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裏板の話

ヴァイオリンやヴィオラは表板と裏板で模様が違いますよね。
表板はスプルースという松が使われていて細かく均等な縦線だと思います。
裏板はメイプル、いわゆる楓ですね。
虎目と言われるように虎みたいな模様です。

表板は均等で真っ直ぐな縦線なので気づきにくいのですが
実はほとんどが2枚板です。左右対称に2枚の板を貼り合わせています。

裏板は虎目なのでわかりやすいですが
明確に中央に貼り合わせ線がある2枚板と1枚板の2種類があります。
私のヴァイオリンは1枚板です。

ちなみに2枚板の楽器は1枚の板を2枚に薄く分割し本を見開きするように
木目を左右対称に合わせるのでブックマッチと呼ばれます。
折りたたみのマッチの事です。
同じ板を2分割にして左右対称に貼り合わせている訳ですから
音響特性や反り歪みに関しても左右対称になるので
実は性能面も期待して2枚板にしているで
1枚板の方が優れているという事は無いようですが
1枚板で楽器を作るには直径の大きい希少な木から板を取る必要があるので
材料費が割高になりやすく、高級楽器というイメージが付いています。

私は楽器を探す時に1枚板は音響性能面や耐久性での不安があったので
2枚板から探していたのですが
たまたま出会ったこの楽器に惚れ込んでしまい
裏板1枚板の楽器を買ってしまいました。
まあ1枚板でも2枚板でもドッチでも良いという事なのでしょう。

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