どこかまで読書が趣味だったはずだけど

 小さい頃から、記憶にある限りでは幼稚園の頃には、読書好きだった。

 小学校の頃は、教室の学級文庫を全部読むことから新学年が始まっていたし、毎週日曜は市の図書館に行って、上限まで借りては読んでいた。
 読むのは小説ばかりで、小説なら海外でも国内でも純文でもSFでもミステリーでも、とにかく読んでいたので、進路を考える時には文学部以外考えなかったし、就職活動では書店を第一志望にした。

 就職してからも友人と冊数を競うように読んで、結婚して引っ越した時はまず図書館をチェックし、育児中も隙を見つけては読んでいたし、子供への読み聞かせも力を入れていたと思う。

 なのに、ここ数年、びっくりするほど、本を読んでいない!

 子供が大きくなってむしろ前より自分の時間もあるはずなのに、どうしてだろう?
 かれこれ5年くらい、気が付いたら数か月本を読んでいない時もある日々を過ごしていて、自分がそんなことになるなんて考えたこともなかったので、自分で自分に困惑しているくらい。

 思い当たることといえば……スマホを持ったこと?
 長いことガラケーだったけど、パート先のシフト連絡やレジ結果報告にどうしてもスマホが必要になって、スマホにしてから、読書が減ったのか。
 電子書籍の雑誌や漫画は読むようになったんだけど、その分読書が減ってしまったような気がする。

 読書なんてもちろんただの趣味だから、本を読まないのが悪いなんてこと全然ないんだけど、自分の中には妙な罪悪感がある。
 やるべきことをやっていないような、昔からの友人や昔の自分に申し訳ないような、変な気持ち。

 この文章を書いたことをきっかけに、また読書をしていこうかなと思う。

 何の役に立つわけでも、だれに喜んでもらえるわけでもないんだけど、いつからかうっかり見失っている自分の軸のようなものを、見つけるきっかけになったりしないかなあと、期待している。


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