見出し画像

【解の一つ】相互フォローについて【有効性とフォローの本質】

 本稿では、先日投稿した記事で触れた「相互フォロー」について以下の内容を取り上げます。

  • 相互フォローの有効性とその理由

  • フォローの本質とは

  • 上記を踏まえて、どう考えるべきか

 本稿では、できるだけ客観的な視点から相互フォローやフォローについて書いていきたいと思っています。


1.相互フォローとは

 相互フォローとは、SNSにおいて二人の利用者が互いに相手をフォローしあうことですが、ここで言う相互フォローとは「相手がフォローバックしてくれることを期待してこちらからフォローをする」という意味で使っています。

 相互フォローは、フォロワー数を増やす手段として、note内においてもフォロワーの増やし方に関する記事でしばしば触れられています。

noteでフォロワーの増やし方の検索結果(2/7時点)

 実際に私の調査でも、フォロワー数10,000人以上の方の中には、毎日の相互フォローによってフォロワー数が増えている人がいることを確認しています。

【ロジカルシンキング】帰納法で考えるフォロワー数の増やし方【フォロワー10,000人以上noterの数字から学ぶ】|橘 大悟

 一方で、相互フォローによって増えたフォロワーは数字だけのもので、実質的なフォロワーではなく意味がないという声も聞いたことがあります。

 本稿では、こういった相互フォロー推奨派と否定派のどちらの意見についても理があることを示しつつ、その上でどう考えれば良いのか、私なりの見解を示します。

2.相互フォローの有効性

 まずは、相互フォローの有効性について、フォロワー数の増加という視点だけに捉われず、自分や自分の記事を知ってもらうという視点から考えていきます。

 相互フォローの有効性は大きくは以下の3つが考えられます。

  • フォロワー数の増加

  • 数字だけのフォロワーから真のフォロワーになる可能性

  • 自分の存在を認知してもらえる

①フォロワー数の増加

 これは相互フォローをする目的なので当然なのですが、フォロワー数を増やすことに有効です。以下、相互フォローの仕組みとフォロワー数を増やす目的についてです。

(1)相互フォローの仕組み

 人には、相手から好意を受けると自然とその好意に応えたくなる「好意の返報性」という心理があります。

 フォローという好意を貰ったために、フォローバックという好意で応えたくなるという心理を利用しているのが、相互フォローの仕組みです。

 ただし、好意の返報性には個人差があるので、100%フォローバックがあるわけではありません。また、好意の返報性を知っている人であれば、意識的に好意で応えるかどうかを選択することもできます。

 私がフォローしてもらった場合は、その人のプロフィールや記事を見て、少しでも興味が湧けばフォローバックするようにしていますが、フォローバックしない場合に若干の罪悪感があります。これは好意の返報性に背くことからくることだと思われます。

(2)フォロワー数を増やす目的

 フォロワー数を増やす目的は以下の二つだと考えています。

フォロワー数は社会的な影響力の大きさを表す

 フォロワー数の多さは、社会に対しての個人の発信力や影響力の大きさを表します。これは、どのSNSにおいても、自分の発信がフォロワーに対して届くため、フォロワーの数が多ければ多いほど、自分が影響を与えうる人の数が多いことを意味するからです。

 多くの人に影響力を持っているということが、様々なビジネスのタネになります。特に、人々に商品やサービスを認知してもらう上で、フォロワー数は強力な武器になります。 

■今の社会においてフォロワー数はステータスとみなされる

 今の社会では、フォロワー数が多いことは社会的なステータスとみなされる場合があります。

 最近は、インフルエンサーが「インスタでフォロワー数〇万人」というような紹介をされることもあることから、一般社会に浸透していることが伺えます。

②数字だけのフォロワーから真のフォロワーになる可能性

 フォロワーには、自分の記事の更新情報が届きます。相互フォローは、互いにフォロワー数の増加が目的なので、最初は記事の内容には興味がない場合も多いでしょう。

 しかし、気まぐれでも偶然でも、記事の内容に目を通してもらえる確率はフォロワー以外の人よりは高くなります。そして、偶々見たその記事の質が良く、そのフォロワーの興味を引くものであれば、単なる数字だけのフォロワーから、真のフォロワーになる可能性もあります。

