第四回「五節の舞」・第五回「告白」


風邪をひいてしまい、何故かそのタイミングでNHK+が見られなくなり、多忙も重なり、
更新が遅れてしまいました。ただ、録画もしておいたのでなんとか見ることが出来ました!
まず第四回「五節の舞」では、なんとまひろが五節の舞姫に選ばれていましたね。「五節
の舞」というのは新嘗祭や大嘗祭の中の、ある宴会の中で催される舞だそうです。4人から
五人で舞うそうで、大嘗祭の時は5人と決まっていました。そもそも新嘗祭・大嘗祭という
のはいわゆる収穫祭にあたります。毎年行われるのですが、その中でも天皇が御代代わりし
て初めての収穫祭は盛大に行われ、それを大嘗祭と呼びます。ドラマの中では花山天皇が即
位した後だったので、あれが大嘗祭の一環だったことが分かりますね。
第四回に隠されていた『源氏物語』のモチーフは「猫」です。みなさん倫子が猫を愛でて
いたこと唐突だと思いませんでしたか?しかもそのあと逃げ出していましたよね。実は『源
氏物語』の中で「猫」は大事件のきっかけになります。光源氏には「女三の宮」という妻が
いました。その「女三の宮」が飼っていたのが、「猫」だったのです。当時の「猫」は家の
中でひもで繋がれて飼われていた事が分かっています。しかし、「女三の宮」の猫が逃げ出
します。そして彼女を隠していた御簾を上げてしまいます。するとそこに居た「柏木」とい
う男に顔を見られてしまうのです。この「柏木」この一見で「女三の宮」に一目惚れ、その
まま二人は密通をしてしまうのです。この二人の関係が光源氏にバレてしまい・・・、その先
の「柏木」の末路は是非調べてみてね!古典の作品では「猫」が出てくる有名な話がいくつ
かあるので、それも見つけられたら教えてください!
今回は二回分書かなければいけないので、そろそろ第五回の話へ。冒頭、三郎が母を殺し
た道兼の弟だと知って寝込みます。そこでやってきたのはいかにも胡散臭い霊媒師たち。こ
れは平安文化を反映しています。当時は医療の知識なんて1ミリもありません。当時は病気
は物の怪に取り憑かれたためおこると考えられていました。そこで、あのように加持祈祷を
行い病を払おうとしたわけですね。まぁまひろはあんなこと効果が無いと思っていたので
しょうけど。
さぁ、この話での『源氏物語』のモチーフは最後の廃れた家で道長と会うシーンです。こ
のシーンは『源氏物語』夕顔の巻に見られる、光源氏と夕顔の逢瀬をオマージュしたのでし
ょう。第二回のところでも夕顔の話はしましたね。あの夕顔殺人事件が起こった場所は某の
院と呼ばれ、だれの家なのか分からない廃院でした。物語ではそこで二人の恋は一気に燃え
上がりそしてその火は一瞬にして消えるのですが、ドラマの中では、お互いの身分の問題や
過去の問題が浮き彫りになり、まひろと道長が燃え上がらないままになってしまいました。
さて最後の道長の行動みなさんはどう思いましたか?まひろに一族の罪を詫びるところ
までは良かったのですが、泣いているまひろを置いて走って帰ってしまいましたよね。廃院
へ手引きした男も思わず「帰るのかよ・・・」と言ってましたが、視聴者も「それな!」と思
わず叫んだことでしょう。道長は権力者のイメージですが、ちょっと残念なキャラクターで
描かれるのもそれはそれで面白いですね。

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