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人生のターニングポイントになるのか?自分と向き合い続けた2回目の育休の日々

はじめまして、3歳娘と1歳息子の母、ただまきです。普段は外資系の医療機器の会社で広報・宣伝の仕事をしていて、現在2度目の育休中、来週に復職を控えています。
濃く充実していた育休中の活動や、今後復職してからの日々を記録していきたいと思いnoteを始めました。

育休中の活動から自分の未来を変えるほどの大きな気づきがいくつもあったので、復職前に今の想いを忘れないように記録しておきたい!と思い初めての記事を書きます。

1度目の育休と、復職後の経験

まずは一度目の育休前後のことについて。
私は初産が37歳と高齢だったこともあり、最初の出産に至るまでは2度の流産、不育症の外来に通院、という2~3年を経てやっと1人目を授かりました。そのため、
出産=大きなゴールクリア!
出産後始まった新しい生活=育児以外のことに頭は一切回らず、育児が全て!
という感じでした。当然といえば当然。
更に慣れない育児に朝から晩まで一人で奮闘するワンオペ育児で、身体的にも精神的にも疲労していました。

とはいえ、かなり活動的に動いていたと思います。近所で開催される赤ちゃんクラスや育児講座に次から次へと参加し、子ども家庭支援センターや産後体操クラスに子連れで毎週通い、、、近所を歩けば必ず数人は知り合いママに出会う、というほど、ご近所ママ友をたくさん作りました。マンション内ママ友コミュニティも出来て、ハロウィンパーティ、X'masパーティを企画したり・・・それなりに充実していた日々でした。
でも、ママ友との会話の中心はいつも子どものこと。育児に対する不安や情報を共有できる知り合いが身近にたくさんいることで安心感は高かったものの、一方で自分のこと、今後のキャリアや人生については考える余裕も気持ちもなく、「このまま仕事に戻って大丈夫だろうか」と常にモヤモヤを抱えていました。

そういう育休を過ごした後に仕事復帰をしたら、待っていたのは以前とは全く違う生活

時短勤務での復職、毎日の保育園送り迎えと家事育児、熱や感染症にかかる子どもの病児対応、夫は多忙でそれを全て一人で背負い込む日々。その結果、仕事も以前のように働けるわけではなく、断る仕事、物理的にできない仕事も増えました。この状況で以前のように「このプロジェクトは私がしっかりやれる」という自信もなく、自ら仕事をセーブしていました。
自分の軸が持てないままに仕事をして悶々とし、「なんのために私は働いているんだろう、やりたかった仕事ってなんだったんだろう」と自問自答する日々が続いていました。

2度目の出産、産育休。もう2度と、1度目のときのようにはなりたくない。

そんな中で第2子を妊娠し、復職した10ヶ月後に2回目の産育休に入りました。
出産して大変な産後1ヶ月を過ぎると、2人目ということもあり少し余裕が出てきたのか、育休が終わり復職をする、その先の人生について考えるようになりました。
とにかく、1度目の復職時のようには絶対になりたくない。
「自分らしい生き方って何なのか」についてしっかり考える育休にしようと思いました。
毎日辛そうに仕事に行く姿、ワンオペでイライラして夫につらく当たるママの姿ではなく、楽しく生き生きと過ごす母の姿を子どもたちに見せたい。

そこでたまたま友人の主催していた集いに出かけて出会った方の紹介で知ったのが、育休コミュニティや、そのほかいくつかの育休者向けの活動。
「あとで後悔しない」ために、そして「いろんな価値観や考え方に出会って何かを変えたい」と、興味を持ったものは、躊躇せずチャレンジしてみることにしました。

育休中の出会い①ママボノ

育休中や離職中の子育て女性たちが、仕事復帰に向けたウォーミングアップと同時に社会貢献活動を行える場が「ママボノ」。
チームを組み、平日の昼間の時間を主に活用して、社会的な問題の解決やニーズに応えるために活動する NPO などに対し、お金ではなく、仕事のスキルや経験を活かして支援を行う育休中女性向けのプロボノ活動です。
https://mamabono.org/

私は2019年秋期のママボノで、東京都江東区で高齢者の自助・自立支援を行うNPOの新規事業計画立案プロジェクトにプロジェクトリーダーとして参加しました。

具体的には、支援先に対し、新事業案の可視化、課題抽出、運営体制の構築を行い、運営マニュアル(約 60 ページ)を作成。江東区からの助成金獲得を目指し、区が必要とする情報の整理、適切な予算設計を行い、江東区へ提出する事業計画書を作成しました。

・・・・
これをたった 2 ヶ月というプロジェクト期間で??と今でも思う。。。
この2ヶ月間は、次に何をして、この件の連絡して、、、と朝から夜まで頭がいっぱいだったことを覚えています。もちろん子どもがいるので、日中できることは限られています。子どもの世話をしながら or 寝た後の深夜のzoomミーティング、早朝 or 深夜の資料作り。
でも、やればできる。そして実際できた!!

