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Ambient jungle,Atmospheric jungle/d'n'bのつくり方:⑤glitch編

今回はglitch beatについて触れようと思います

まず初めにこちらの動画をご覧ください。

これらはidm/glitch/drill'n'bass等のカテゴリーに入る音楽です。よりビートが複雑化したAmbient musicと呼べるかもしれません。正確なことは分かりませんが元々ジャングルはジャマイカが起源とされ、レゲエのエッセンスやMC(マイクパフォーマンス)を取り入れたラガ・ジャングルが主流でした。

❝ジャングルは、1990年代に入って急速に発展した英国のダンスシーンの多様な音楽的要素をラフにブレンドして生まれた音楽だった。UKハードコアに由来するブレイクビーツから影響を受けながら、カリブ系移民のトラディショナルなサウンドシステムカルチャーを引き継ぎ、重厚なサブベースやデジタルなダブエフェクト、ワイルドにミックスされたサンプリング、そしてダンスホールスタイルのMCを加えることでこの活力に溢れるジャンルが生まれたのだ。
ジャマイカ由来の音楽的遺産を感じさせつつも未来的だったこの高速ビートにより、ジャングルは独自のジャンルとして成立していき、精緻なドラムエディットで知られたRemarcをはじめ、多くのプロデューサーがサンプリングという技法をさらなる高みに押し上げていった。古くから定番のヒップホップブレイクとして知られたThe Winstons「Amen Brother」は160BPMの高速ブレイクビーツへと生まれ変わり、メタリックで混沌としたサウンドを作り出した。ブレイクビーツやシンコペーションしたループは、目眩がするほどポリリズミックなグルーヴを形成していった❞

永久不滅のジャングルクラシック ベスト7 (redbull.com)

1990年代にLTJ BukemやWax doctorがAmbient Jungleの名盤をリリースしたことを記憶しています。その後段々と荒さが洗礼されてゆき、現在のLiquid funkのような美麗でメロディアスなドラムンベースへと発展していきます。

同じく1990年代にAphex tiwn、Luke Vibert、μ-Ziq、Squarepusher、Plaid、Animals on wheels等が(以降続くようにwisp、Flashbulb等が)drill'n'bassと呼ばれる緻密なビートプログラミング(及びランダムネスなビートの作成)を始めます。その後これらの流れがHardcoreと結びつき、あらゆるものをサンプリングし包摂するBreakcoreへと発展してゆきます。Breakcore方面ではVenetian Snares、フランスのレーベルPeace off等が有名です。高度なビートプログラミングとハイセンスな遊び心を持ち合わせたRuby my Dearの曲は一聴に値します。

話を本筋に戻すと、ブライアン・イーノに代表されるようなノンビートのAmbient musicと複雑化し先鋭化されていったidm/glitch/drill'n'bassの中間経由地点にAmbient jungleがありました。

※より正確に言うと共通の祖先を持つゴリラやボノボ、サピエンス等がそれぞれ固有の種として進化を遂げた様に、これらの音楽もまた固有のものとして確立した後、独自の発展をしていきました。

breakbeats + glitch 

一つのAmbient Jungleのつくり方に、idm系の流れを汲んだglitch beatを足す(或いは補完する)方法があります。以前Be Up A Helloのalbum発売に合わせたサンレコのインタビュー記事でSquarepusherが、TR-707とTR-909のkickはbreakbeatsと相性が良くお互いの弱点を補完し合うことが出来ると話していました。「707、909のkickはまだらに波打たせている」と。

arcologiesのTrackerを用いた曲づくりの中でも、細やかなclick/glitch音が多様されているのが分かります。上記に紹介した様に地続きとなっているので、相性が良いと考えることが出来ます。

一つのkickでシーケンスを組んだ後、それぞれのkickの音程を変えることで複雑なglitch beatをつくることも出来ます。またElektronのModel Cyclesの様に
パラメーターノブにランダムネスを付加し、ツマミをグリグリしながら即興で音づくりしてゆくことも可能です。もしAmbient Jungleのミニマルな要素に飽きてしまったら、idm/glitch系のサウンドを取り入れることをオススメします。今回は以上です!

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