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ポジティブなときは考えない方が、ネガティブなときは考えた方が、上手くいきます。│ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』を卓球にフル活用しよう!⑤

実験者は、正確性を表す指標として「直感指数」を計算した。すると、検査前に楽しいことを考えてもらった被験者は、指数が二倍も向上した。さらに衝撃的なのは、悲しいことを考えた被験者は、直感的な作業をまったく正確にこなせなくなってしまったことである。

【第5章 認知容易性】
〜慣れ親しんだものが好き〜

卓球のラリーは、システム1(速い思考)で直感的にコース取りなどを決定します。

ラリー中に、システム2(遅い思考)で熟考する時間なんてありません。



このシステム1の精度は、「気分」によって大きく変わることが分かっています。



ポジティブなときは、直感がめちゃくちゃ当たります。

卓球の調子が良いと、何も考えなくてもバンバン打てますよね。

これはつまり、気分がポジティブなことにより直感が冴え渡り、相手のコース取りが読め、相手が待っていないコースを突けるので、バンバン攻撃することができるのです。



しかし、ポジティブなときは警戒心が薄れているので、システム2は緩みます。

直感は良くても、考え始めるとダメです。



調子が良くて、考えなくても打てているときに、

「次はこうやって攻めよう!」

などと考え始めると、直感を使わなくなるので、読みを外すことが増え、ミスも増えてきます。

ミスが増えると力んできて、どんどん入らなくなってきます。

好調は、考え始めたときに終わるのです。



一方、ネガティブなときは、直感が全く当たりません。

でたらめレベルだそうです。

だから、自信がないときや緊張しているときに、しっかり繋げてラリーをしようとしても、上手くいかないのです。

こんなときはシステム2を使って、作戦を熟考する必要があります。



ということで、ポジティブなときは直感を、ネガティブなときは作戦を使う方が上手くいきます。

自分の今の気分を把握して、正しい戦い方を選びましょう。


④言葉や仕草で、相手の意識は操作できます。
⑥驚いたときは、卓球の成長チャンスです。

ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』を卓球にフル活用しよう!

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