ママボノから学んだこと、得た気づき。
・チームリーダーとしての経験、プロジェクトの道筋を立てて推進していく楽しさ、メンバーをまとめてモチベーションを保つコミュニケーションの難しさについて大きな気づきと学びがあった。
「チームビルディングで必要なのは、遠慮ではなくコミュニケーション」
•ツール( zoom )を使った オンラインミーティングに慣れた←コロナ前
制約があっても働き方を工夫することで十分な成果物が出せるという自信が
ついた

•視野が広がった。 NPO 代表の方( 80 代)の信念と行動力に大感銘を受けまくり!自分も地域との関わりをもっと大事にすること、社会に対して自分ができることで貢献していくことを、子育てしながらでも諦めずに、そして子育てが終わってからの人生も楽しむためにやっていきたいと強く思った。

●携わったプロジェクト紹介ページ
100歳になっても輝いて生きる!“ビバシニア”のモデル地域に向け次の展開へ
https://hometown.metro.tokyo.jp/project/project_details/?id=koto_sla


育休中の出会い② 両立チーム育児ラボ

家事育児を夫婦だけで抱え込まず、便利家電、テクノロジー、アウトソーシング、地域サービスや家族外の第三者など、様々なリソースを使って それぞれの家族らしい両立環境を作る「チーム育児」に実践的に取り組む コミュニティ。
https://peraichi.com/landing_pages/view/ryoritsu-labo

第一子の復職時の経験(ワンオペ、子育てと家事に追われて働き方にも迷う)から、次の復職時には自分らしく働くための環境を整えることに取り組みたい、という思いから参加しました。
私がテーマにして取り組んだのは、家事育児への民間サービスの導入。

色々と試してみた中で、最終的に復職前までにこの3つのソリューションを新たに導入することにしました。
・シルバー人材センター(掃除)
・台湾人個人契約お手伝いさん(シッター&料理)
・料理作り置きサービス
シッターさん、家事代行の合うものを探して、ここにとりあえず落ち着くまでの長い道のりについては、紆余曲折あって書ききれない・・・ので別途まとめたいと思います。
あ、なぜ「台湾人」お手伝いさんなのかというと、わが家は夫が台湾人の国際結婚家庭なので、夫つながりで探すことができました。

「両立チーム育児ラボ」で寄稿した両立奮闘記はこちら
夫婦円満の秘訣は第三者にある?!台湾人産後ドゥーラさん住み込みの経験から学んだこと
https://ryoritsu teamikuji.jpn.org/2020/02/11/602/

育休中の出会い③ 育休コミュニティMIRAIS

参加したことで一番私自身に大きな影響があったと思うのが、この育休コミュニティMIRAIS(ミライズ)。

MIRAISとは?
「なんとなく育休をなくそう」をミッションに活動している育休者向けのオンライン活動を主体とするコミュニティ。代表栗林真由美さんが2018年にFacebookで呼び掛けたことが始まりで、これまでに300名以上が参加している。
主な活動は3つあり、1つ目は育休テーマの設定と毎月の振り返り会の実施。2つ目はチーム活動。会社の組織のように会計、プロモーション、新規戦略、などのチーム制をとっている。3つ目は部活動。自分のやりたい活動をどんなことでも立ち上げが可能で、いくつでも参加できる。
https://ikukyu-community.amebaownd.com/


・テーマ設定し、毎月振り返ることで変わったこと
MIRAISでの活動の主軸は有意義な育休を過ごすための「育休テーマの設定」。有意義とは言っても、キャリアアップのために資格をとる、とか勉強する、ということではなくて、「自分が本当にやりたいことをして過ごす」ためのテーマを決めます。子どもとしっかり向き合う、育児、趣味、ワークライフバランス、どんなことでも、OK。
私も最初は、育休テーマと聞いてもピンと来ておらず、さあテーマ決めましょう、となったら、自分の「本当にやりたいこと」なんて意外と出てこない。育児で子ども中心の毎日には使われないアタマを働かせて、「自分」に真正面から向き合う必要がありました。

