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希望の歌なんていらない

なんとなく耳に残った曲を、サブスクサービスで調べてみる。

いろんなアーティストが、切ない恋や、希望を見出せない現状を憂い、歌っている。

たぶん、恋愛や友情や仕事の悩みというのは、普遍的なものなんだろう。

たくさんの曲が生まれ、消費されていっている。

ラブソングに感情移入できない自分

自分は、アロマンティックというものにおそらく属する。

誰かのことを、恋愛対象として見たことはないし、好きになったこともない。

大人になると、学生の時のように周りに色々と話せるような信頼関係は構築しづらい。

だから、恋愛をして、親密な関係になって、頼りたくなるんだろう。

自分も、できることなら誰かに寄りかかってみたい。

でも、大人になったら、友達関係でそうなることは稀だ。

だから、自分ひとりでなんとかしてきた。

なんとかなっていないことも多いけれど。

だから、大量に生み出される恋愛の曲は、そのシチュエーションこそ想像ができても、何も響かない。

だから、なんか心が渇いているように錯覚してしまう。

ライフソングはどうだろうか?

恋愛以外の悩みを投影できる曲、ライフソング。

仕事の悩み、人間関係の悩み、家庭での悩み、人生についての悩み。

それらを間接的に、もしくは少しだけ直接的に、代弁して未来の方にある光を示すものだ。

発達障害を患っていると、人が当たり前にできていることができないことに常に悩み、もがいてきている。

時にはそれで精神を病んで、原因を取り除けないから、長引いてしまったりもする。

そこまで深く抉ってくれる曲には、正直あまり出会ったことはない。

「心のコンパス その先が ブレもせず示す場所を目指せ」
も、
「この足音を聞いている 誰かがきっといる」
も、
健常者の範疇にしかない。

僕らがその曲に従うと、痛い目にあうことを、僕らは経験から知っている。

とはいえ頼りたいとも思う

痛い目にあうとわかっていても、それでも音楽にしか拠り所がなく、頼りたい。

自分のことには当てはまらないとわかっているのに、見て見ないふりをして。

そうやって、一時的に心を癒す、そんな毎日です。

やっぱりダメだった思い出が蘇り、胸が苦しくなる曲がいくつもある。


僕は、何にも頼ったらいけないのか?
僕は、どうやってバランスを保っていけば良いのだろうか。

音楽ひとつとってみても、自分がこの世のマイノリティーであることを突きつけられるということを、ちょっとでも知ってもらいたいな、と思っている。

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