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いぬとうさぎのオーケストラ

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Twitterにアップした記事の集大成。世の中に「歴史的名演」と言われるものは多々あるけれど、好き、嫌いは人それぞれ。未来の自分に向けての備忘録 最初の記事が、目次となっています…
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2021年11月の記事一覧

吹奏楽のための交響曲

 その昔、中学から大学に至る10年間、吹奏楽部に所属しておりました。 大学卒業以降、楽器を手にすることもほとんどなくなってしまいましたが、たくさんの作曲家、交響曲を聴くにあたり、シンフォニスト達の中で多くの作曲家が「吹奏楽のための交響曲」を作曲していることに気づきました。 なんと200曲!も  いくつかの資料やサイトを当たってざっと調べてみると、予想を大きく超えて、なんと200曲近くの「吹奏楽のための交響曲」があることがわかり、コツコツ続けている作曲家リストに新たに曲目の項

聴いたことを書き留めること

 交響曲を中心にたくさん聴いていますが、その感想を書き留め、作曲家ごとに note にまとめています。 きっかけ  これを始めたきっかけは、シューベルト以降のすべての交響曲を聴くチャレンジを始めるにあたり、いつ、何を聴いた程度の記録を、後から自分で見返すことを想定して Twitter に tweet していたのですが、しばらくしてから感じたことも追記したり、お気に入りの曲、作曲家の一覧表を作って記録するようになりました。 Blog 最初からBlogにしなかったのは、夏休み

マックス・レーガー (1873 1916 43)

シンフォニエッタ 2021.10.31 ハインツ・ボルガンツ/ドレスデン・フィル マックス・レーガー シンフォニエッタ、ボルガンツ/ドレスデン・フィル。予想したような堅苦しいものではなく、新鮮味あふれるちょっと変わった美しい曲。各楽章ともに特徴があって中身が充実しており、50分の大規模な曲。交響曲は作曲されておらずシンフォニエッタ1曲だけなのは残念。お気に入りです ロマンチックな組曲 2021.10.31 エサ=ペッカ・サロネン/バーデン=バーデン・フライブルクSWR響

ルドルフ・ニールセン (1876 1939 63)

交響曲1 2021.11.02 フランク・クラマー/DR放送響 ルドルフ・ニールセン 交響曲1番、フランク・クラマー/DR放送響。カール・ニールセンより10年後の世代。似ているところもあるけどもっと柔らかい印象。熱のこもったロマン派の曲で、暗めに疾走し分厚く盛り上がる所と、静かな落ち着いた所の対比が特徴。後半は明るく元気がよい。オケは低管の迫力満点 交響曲2 2021.11.02 フランク・クラマー/南デンマーク・フィル ルドルフ・ニールセン 交響曲2番、フランク・クラ

アドルフ・ヴィークルンド (1879 1950 71)

交響曲 2021.11.06 カール・ガラグリ/ストックホルム・フィル アドルフ・ヴィークルンド 交響曲、ガラグリ/ストックホルム・フィルのライブ。スウェーデンの作曲家。暗く情熱的な中にロマンチックな旋律。1楽章にはシベリウス、2楽章ではマーラーのような雰囲気の部分もある。3楽章はフランス的で軽く終わってしまう。録音が悪く見通しが効かないのが惜しい。

ヒーリー・ウィラン (1880 1968 88)

交響曲1 2021.11.07 ビクトル・ヤンポルスキー/アトランティック響 ヒーリー・ウィラン 交響曲1番、ビクトル・ヤンプロスキー/アトランティック響。古いラジオ放送のライブ録音。重い出だしで神経質な弦の絡み合いの1楽章、柔らかく安らぎのある2楽章、Hrnの溌剌とした3楽章。絡み合ったロマンチックな曲だけに、もっと良い録音なら印象も変わっているかもしれない。 交響曲2 2021.11.07 カレル・アンチェル/トロント響 ヒーリー・ウィラン 交響曲2番、カレル・アン

フランシス・プーランク (1899 1963 64)

シンフォニエッタ 2021.11.07 クリスチャン・ザカリアス/セントポール室内管 プーランク シンフォニエッタ、クリスチャン・ザカリアス/セントポール室内管。歯切れのよいおしゃれな曲。楽しげであったり哀愁、透明感があったり。2楽章では悲愴3楽章、3楽章ではブラームス3番3楽章、4楽章ではモーツアルトを感じるところもある。才能豊か、とても楽しくもっと取り上げられてもいい シンフォニエッタ 2021.11.08 ナタリー・シュトゥッツマン/スウェーデン室内管 パーヴォ・