テーマが決まった後は、毎月メンバーとテーマに沿って振り返り会をするのですが、これがやってみて絶大な効果が。振り返って自分の行動や考えを言語化し、口に出して語り内容をシェアする、ということがこれほど大事とは!振り返ることで、

①思考がクリアになり、やるべきことがはっきりする。
②現実が着実にテーマに沿って進んでいく。
③日々が充実し、充実感を得られる。

という効果がありました。

・安心・安全の場でチャレンジできる「機会」 応援し合える「仲間」 活動で得る「役割」
仕事ではなかなかハードルが高くて挑戦できないことも、失敗を恐れずチャレンジ、経験できる機会がたくさんありました。毎月いろんなイベントや企画があるので、そのプロジェクトメンバーをやってみる、チーム活動で仕事ではやったことのない役割にチャレンジしてみる、自分の好きなことで部活を立ち上げて部長をやってみる、など。

私は広報チームに入り、最終的にはこのチーム活動一本に注力して時間を使っていました。「MIRAISの活動を世の中に知ってもらうために、攻めの広報をする」ということを目標に、ほぼ広報は未経験のチームメンバー10名でイベントプレスリリース発信、メディア対応などを行いました。
一番の大プロジェクトは、育休者400名に対して育休の実態調査アンケートを取り、結果をまとめてプレスリリース発表する、というもの。これは、誰かから強要されたわけでもなく、自分たちで企画し、予算を獲得するためのプレゼンをし、最終的に3ヶ月かかってやり遂げたものでした。

皆、0歳~1歳の子どもがいるメンバー。PCに向き合って作業する時間を取るのは至難の業です。子どもがお昼寝をした数十分の間や深夜早朝を使って少しずつ作業を進めたり、ミーティングはオンラインで子どもを抱っこしながら、泣く子がいてもお互い様。
400名の調査データ、育休経験者のリアルな声をまとめるというのは、思っていた以上の重労働でした。それは、一人一人の育休者の声が切実で、無視できないほど重いものだったから。
でも、この育休者の声を、世の中に届けなければ!それができるのはまさに育休中の私たちだ!世の中にある「育休」の概念を覆したい!そして、育休から復帰してモヤモヤを抱える人が減り、社会が少しずつ変わっていって欲しい、、、!!そんな思いが、私たちの原動力でした。
何度も変更になるリリース内容、発表の日程。その都度、めげそうになりながらも、なんとか3月末に発表することができました。

リリースはこちら 
「育休経験者400名の実態調査結果を発表 育休の概念が変わるリアルな声が明らかに」
https://ikukyu-community.amebaownd.com/posts/7938058


何を得たのだろう?

結局、これらの活動から得た私の気づきは何だったのか?
もう一度自分で整理してみたい。

①「自分のやりたいこと」「今後実現していきたい未来」に対して、これまで、子どもがいることによる物理的な制約だけでなく、精神的にも自分で自分にブレーキをかけていたことに気づいた。
制約があっても働き方を工夫することで十分な成果物が出せるという自信がつき、仕事上でも責任あるポジションにチャレンジしたいという想いが生まれた。
③たくさんの出会いから、様々な価値観、働き方があることに気づき、視野が広がった。そして、今後何かに躓いてもここに立ち戻れば本来の自分を取り戻せる、という「安全基地」のような場所を得た
④思いっきり自分らしく働くための準備ができ、一歩前に踏み出す勇気が出た


こうして書くと、自分のことばかりで子育てはしていなかったかのように見えますが、そうは言っても結局は毎日、時間で言ったら育児&家事の比率が9割以上です(笑)
つまり、育休中にどれだけ自分と向き合う時間が貴重か(つまり、なんとなく過ごしていたらほぼ無い)、意識的にその時間を取ることで今後の人生や子育てにも大きな影響があるか、ということをお伝えしたいです。

育休を取得すること、育休から職場復帰することは当たり前の世の中になってきましたが、次に私たちが作っていくのは、「育休から復帰しても自分らしく働ける世の中」。その一部に私もなりたいという想いです。


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