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27.論文式試験合格時の勉強方法

6/21(金)に5月短答式試験の合格発表がありました。

--------------------------------------------------------------------------------(2)受験者数<答案提出者>     11,003人(10,430人)
--------------------------------------------------------------------------------(3)合格者数             1,041人(921人) 
 ・ 総点数の 78%以上を取得した者
 ・ ただし、1科目につき、その満点の40%未満の得点があり、且つ、   答案提出者の下位から遡って33%の人数に当たる者と同一の得点に満たない者は不合格
---------------------------------------------------------------------------------(4)合格率(合格者数/願書提出者数)    6.2%(6.7%)
---------------------------------------------------------------------------------(5)合格率(合格者数/受験者数)      9.4%(8.8%)

今年は前年から+120名の合格者が出ています。
合格ボーダーが80%とも言われていましたが、78%と低め(?)
に出たので合格していて驚いた方もいたのではないでしょうか?

今回は論文式試験が迫ってきているので、合格者の清水さんに論文式試験合格時の勉強方法について伺いました。


1.合格時の勉強方法の≪考え方≫

 私は勉強方法の基本的な方針を「各科目を偏りなく触れておく」と設定していました。

この場合の偏りなくとは時間的にもそうですが、成績的にも偏りがないように勉強していました。

まずは論文式試験の1つの目安となる得点比率が52点を大きく割ってしまう科目がないように勉強していました。

ある特定の科目の得点比率を科目合格程度の55点まで持っていくことはとても困難です。

本試験当日の問題との相性や、応用的な問題を正答する必要があるため多少の運的な要素も絡んできてしまいます。

しかし、得点比率52点程度であればほぼ全体の受験生の平均を目指せば到達することができます。

平均的な受験生が得点してくるような基礎的な問題を丁寧に正答していけば得点比率52点程度までは伸ばすことができます。

ここで重要なのが苦手科目をカバーするために得意科目で得点比率55点を目指すより、すべての科目で得点比率52点を目指す方が結果的に合格までは近いということです。

得点比率52点付近には多くの受験生が固まっている傾向にあるため、素点1、2点で得点比率が大きく変動することがあります。

平均素点が低いような科目(管理会計や会社法)ではなおさらその傾向が強く出ます。

そのため基本的な問題を徹底的に死守することが得点比率52点への1番の近道となります。

2.≪得点比率52点≫を取るための勉強法


 そこで得点比率52点を取るためにどのような方法で勉強していたかについてご説明したいと思います。

私は細かな勉強計画を立てられるような性格ではなかったため、大枠を決めるのみにしていました。

ここでいう大枠とは各科目の時間配分のみを決めていたということです。
具体的には以下のように上から下に向かって勉強していました。

財務会計(計算)1.5時間
財務会計(理論)2.5時間
管理会計 1.5時間
企業法 2時間
監査論 2時間
租税法(理論)0.5時間
租税法(計算)1.5時間
経営学(ファイナンス)1.5時間
経営学(組織論・戦略論)0.5時間


 あくまでこれを1日ですべてこなそうとしていたわけではありません。

例えば財務会計(計算)から始めて監査論までしか1日でできなかったとしたら、次の日は租税法(理論)から始めて経営学(組織論・戦略論)まで終わったらまた財務会計(計算)に戻って最初から始めていました。

勉強内容としは基本的にテキストの精読や例題を使った演習の限定をしていました。

私が器用な性格でないことに加えて、論文式試験ではいかに基本的な問題を正答することが重要となってきます。

TACのテキストには基本的な内容が網羅的に記載されています。

そのためテキストを完璧にすることを優先して勉強していました。

以上の理由から各科目を決めた時間内でできるだけテキスト学習を進めて一巡して、また最初に戻って各科目のテキスト学習を続きから行なっていました。

先ほどご紹介した時間配分はあくまで私の成績に応じて決めたものですので、各受講生の方ごとに適した時間配分を見つけていくことをオススメします。

3.≪メンタル面≫で意識していたこと


公認会計士試験はメンタルとの勝負でもあると思います。

特に論文式試験は科目数も多くなり、どれだけやっても仕上げられたと実感することは難しいと思います。

そこで私は2つのことを意識していました。

◆1つ目

まず1つ目は適度に自分の時間を作ることです。

生活のすべてを勉強に捧げることが理想的ですが、それができる人がすべてではないと思います。

実際、私は受験生活中にメンタルを壊してしまったこともあります。
そこから適度に休むことも重要だと考えるようになりました。具

体的には定期的にジムに行ったり、好きなゲームをあらかじめ時間を決めってやっていたりしました。

ここで重要なのは「適度」にすることです。
あくまでも息抜き程度にしておきましょう。

◆2つ目 

2つ目は答練・模試でいい成績を取ることです。

やはり自信がつけばメンタル面でもとても安定してきます。

またいい成績を取ると問題を解く時の取捨選択にも役立ちます。

論文式試験でも短答式試験と同様に解くことが非常に困難または解けるけど時間がかかりすぎる問題が必ず出題されます。

こういった問題に時間を使わないことが重要になりますが、解いている時にその意思決定をすることは非常に難しいです。

しかし、普段から好成績を取れていれば「自分ができないのだから周りもできないだろう」と自信を持って割り切れることができます。

普段から好成績を取れていると自信を持てて好循環に乗れるので、いつもの答練・模試から点数を取りに行くような心意気で望むといいと思います。


編集部山口より

暑い日々が続きますので、体調管理には十分お気を付けください。
特に生もの・レアなものにはお気をつけください。


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