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【登山記】足がすくむほどの眺望〜伊豆松崎の高通山と烏帽子山

伊豆は松崎町の南にある眺望抜群の山

松崎町の南、波勝崎の近くに高通山はある。
風光明媚な景勝地で有名な千貫門やこの後紹介する烏帽子岩、駿河湾と富士山が一望できる場所のようだ。

高通山の登山口は公園になっている


しかし、この日はあいにくの曇り、霧深き山の中を登ることとなった。雨が降った後の湿った落ち葉はぬかるみ、滑りそうになる。
頂上に向かうまでの距離は大した事はなかったが、頂上に着いても、ほぼ何も見えないほどの深い霧だった。

登山道は整備されており険しいわけではない。
この日の頂上・・・何も見えない

波勝崎や駿河湾、千貫門あたりがよくみえるとのことだ。晴れてさえいれば、苦労して登ってきた後、素晴らしい景色はきっと見えたことであろう。

また松崎に来ることが出来れば今度は、一泊で他の景勝地も楽しみながら、登ってみたいものだ。
ここに来るまでにいくつかの入り江の集落を見てきたが、どこも落ち着いた、いい意味で、長閑な漁村の雰囲気があり、数々の映画のロケ地となったことがわかる。

高通山を少し残念な気持ちで降りた後は、少し戻り雲見浅間神社の上に聳える烏帽子山に向かった。
この雲見浅間神社は、浅間神社の中では、珍しくコノハナサクヤヒメを祀っていない。コノハナサクヤヒメの姉であるイワナガヒメのみを祀る大変珍しい神社だ。

烏帽子山の入り口となる

烏帽子山は海辺に突如として現れた巨人ようであり、神としてのイワナガヒメの姿そのものであるとも言えよう。
日本神話によれば、ニニギノミコトに献上された2人の姉妹、コノハナサクヤヒメとイワナガヒメ。
コノハナサクヤヒメは儚く美しい。一方イワナガヒメは長命だが醜い。
イワナガヒメを遠ざけたニニギノミコト、その子孫である天皇家はこのために有限の命を持つことになったといわれている。

長い石段が延々と続く

烏帽子山はなかなかに苦労した。浅間神社の鳥居をくぐるとすぐに急な階段が始まる。徐々にその階段の傾斜がきつくなり、途中はまるではしご登っているようだった。足を踏み外せば真っ逆さまだ。そんな恐怖感もあったが、途中で見下ろす松崎の海の景色は素晴らしいものであった。

眼下に広がる松崎周辺の海
入り組んだ海岸の姿が荒々しくも美しい
ほぼ頂上部の神社から

30分ほどで烏帽子山の頂上に着くことができる。
頂上にある神社に無事登頂ができた祈りを捧げた。
左手を見ると、さらに高い場所がある。
その最頂部は、腰の高さほどの冊で覆われた一枚岩のてっぺんであり、そこから大パノラマが楽しめる・・・足がすくむけれども。

最頂部へ
登った甲斐がある大パノラマ、ただし高所恐怖症の人には勧められない
スマホのパノラマ機能で撮った景色

ここからは富士山は見えないそうだ。(見えるとの情報もあり)
烏帽子山へは下の神社から約30分位。西伊豆の素晴らしい景色を味わえるスポットとしては手頃。
ぜひお勧めしたいスポットだ。

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