■補足
 ここで言う「真のフォロワー」とは以下の意味合いで使っています。

 投稿者の記事を読み、その有用性を理解し、評価し、記事だけでなく記事の投稿者をも評価する読者。
 但し、読者自身の価値観に基づいて、投稿者が良い記事を執筆していることを評価しているのであって、投稿者に一定の信頼を置いてはいるものの、その主張全てを鵜呑みにしたり、妄信したりはしない読者。

筆者の考え

③自分の存在を認知してもらえる

 noteに限らず、SNSでは投稿をしても、自分の記事を見てもらえるかどうかは受け身の姿勢で待つのが基本です。

 しかし、フォローをすると相手に通知が飛びます。これによって、フォローした相手に自分の存在を認知してもらえる可能性があります。そして、ここでも好意の返報性が働き、自分の記事を読んでもらうことにつながる可能性もあります。

 このように、フォローは、自分や自分の記事を認知してもらうきっかけとなります

 ちなみに、自分の存在を認知してもらえる効果は、フォローに限らず、スキやコメント、相手の記事をマガジンへの追加するなどの、特定の相手に通知が飛ぶ行為の全てに言えることです。

 実際に、私も記事にスキやコメントが届けば、その人の記事を見に行ってしまいますし、効果はあると思われます。

④相互フォローの有効性のまとめと注意点

 ①~③で述べたように、相互フォローには、単にフォローバックによるフォロワー数の増加だけでなく、真のフォロワーを増やす効果や自分の存在を認知してもらえる可能性もあることが分かりました。

 ただし、真のフォロワーを増やすには前提条件があります。それは、自分の書いた記事の質が高く、読者の為になる内容であることです。そうでなければ、単なる数字だけのフォロワー数の増加で終わるでしょう。

3.フォローの本質

 そもそものフォローという行為はどういうことかについて考えてみました。いずれも、私の個人的な見解になります。

①本来のフォローの理由

 本来のフォローの意味合いは、以下であると考えています。

  • 貴方の記事は素晴らしいので、投稿者である貴方のことを評価します

  • 貴方の記事を今後も読みたいから、投稿時に通知が来る設定にします(システム上の設定の意味合いも含む)

 投稿者に対して評価していることを明示し、今後の記事にも期待していることを表すのがフォローをする理由であると考えています。
 私が自発的にフォローをする際は、上記の意味合いでフォローをしています。

②フォローに至るまでの過程

 フォロワー数だけが目的の相互フォローであれば、相手の書いている記事の内容などは関係なく、フォローしていない相手を見つけてフォローをすることで終わりです。

 しかし、本来の意味合いでのフォローであれば、以下の過程を経て、初めてフォローに至ります。

  1. 相手の書いた記事を読む

  2. 良い記事であれば、その記事に対してスキ(またはコメント)をする

  3. 同じ投稿者のその他の記事も読んでみる

  4. それも良い記事であれば、スキ(またはコメント)をする

  5. この投稿者は継続的に良い記事を書いていると判断

  6. ここで初めて投稿者自身に対しての評価であるフォローを行う

 フォローはあくまでも投稿者への評価なので、一つの記事に対しての評価を表すスキやコメントよりも高いレベルの評価を表していると考えます。したがって、複数の記事を読んでその投稿者を気に入ることで初めてフォローという選択肢が出てきます。

 勿論、一つの記事がとても素晴らしければ一つ目の記事でフォローをするということもあると思います。それでも、順番としては記事を評価(スキ)⇒投稿者を評価(フォロー)の順になります。

 そして、フォローよりもさらに強く投稿者を評価をするのであれば、サポートや、メンバーシップへの参加ということになります。

 いずれにせよ、フォローの本質を考えた場合は、スキの前にフォローをするというのはおかしなことです。この点で、相互フォローはフォローの本質からずれていることが分かります。

③フォローの本質を経たフォロワーこそ真のフォロワー

 記事を読んだ上でフォローをしてくれた人こそ、真のフォロワーです。

 真のフォロワーは、記事の内容が良質である間は簡単には離れることはなく、投稿のたびに記事を読んでくれて、内容が良ければスキやコメントをくれる理想的な読者です。
 しかし、内容が悪ければ何の反応もなく、それが続けば、フォローを解除して離れていってしまうような人たちでもあります。

