見出し画像

【実はちょっと変】野球が特殊な球技である理由【なんでお前がボール持ってんの?】

タチバナがお送りする野球初心者様向けコラム、第2弾は、野球のルールに関するお話です。実は、野球って球技としてはちょっとオカシイ、いやかなり変なんです。その理由は、「なんでお前がボール持ってんの?」状態だから⁉

そもそも球技とは

球技=なにかしらのボールを持って点を奪い合うスポーツです。現在、様々な球技が人気です。野球やサッカーだけでなく、ラグビー、アメリカンフットボール、バスケットボール、ゴルフ、テニス、バレーボール、ビーチバレー、水球、卓球……。みなさんも一度は観戦されたことがあるはずです。

さて、今あげたスポーツの中に、ひとつだけおかしいスポーツがあります。仲間外れがいます。どれだかわかりますか?

なんでお前がボール持ってんの?

画像1

答えは野球です。その理由は、守備側がボールを支配していること。

他の球技はみんな、攻撃側がボールを持っていますよね。サッカーも攻撃側がボールを蹴ってゴールにいれれば1点。テニスも卓球も、相手の陣地にボールを入れれば得点になります。

なのに、野球だけは、守備側のピッチャーがキャッチャーのミットに向かってボールを投げるところからプレイがスタートします。攻撃側は、バットという道具で間接的にボールに触れる(打つ)ものの、その後はボールに一切されることはありません(むしろ触れたらアウト)。

得点は、ヒットを打って塁(ベース)に出た選手が、2塁、3塁を経て、本塁(ホームベース)に到達して、1点となります。攻撃側がボールに触れずに得点をあげる球技は、なかなか珍しいのです。まさに、「なんで(守備側の)お前がボール持ってんの?」状態です。

※キックベースやソフトボールも基本的には野球と同じルールです

野球の主役は守備?

サッカーでも、「ボール支配率」というものが表示されることがあります。一般的に球技では、ボールを支配している側が有利です。サッカーやバスケットボールはもちろん、テニスや卓球など、ラリーをするスポーツでも、ボールを意図した場所に打ち返している側が有利です。

しかし、野球は攻撃側がボールを支配することはありませんので、守備側のボール支配率はほぼ100%です。攻撃側がボールにできることといえば、バットでボールを打ち返すことくらい。打つ方向程度は技術でコントロールできるものの、あくまでも「対応」の域を出ません。

守備側のピッチャーが、攻撃側のバッターの打てない(ヒットにできない)ところへ完璧に投げることができれば、ほぼほぼ攻撃側はなにもできずに終わってしまいます。

「やっぱり野球はピッチャーがよくないと」と言われる理由はここにあります。プレイの大元は守備側、ボールを支配しているが守備側にあるからです。

0が並ぶのを阻止するおもしろさ

画像2

「守備が主役」と聞くと、野球は地味でつまらないスポーツに感じるかもしれませんが、守備が主役だからこその面白さが野球にはあります。

攻撃側が主役のスポーツにおいて、守備は自分が攻撃する展開に持っていくまでの繋ぎ。耐えるとか、我慢するといった時間帯になります。ただ、守っていたと思ったら、鋭いカウンターで逆転!という展開は燃えますよね。

野球の面白さはここにあります。守備が主役と考えれば、守備側が相手に得点を許さず、スコアボードに「0」を並べ続けるのが目標。攻撃側はそれを阻止する、いわばカウンター攻撃(=ボールを打ち返す)をする。これが野球というスポーツのおもしろさです。

守備側の配球(ピッチャーがどこになげるか)を先読みして、完璧に打つ!

難しい変化球を上手に対応して打つ!

剛速球に負けずに力で打ち返す!

こうした攻撃側の常時カウンター攻撃に注目すれば、野球が楽しめるはずです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?