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「+J」と「JIL SANDER」、どっちが買い?

こんにちは。ただのジョンと申します。

2020年11月13日に、ユニクロとファッションデザイナーであるジル・サンダー氏がコラボレーションした企画「+J(プラスジェイ)」の商品が発売され、はや1ヶ月が経過しました。

ユニクロのオンラインショップで商品が軒並み完売したり(今も売り切れ多数)、大混雑した店舗がクローズアップされるなど、発売直後も何かと話題になりました。

今回のコラボレーションから、「+J」と「JIL SANDER」がどんな洋服なのか、どちらが買いなのかを知るべく、「+J」発売日直後それぞれのお店に足を運んでリサーチしてきました。

「+J」と「JIL SANDER」について

そもそも「+J」ってなんぞ?簡単にまとめてみました。

・ユニクロ(ファーストリテイリング)とジル・サンダー氏がタッグを組んだ企画、商品。2009年に初コラボし、2011年にラストコレクションが発表される。今回のコラボレーションは約9年ぶり。

・ジル・サンダー氏はファッションブランド「JIL SANDER」の創業者であり、初代デザイナー。

ユニクロは言わずと知れたファッション企業。誰もがその製品を一度は手に取ったことがあるでしょう。そしてジル・サンダー氏は世界的に有名なファッションデザイナーです。そんな方がなぜユニクロと?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。高品質なデザインの洋服を沢山の人に届けたいと思っていた彼女にとって、それらを実現する方法を持つユニクロはベストなパートナーになると言えば想像に難くないはずです。

お次はファッションブランド「JIL SANDER」の情報。

・ジル・サンダーが創業したファッションブランド、企業。

・現在(2020年12月時点)のデザイナーはルーシー・メイヤー&ルーク・メイヤー。ルーシー・メイヤーは過去にDiorのウィメンズでヘッドデザイナーを務めていた。ルーク・メイヤーは自身のブランドOAMCのデザイナーでもあり、過去シュプリームでヘッドデザイナーを務めていた。

・過去著名なクリエイティブディレクターが就任(ミラン・ヴィクミロヴィッチ、ラフ・シモンズ、ロドルフォ・パリアルンガ)。

・関連企業は株式会社オンワードホールディングス。かつてはプラダグループの傘下だったこともある。

ファッションブランドは、長い歴史の中でデザイナーや経営陣が変わっていくことが往々にあります。「JIL SANDER」もその例外ではなく、現在はジル・サンダー氏ではない後任のデザイナーがデザインを担当しています。加えて、経営に関する事情は複数の国や企業が絡んでくるのでより複雑です。2020年12月時点では株式会社オンワードホールディングスが親会社となっていますが、つい先日「ディーゼル」「メゾン・マルジュラ」の親会社がJIL SANDERを買収するかも・・・という噂が出たばかり。

小難しい話は置いておいて、大切なのは服を実際に手に取ってみて、そこからわかることです。

ユニクロ「+J」を実際に手に取ってみてわかったこと

11月に「+J」が発売されて間もなく、近くのユニクロへ足を運びました。僕が訪れた店舗は人が多くなかった上に並んだりすることもなく、余裕を持って商品を見ることができました。

既に売り切れている商品もありましたが、購入しようと思っていたものは手に取ることができました。

僕が選んだのは「スーピマコットン クルーネックT(ブラック)」。

【形、サイズ】 身幅はややゆったりめ。ジャストサイズより1サイズ大きめのLサイズを選んだところ、肩から袖にかけてストンと落ちて綺麗なシルエットでした。

【生地と質感】 生地は光沢感があって、薄手できめ細かい肌触りの良い生地です。

【その他のディテール】 袖のステッチワーク、裾の切り替えなど、通常のユニクロのロンTには見られない仕様になっていました。首のリブはユニクロの通常ラインで見られるようなタイプでしたが、何度か洗濯してもヨレたりせずに着用できそうです。

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【得られた満足度】★★★★★

ローコスト、ハイクオリティ。高品質で上品なカットソーが約2000円で買えるのはまさに破格と言えます。細かなディテールに対する気配りも嬉しいですね。ジル・サンダー氏のこだわりが、しっかりと製品に反映されています。

JIL SANDARを実際に手に取ってみてわかったこと

ユニクロに行ったその日のうちに、JIL SANDERのお店にも行ってみました。

スタッフさん曰く、既に何名ものお客さまが「+J」の反響でお越しになられたそう。「JIL SANDER」側が意図しなくても、今回のコラボレーションは大きな広告効果を生んでいますね。

第一ボタンを閉めた際に首が窮屈にならないようなシャツが良いとスタッフさんに相談したところ、襟周りに余裕のあるステンカラータイプの黒いウールシャツを選んでいただきました。

【形、サイズ】 身幅はかなりゆとりがあります。通常のシャツよりオーバーサイズに作られているのですが、袖を通すと体に合わせて緩やかな線を描くような柔らいシルエット。特にバックシルエットが美しい。肩はややドロップショルダー、袖も長めで親指の付け根が隠れるくらいのサイズ感。スタッフさんによると、手の甲が隠れるくらいの着方を想定しているとのお話でした。

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【生地と質感】光を通すとやや透けて見えますが、着用した時にインナーが見えることはありません。墨黒のような、マットな質感のある黒色です。素材はウールなので、秋口に羽織りとしても活躍してくれます。

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【その他のディテール】裾はボックスカット、手の甲が隠れるような着方を想定してか通常のシャツよりも余裕のある大きさです。剣ボロは四角く、ガントレットボタンがないシンプルなデザイン。無駄のないデザインが美しいです。バックヨークのデザインが特徴的で、ライダースジャケットやウエスタンシャツのような両脇上部からセンターに向かって切り替えのラインが入っています。後ろから見た時の見た目にもこだわっていることが見て取れます。

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【得られた満足度】★★★★★

袖を通した時の感触、実際に着用した状態での美しさなど、洋服を着たときに初めてわかる体験がありました。この洋服には、派手な装飾はありません。しかし、特別な日も、いつも通りの日常も静かに彩りを加えてくれる、気持ちの良い洋服だと感じることができました。

結論

結論、僕は「+J」と「JIL SANDER」両方とも「買うべき洋服」だと判断しました。

「どっちか選ぶんとちゃうんかーい!」とツっこまれたい方、いらっしゃいましたらすみません。

なぜなら、どちらの服も素晴らしく良くできていて、価格に見あった価値があると感じたからです。

不思議なことに、2つの服を一緒に着るととても相性が良くて、まるで同じブランドの服を着ているかのように思えてきます。

今はオンラインショップでも手軽に欲しいものが手に入る時代です。最近はお店へ直接行く機会がどうしても減ってしまいますし、ECの利便性は間違いなく今の世の中に必要なものでしょう。

その一方、洋服は実際に見たり、袖を通してわかる情報が確かに存在すると今回の体験を通して感じました。一日でも早く、誰もが自分の興味のあるお店に気兼ねなく足を運ぶことができるようになって欲しいなと思います。

(おわり)

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