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隠れパワースポット⁉︎


八重山神社参拝


エピローグ

日曜日に夫とバイクで出かけました。

HONDA STEED 600

先週は目的の店が休業で、ご飯を食べるところを探し回って終わりました。

今回は海はやめて山、奥出雲でお蕎麦もいいね!

「鬼蕎麦」の蕎麦の実を皮ごと挽いた挽きぐるみのお蕎麦は歯応えあって健やかなる喉越し、一度食べたら忘れられない美味しさです。

鬼蕎麦
天ざる

迷いましたが今回は奥出雲町の南に位置する雲南市エリアを目指すことにしました。

数日前のローカルニュースで、雲南地域で昨年の災害で閉鎖していたシャワークライミングが再開した、という話題を聞いたからです。

県内、しかも車で一時間程度のところでシャワークライミングができるなんて、初耳です。

シャワークライミングは、これももう十年以上前になりますが家族旅行で出かけた四国の大歩危・小歩危あたりで体験しました。

さすがに、老夫婦(!)二人で沢登りをしようというのではなく、ツーリングがてら様子を見に行こう!ということになったのです。

と、ここまでは前ぶりで(前ぶり長すぎ!)

渓流沿いの遊歩道を散策してさて帰ろうと、無人案内所に熊鈴を返したときに、入り口に貼ってある地味めなチラシに目が止まりました。
詳しい文言は忘れましたが、概要はこんな感じです。

近くの八重山神社にぜひお寄りください。

近いなら行ってみようか?ということになりました。

道を間違えてイノシシに出会う

地味なチラシに描かれていた地図をたよりに川沿いを行きました。
たしか車で10分だったはず…

途中で野生の猪が道路を横断したのでびっくり!
この辺りはツキノワグマの生息地域なのです。

ツキノワグマに気をつけろ!

遊歩道では熊鈴を借りて鳴らしながら歩きましたが、既に返してしまいました。
猪に出会い、急に心細くなりました。

チラシには10分とあったのに、猪に遭遇した鬱蒼とした細い道はすでに抜けて、道幅が広がり村落が開けてきました。

もしかして 車でじゅうぶん??

バイクを止めて、たよりのスマートフォンの地図アプリで経路を検索をしました。
以前この辺りに来た時、ネットに繋がらないことがありました。
繋がったのでほっと一安心。

だいぶ行きすぎていたので引き返し、注意深く地図の指し示すところを探すと、コットン水車という看板のある小屋が建っているところが、神社に参るための駐車場のようです。
小屋の中に、「八重山神社→」と書かれた案内板が横向きに仕舞ってありました…

誰も来ないところなんじゃ…
人気もまったくありません。

異形狛犬現る

バイクを降りて急斜面を登っていくと、夏草に隠れて古びた石段が降りていました。
ここまで来る別の参道もあるようです。

しばらく行くと石の鳥居がありました。

鳥居をくぐるとしんっと空気が重くなり、どこか別の世界に入り込んだようです。
大杉の森の中では蝉しぐれも鳥の声もしませんでした。

熊鈴がないのがいっそう怖くなり、山側に設えてある鎖を渡した鉄製の欄干を、拾った石で叩きながら歩きました。
カンカン、という乾いた音が短く響きました。

熊笹の茂る湿った石段の先に朱色の門が現れました。

随身門


門の両脇のアクリルのケースには、恐ろしい形相の狛犬の石像がありました。

後で調べると、異形狛犬というのだそう。

急な石段八十段

更に石段を登ります。
先の方、直角に左に曲がった方向に石段が見えています。
45度くらいの傾斜に見えます…

石段の参道

先程の石段をしたから見上げたところです。
数えませんでしたが80段あるそうです。
急な上に一段が高いので、登り切る頃には息も絶え絶えになりました。

見えているのが八重山神社本殿なのですが…

参道の石段

石段を登るのにずっと下を向いていたので、登りきって顔を上げて息を呑みました。

えぐれたような山肌の岩にめり込むように、社が建っているのです。

岩にめり込む本殿

敷地(と呼べるのかどうか)が狭いので本殿全体像を撮影するのは困難でした。
望遠のついたカメラを持ってきていなかったのは悔やまれましたね…

八重山神社本殿

ライダーズジャケットの裾からポロシャツの裾がペロンと出ている変なおじさんはさておき、人物との対比で岩山の巨大さを推し量っていただけますでしょうか… 

八重山神社


地面が濡れているのは、岩肌から水が滲み出ているからです。
山がえぐれているので空から落ちてきたようでした。

おじさんの右側にある社には牛の石像がお祀りされているそうです。
私は岩にばかり気を取られて見ませんでした。

八重山神社は牛馬の神様とのいわれもあり、近年ではペットの健康の守護神であるそうです。

牛の石像が祀られている社


できるだけ上の方も撮りました。
画像を拡大してよく見ると、岩山の窪みに木製の看板のような板があります。

あとで調べたところ、この辺りには金鶏伝説があるそうです。


金鶏の岩屋
金鶏の岩屋

岩山に気を取られて本殿の写真を撮るのもすっかり忘れてしまいました。
こちらが本殿内部です。
近年遷宮があったようで新しくピカピカでした。
よく見ると、梁は再利用されているようです。

八重山神社本殿

牛馬の神様はペットの守護神、ということで、ペットのお守りを受けて帰りました。

ペットのお守り


下りは、ほぼ直滑降に感じる急な石段を転げ落ちないように気をつけながら降りました。

石段を上から見下ろす

願い玉

写真を撮り忘れましたが、本殿の賽銭箱付近でお守りなどど共に願い玉(木製の丸い玉、二個セット)が授与されています。
※百円玉等小銭のご準備をお忘れなく。

参道の石段を登ってきて、残り八十段の手前は踊り場のように平坦になっています。
そこに立って山の下を見下ろすと、熊笹の茂っている間にしめ縄のかけられた岩山があります。
それを目がけて願い玉を投げて、岩に命中すれば願い事が叶うとのことです。

私たちは一つずつ玉を分けました。

夫は元野球部員なので軽く当てるだろうと思いましたが、思いのほか球が軽かったようで岩山の手前に落ちました。
私のは、もっとずっと手前の熊笹の茂みの中に音もなく消えました。

岩に命中させるのに夢中で願い事をするのを忘れました。
当たらなかったのでなかったことにします。

願い玉はビニールの袋に入っていましたが、この場所に袋を捨てるゴミ入れも設置されていました。
環境保護も万全なんですね!

願い玉を投げる岩山

誰にも出会うことなく怖かったのですが、参道を下る時に男性二人連れと行き交いました。
挨拶を交わして緊張がほぐれました。
どうもありがとう、見知らぬ方々。

若者の足取りは軽い

おまけ

参道で見かけたのですが、これは絶滅危惧種のオオゴキブリではないかと思います。


オオゴキブリ?

この八重山神社、昨年人気番組「ポツンと一軒家」で放送されたそうです。
こちらの動画に迫力ある写真がありますので、ぜひご覧くださいね〜

プロローグ


八重山神社で検索するとたくさんの情報がヒットします。
出雲市にある古代出雲歴史博物館が運営しているサイトをリンクしますので、関心のある方はどうぞ。

鳥居のあたりはかつて宍道と尾道をつなぐ街道だった…という話は興味深いです。
今は人のこない岩山にある八重山神社も、街道を行き交う人々の信仰を集め、周辺には店などもあり賑わっていた…

再び訪れるかどうかわかりませんが(なにせ急な石段なので足腰が丈夫なうちでないと!)

今度参ったときには、木々の葉擦れからそんな賑わいが聴こえてくるかもしれません。

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