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#14 「巧いとこ行ったなぁ〜」

週末の土曜日に行われる予定だった試合は雨のため全て順延となり、久々に野球のない休日を過ごした。

翌日曜日は打って変わっての好天。9月に入ってもまだ暑い日は続く。

9月ともなると、レギュラー戦と並行して5年生以下の新人戦が増えてくる。

6年生が少なく、4年生に上手な子が多いK太のチームは、試合が被った時にチームの組み方が難しくなる。普段からレギュラー戦に出場している4年生を、レギュラー戦と新人戦のどちらに出てもらうかという点だ。

主要な大会であればレギュラー戦に全振りするところだろうけれど、5年生だって決して下手なわけではないし、4年生に負けてられない気持ちもあるだろう。

レギュラー戦に出てる4年生にしても、自分達の代の結束を強めていきたいという思いもあるだろう。

監督がどういう判断をしてかはわからないが、そんなこんなで、レギュラー戦と新人戦が重なった時は、レギュラー戦に5・6年生、新人戦に4年生以下で臨むことが増えてきた。


さて、この日曜日もレギュラー戦と5年生以下の新人戦が重なり、新人戦の方は4年生以下で臨むことになった。

普段レギュラー戦に出てる4年生にとってはいつもよりは劣る相手。他の子達にとっては自分より大きい子が相手ということになる。K太も当然後者だ。

ちなみに、午後にもう1試合別の新人戦が組み込まれており、そちらの方が相手の前評判が高いチームとあって、ピッチャーは4年生以下のダブルエースを温存し、3・4・5番手で戦うこととなった。


結果は、11-4で完勝!

やはりピッチャーが不安定だと守備のリズムも悪くなり、許した安打は2つだけだったが、6つの四球と1失策で4点を献上。

それでも打線は好調で、8安打と7四死球で11得点をあげた。

4年生以下だと投手からホームベースまでの距離が14mが基本だが、新人戦からは16mが基本となる。レギュラー戦で投げることの少ない4年生以下の投手だと、やはりストライクを取るのが難しくなるので、投手陣の底上げが、チーム力向上のためには必要になるだろう。


そしてこの試合のK太の結果はというと、
見事にセーフティプッシュバントが成功して1安打!

1打席目は平凡なサードゴロに倒れたが、2打席目は1死1•2塁で打順が回ってきて、1ボールの後の2球目にサインが出た。

この状況では、三塁側に転がしてサードに取らせると、ほぼ確実にランナーを進めることができる。K太は高めの球になんとか合わせて、少し打球が浮いてしまい小フライ気味になったものの、ピッチャーとサードの間にポトリと落ちピッチャーがボールを掴むもどこにも投げられない、という結果最高のセーフティバントとなった。

狙ったものかどうか本人には聞いてないが、チームの代表をして

「上手いとこ行ったなぁ〜」

と唸らせる、一瞬ヒヤリとしたもののいいバント。たぶん「狙った」というよりは「行った」が正解だろうけれど、7得点を挙げたビッグイニングに一役買う事が出来た。


何はともあれ、レギュラー組に引っ張られながらもしっかりと勝利に貢献することが出来たことで、さらに自信と経験を得られた事だろう。

次の試合は、遠方から遠征して大会に参加に来る強豪チームの5年生が相手となる。さあ、どんな試合になるのか、乞うご期待!

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