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【バイの風俗嬢日記】一人の男性が複数の家庭を築くのは有りか無しか

こんにちは。

出勤時間に合わせて120分のコースを予約してくれたお客様(Oさん)がとても印象的だったので、書きます。

穏やかな話し方をするOさんには、奥さんと愛人がいます。
愛人と聞いて、パパ活をする女の子をイメージしましたが、Oさんの愛人はOさんとほぼ同い年。Oさんの奥さんとも年が近いそうです。

しかも、奥さんも愛人も妊娠中で、出産予定日は1か月ほどしか変わらないとのこと・・・。

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そんなOさんのお仕事は売買専門の不動産会社の経営者。
2家族なら余裕で養える収入がある、と話していました。

その話を聞いて、「へぇ!すごいですね!!」と私は言いましたが、内心あまり良い印象を持ちませんでした。
(家族を養いながら、愛人も養うって・・・w
それを知った時の奥さんの気持ちを考えないのかしら・・・)

男性を相手にする仕事柄、家庭を持つ男性が奥さん以外の女性を抱きたがる気持ちには理解を示せますが(そのおかげで、私たち風俗嬢は食べていけるので)、一時の浮気というレベルではなく、奥さんにも愛人にもそれぞれ子供をつくり養っていく、という考えには共感しかねました。

私はバイですが、心は女性なのでなんだかんだ奥さんの立場や気持ちを考えてしまいます。
イメージとして、妾を囲うことが当たり前とされていたひと昔前の日本男性のようだと思いました。

どのような経緯で愛人の方を養うようになったのか話を聞くと、ドキュメンタリーのような話しでした。

ドラマのような愛人の人生

愛人の方は、地方のとある商家に嫁ぎましたが中々子供ができず、姑から「跡継ぎが産めないなら家を出ていけ!」と追い出されたそうです。
(どこぞの時代劇か!と内心、突っ込みました)

お金もなくほぼ着の身着のままで東京に上京。生活費を稼ぐためにお金持ちが集まるエリアで風俗嬢として働き始めました。Oさんと愛人の方が出会ったのは、愛人の方が風俗店に入店して3日目。
愛人の方はその時、30歳後半。初めての風俗で、知らない男性を相手にする仕事に耐えられず、早くもメンタルがやられていたそうです。Oさんは話をきき、後日指名すると、愛人の方はずっと泣いていてとても仕事ができる状況ではなかったそうです。

風俗の仕事はメンタルが病みやすい、とよく言われています。適性が有る無しがはっきりと分かれる職業なので、無理な人は数日も持ちません。

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そんな愛人の方の状況を見て、Oさんは自分が立ち上げた会社で働かないか、と提案しました。愛人の方は同意しOさんの部下として、勤務を始めたそうです。

Oさんとしては、生活費を渡すこともできるが、それだけだと愛人のためにならないので、仕事を覚えさせ自分で稼げるように育てようとしたそうです。

ですが、予想以上に愛人の有能な働きぶりにOさんは驚きました。もう2~3人を雇うことを考えていたそうですが、愛人の方が営業マンとして次々に成果を作り出すので追加で人を雇う必要がないと、と判断したほどです。

今では愛人であり、会社を盛り上げ頼りになる社員だそうです。

Oさんの決意

Oさんとしては、奥さんも愛人もどちらも大事な女性で比べることはできないそうです。自分の財力がある限り、守れる立場でありたいと話していました。その守る対象は、愛人の方だけでなく、愛人のご両親や親せきのまでも、何かあったら金銭的にも社会的立場でも力になれるようにすると決めているそうです。

自分がつぶれたら2家族分、その親せき類までも守れなくなる。だから自分は仕事を頑張っている、と話していました。

Oさんは高校卒業後、病院で勤務していましたが、30歳頃起業を決意し不動産会社を立ち上げたそうです。

今では奥さんに「このお金好きに使って」、と180万ならすぐに渡せるだけの経済力がついたそうです。

奥さんと愛人、隔週で旅行やデートに行きどちらも大切にしていると話しながらOさんは写真を見せてくれました。
旅行先の写真や、奥さんとの間のお子さん、飼っている犬。驚いたのが奥さんも愛人もモデル並みに綺麗な女性で、どちらとも20代後半ほどにしか見えないほど若々しい印象を受けました。

写真の思い出話をOさんから聞き、ほんとうに大切に思っているんだな、と感じました。


家族の形

日本は一夫多妻制ではないので、もちろん妻になれる人は1人です。
愛人とその愛人の子供は、日陰の存在、と印象を持つ方もいるでしょう。道徳的にどうなのか、といった価値観を持つ人は少なからずいるとは思います。

しかし、誰かが傷つくわけではなく幸せな人が増えるのであるなら、一人の男性が複数の家庭をもつのも、ありだと思いました。

奥さん以外の女性と家庭を持つことが許された時代が日本にかつてあったこと思うと、その時代の価値観や、その時代の考え方に沿って家族の形も多様化していくのではないかと思います。

とは言いつつ、もし私が結婚して旦那に実は愛人がいて子供もいることを知ったら、私はその愛人と子供を認め受け入れることができるか、と思うと疑問です。頭ではわかっていても、心がついていかないかもしれません。

そう思うと、旦那の愛人が産んだ子供を引き取って育てることもあった昔の日本人女性は、器が大きく強い人種だと思いました。

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複数の家庭を養う人と会うことは中々ないので、愛の形や家族について考えを巡らすきっかけになりました。

もしかしたら、将来、人口の男女比の変動によっては一夫多妻制を認める法律ができるかもしれない。そう思うと、家族のあり方は必ずしも『これでなくてはならない』というものではないんだろうな、と思いました。

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