空です。

今週は市内の小学校で五日間、六年生の教室で本を読みます。
スウェーデンの児童文学『ニルスのふしぎな旅』から六つのエピソードを抜粋した『ニルスが出会った物語』全六冊のうち3〜4冊選んで、朝読書の20分を使って五日間かけて読みます。

月曜日と火曜日にわたり、この『まぼろしの町』を読みました。
このシリーズを読むのは3、4回目になるので持ちネタになりつつあります。
火曜日と水曜日にかけては『ワシのゴルゴ』を読みます。

みなしごとなったイヌワシのゴルゴを、わが子同然に愛情深く育てたアッカ。ゴルゴもまた、アッカを実の母親と信じて成長します。けれどもやがて自分がガンではないと気づいたゴルゴには、苦悩の日々が訪れます。ふたりの間に決して折り合えないものがあると悟ったアッカとゴルゴは、心の痛みを伴いながらも、それぞれの道を選ぶのでした。

福音館書店ホームページより

ガンに育てられたワシのヒナがやがて成長し巣立つ、というより、決別する物語です。
捕食関係にある同士なので複雑な結末が考えられますが、お互いの領分を侵食せずリスペクトして各々生きていこうという暗黙の協定を結ぶような関係性は、実の親子にも、ライバル同士にも、国と国同士にもあって然るべきに感じます。
切ない物語がただ悲しいだけで終わらないのが名作の名作たる所以なのだろうなあ、なんて思いながら読んでいます。
さあ、六年生の子どもたちはどう感じるのか…

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