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EQが高いバスドライバーの話

私は憂鬱な気持でいつもの通勤バスを待っていた。
蒸し暑さと小雨が余計に私を憂鬱にさせるが、
それよりも原因は、出かけの妻との会話だ。

たしかに彼女も言い過ぎだし使った言葉も不適切だった。
しかし、原因は私自身だ。余計なことを言った。
いつもなら自制できるのに今朝に限って、、、。

バスが来た。
いつもより混んでいる。こんな日に限って、いつもより、、、。

ドライバーは「おはよう!いい朝だね!さあ、乗って!
いつもありがとう!」と向かい入れてくれた。
私は無理やり笑顔をつくって乗り込んだ。

混んでいる。汗ばんでしまう。
さらに憂鬱になる。。。

20分ほどで最寄りの停留所に着いた。
私を含めて数人がバスを降りた。
「ありがとう!いい日を!」ドライバーが声を掛けてくれた。
その時、私は2つのことに気がついた。

憂鬱さが吹き飛んで笑顔になれている! 
しかも一緒に下りた数人も笑顔だった!


なぜだろう!
そうか、ドライバーの仕業だ!

彼の運転は慎重であると同時スムーズだった。
しかも、彼はずっと
「みんな見て!街路樹が雨を喜んでるよ!」
「歩道を歩いてるあの男の子の笑顔いいね!こっちまで元気になる!」
「きっと、みんなの一日も、最高になるね!俺はそう思うぜ!」
と上機嫌で喋りながら。
しかも耳障りでない絶妙な程度で。


でも彼は、上機嫌になれるほどの給料ではないはずだ。
それに、私のように出かけに奥さんと喧嘩したかもしれない。
それなのに彼は、、、

私はそう思いながら、オフィスのビルに入っていった。
そして、帰りのバスのドライバーが彼である幸運を期待しつつ、
上機嫌に仕事することを決めてエレベーターに乗り込んだ。
―・―  ―・―  ―・―  ―・―  ―・―

たしか、こんな話だったと思います

EQのバスドライバーのエピソードです。
昔、研修でよく紹介していました。

IQ(インテリジェンスクォーシェント知能指数)に対してEQは、

エモーショナルクォーシェント感情指数とか
「心の知能指数」とか呼ばれます。

進学や就職にはIQが重用されますが、
いわゆる高学歴高収入が豊かな人生を保障するわけではない
と多くの人は知っています。

そこで、何が人生を豊かにするのだろうという研究から生まれた概念です。

私なりの理解は

私は仕事柄、EQを研修で紹介する立場にあったので
何冊か専門書を読みました。

で、私なりの理解は、
「EQとは、時々の自分の感情を知り、そして目の前の相手の感情を推し量り、適切な言動を選択実行できる能力」
です。

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