 また、彼らの動向は、自分の投稿する記事が一定以上の品質基準を上回り続けられているかどうかの目安になります。彼らが離れないということは、良い記事を書き続けられていると言っても良いでしょう。

 勿論、彼らに気に入られるように記事を書く必要はありません。読み手のことを考えることは大切ですが、その為に自分が書きたくないことを書いてしまうのは本末転倒です。

 決して彼らに迎合する必要はないのですが、彼らがいつも見ていることを感じて、彼らに対して恥ずかしくない記事を書こうとすることが、記事の品質を担保出来ることに繋がり、それがさらなるフォロワーの増加や、自分が記事を投稿する目的の達成に繋がっていくのだと思います。

4.フォローについてどう考えるべきか

①相互フォロー目的のフォローをすることには一理ある

 先述の通り、フォロワー数を増やすためにフォローをすることは有効です。単に数字だけのフォロワーを増やすにとどまらず、真のフォロワーを獲得できる可能性もありますし、自分の記事を読んでもらう機会を増やせる点でも理にかなった行為です。

 以前に私が投稿した記事でも触れたのですが、記事というのは人に読んでもらって初めて意味が生まれるのです。

 例えどれだけ良いことを考えていても、表に出さなければ伝わりません。どれだけ良い行いをしても、誰も見ていなければ伝わらないのです。

【故事成語】第2回 巧言令色、鮮なし仁【組織への悪影響と控えめな人へのメッセージ】|橘 大悟 (note.com)

 フォローの本質も踏まえつつ、自分の記事も読んでもらいたいのであれば、多くの人の記事を読んで、本当に自分が良いと思った記事に対して、スキやコメントをしたり、その投稿者をフォローしたりすればよいです。フォローの本質から外れることなく、自分の記事も読んでもらいやすくなります

②記事を書く目的から考える

 記事を書く目的が、ビジネスへの利用であったり、承認欲求の充足であれば、数字だけのフォロワー数だとしても、その多さは重要な要素になりますので、相互フォローを行うことは合理的だと思います。

 「SNSでフォロワー数〇万人」という謳い文句に高い宣伝効果があることは、既にそれらが広告として使われていることからも分かります。

 一方で、記事を書く目的が、その記事を通して人に対して影響を与えたいということであれば、数字だけのフォロワー数を増やすことよりも、数は少なくともあなたのことを真剣に評価し応援してくれている、真のフォロワーに向けて、良質な記事を書くことに時間と労力を費やした方が良いかもしれません。

 貴方の記事に大して興味を示さない1000人のフォロワーよりも、熱心に読んでくれる1人の真のフォロワーの方が大切です。

 勿論、最低限の読者がいないことには話になりませんので、初めのうちは相互フォローを行うのも良いと思います。

③最も重要なこと

 noteを続けるのがビジネス目的であれ、承認欲求の充足であれ、他人への影響力であれ、どんな目的であったとしても、最も重要なのは良い記事を書くことです。

 良い記事でなければ、どれだけフォロワーがいようと読まれませんし、読まれても何も伝わりません。そして、その先にある本来の目的に繋がることもありません。

 フォロワー数は目的達成のための手段であり、それを増やすことが目的ではありません。本末転倒とならないように心掛ける必要があります。

5.終わりに

 フォローやフォロワーについての私なりの考えを書いてみましたが如何でしたでしょうか。

 色々な人が様々な目的で、noteを始めとしたブログやSNSに投稿していると思いますが、どんな媒体であっても、フォロワーの数は目的ではありません大切なのはそのフォロワーに対して自分が何をするのか、何をしたいのかにあります

 それを忘れずに良い記事を投稿していけば、自然と本稿で言うところの真のフォロワーが付くようになり、貴方の目的も達成できることと思います

人の役に立てる記事を書いていきたいと思います。 宜しければサポート頂けると幸いです。 頂いたサポートは、アウトプットの質向上のためのインプットと、note内の他のクリエイターの方の記事購入やサポートの資金に充てさせて頂きます。