裁判所

裁判の傍聴で思ったこと

先日、平日に時間があったので、
前々から是非行ってみたいと思っていた裁判の傍聴をしてきました。

刑事ドラマや弁護士ドラマなどが好きだというミーハーな理由もありますが、
最近は外国人がらみの犯罪が増えているという話を聞いたからです。

一つ目は、
途中から聞いた裁判でしたが、傍聴人は数名でした。
被告人は南米からの中年男性で、麻薬密売の容疑で捕まったらしいことが
やりとりの中でだんだんわかってきます。

通訳を介して進められるため、時間がかかるとは聞いていたのですが、
まず思ったことは、
通訳者が一人で、被告人の話、弁護人の話など、すべての人の通訳をするので、
大変そうだったということです。
予算に余裕があれば、本当は二人通訳がいてもいいのでは、と思いました。

また求刑後に最後に被告人から一言話す場面があったのですが、
文単位で逐一通訳するのではなくて、全部一気に被告人が話したあと、
まとめて通訳をするので、
なんというか、一文一文を発する際の感情の部分まで上手く伝わらない気がしました。

それから驚いたことがあります。
求刑時に検察側が求刑する際に、読み上げる文が
物凄く早口だったことです。
初めてのわたしにはとても聞き取るのが大変だったのです。
裁判員裁判ではないからなのでしょうか。
傍聴人が少ないからなのでしょうか。
日本語で聞く人がいる、ということを想定していないからなのでしょうか。
同時に通訳者も早口で通訳をしていて、二つの早口言葉がダーっと流れている印象でした。

どの裁判もそうなの? それとも外国人向けだから?と思った
初の傍聴の感想でした。

どうやら被告人はほぼ状況がよくわからないまま、
お金欲しさに悪い犯罪に巻き込まれたというケースのようでした。
異国で収監されて、母国の家族は呆然としていることでしょう。

その後もいくつか傍聴したのですが、
就労系の在留資格を持っているのに、
そこの会社の給料では、生活が成り立たなくて、
他の店でアルバイトをしていたところ、それがアウトだったというケースがありました。
小さな子どもを連れた奥さんが傍聴席にいて、とても悲しげにしていたのが
印象的でした。

在留資格を持っていても、それで生活が成り立つとは限らないんだな、という事実に少し驚きました。
おそらくその被告人は強制送還になるので、家族も国へ帰らなければならないのでしょう。国で生活が成り立つのでしょうか、幼い子どもはどうなるんだろう、と気になってしまいました。

法律違反はもちろん悪いことだけれど、
その法律の運用がそもそも正しいのかどうか、ってところまで
素人のわたしにはわかりませんが、意識はさせられる
初めての傍聴体験でした。

また機会があったら行ってみたいと思っています。


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