ピエール=オクターヴ・フェルー (1900 1936 36)

交響曲イ長調 2021.11.07 エマニュエル・クリヴィヌ/フランス国立リヨン管 ピエール=オクターヴ・フェルー 交響曲イ長調、クリヴィヌ/フランス国立リヨン管。フランスの新古典主義的なとても面白い曲。オケも洗練されており木管、金管が上手い。おしゃれなところに加え、ストラヴィンスキー的なリズムの盛り上がりもあって、最後は輝かしく盛り上がって終わる。お気に入りです 交響曲イ長調 2021.11.08 パトリック・ダヴァン/ヴェルテンベルク・フィル ピエール=オクターヴ・

ウーノ・クラミ (1900 1961 61)

交響曲1 2021.11.07 トゥオマス・オッリラ=ハンニカイネン/タンペレ・フィル ウーノ・クラミ 交響曲1番、ハンニカイネン/タンペレ・フィル。フィンランドの作曲家だが北欧的というより南欧的な軽さ、明るさ、開放感がある。明るくなんだか盛沢山な1楽章、軽快で楽しい2楽章、弦楽、金管合奏で雄大なイメージの3楽章、フランス的で何通りにも盛り上がる4楽章。なかなか面白い曲。 交響曲2 2021.11.08 トゥオマス・オッリラ=ハンニカイネン/タンペレ・フィル ウーノ・ク

レオ・スミット (1900 1943 43)

レオ・スミット 交響曲ハ長調 2021.11.10 ルーカス・フィス/オランダ室内管 レオ・スミット 交響曲ハ長調、ルーカス・フィス/オランダ室内管。オランダの作曲家。ハ長調とは名ばかりで全編なんとなく不安な不協和音が背景にある。力みのない軽い響きとタッチでフランス的な音楽だけど、楽しさよりも厭世的なのは、定まらぬ調性と不協和音のせい。不安定で風変わりな印象。

エリナー・レミック・ウォーレン (1900 1991 91)

1楽章の交響曲 2021.11.11 シモン・カワラ/ポーランド放送響 エリナー・レミック・ウォーレン 1楽章の交響曲、シモン・カワラ/ポーランド放送響。20分弱で1楽章のみ。かたい部分と柔らかい部分が交錯する。かたい部分はTimpが枠組みを作るが、響き自体は軽い。柔らかな部分はロマンチックで少しはかなさもあり、ひらひらと定まらぬ感じで、ある種魅力的。 アーサー王の伝説 2021.11.11 シモン・カワラ/ポーランド放送響 エリナー・レミック・ウォーレン アーサー王の

ダニエル・ステルネフェルド (1905 1986 81)

交響曲1 2021.11.20 ダニエル・ステルネフェルト/ブリュッセルRTB-BRT響 ステルネフェルト 交響曲1番、ステルネフェルト/RTB-BRT響のライブ。3楽章形式の表現主義音楽。切り裂くような破裂音、透明で激しい1楽章。2楽章はゆったりOb、EngHrn、Trbのソロが上手い。けだるく不安な感じ。3楽章は力強い前奏から行進曲風へ、最後は明るく解決し盛り上がって終わる。 交響曲2「ブリューゲル」 2021.11.20 メイア・ミンスキー/ブリュッセルBRTNフ

ウジェーヌ・ボザ (1905 1991 86)

交響曲 2021.11.22 ウジェーヌ・ボザ/(演奏不詳) ボザ 交響曲、ボザ指揮でオケは不詳、古い録音。ボザは管楽器の小粋な小曲で有名。5曲の交響曲があるそうだがこの音源のみ現存。いきなりのツァラトゥストラはかく語りき冒頭部分の加筆はR.シュトラウスのオマージュらしい。過激さと暗さ、分厚さがボザのイメージと異なる。どうも雑然とした感じが残る

グレース・ウィリアムズ (1906 1977 71)

ピアノとオーケストラのための協奏交響曲 2021.11.21 バルドゥア・ブレニンマン/BBC響 グレース・ウィリアムズ ピアノとオーケストラのための協奏交響曲、バルドゥア・ブレニンマン/BBC響、ヒュー・ワトキンスのピアノ。まさにピアノ協奏曲。オーケストレーションは交響曲より面白い。1楽章は緊迫感がある、2楽章はゆったりしたエレジーから盛り上がり3楽章は協奏曲らしく華やかに終わる 交響曲1 2021.11.21 アーウェル・ヒューズ/BBCウェールズ響 グレース・ウィ