自分ルールを持たないと、卓球が荒廃していってしまいます。│『韓非子』を卓球にフル活用しよう!⑥
姦劫弑臣 第十四
厳刑重罰というものは、民衆の嫌いなものであるが、しかし国家はそれによってよく治まるのである。万民をあわれんで刑罰をゆるくするというのは、民衆の歓迎することであるが、しかし国家はそれによって危険になるのである。
試合で勝てるようになるためには、ルール作りが大切です。
例えば、
「ドライブをこれ以上強く打つとミスをしやすくなるから、これ以上は強くしない。」
というようなルールを作ります。
このルールをはっきりと持つことで、強く打ち過ぎることは減りますし、もし強く打ち過ぎてしまっても、すぐに元の力加減に戻ることができます。
このルールを持っていない、あるいは曖昧だと、ドライブが入ったときに、
「じゃあもっと強く打てるか。」
「もっと強く打っても大丈夫か。」
「もっとフルパワーでもいけるかも。」
と、どんどん力が入り、いつの間にか力み過ぎて、ミスばかりしてしまいます。
そして、元の力加減に戻ろうと思っても、どの力加減に戻れば良いのかが分かりません。
すると人は、一気に力を抑えることができず、ちょっとずつ力を抑えていきます。
「ちょっと力を抑えるか。」
「もうちょっと力を抑えるか。」
「もっと抑えなきゃダメか。」
と、なかなか正解の力加減にまで到達することができず、強過ぎるボールを打ち続け、ミスをし続けてしまいます。
なので、ミスを連発しないようにするために、ルールの整備が必要となります。
しかし、これがなかなか難しいわけです。
なぜなら、
「これ以上は強く打たない」
というボーダーラインは、常に変動しているからです。
日々の練習で技術の精度が上がれば、ボーダーラインも上がっていきます。
その日の調子によって、ボーダーラインは上下します。
対戦相手との相性などによっても、ボーダーラインは上下します。
つまり、ボーダーラインは固定するものではなく、今の自分に合ったボーダーラインをいちいち探さなければならないのです。
なので、ボーダーラインを探す練習を、普段からやってください。
調子が悪いときに、
「調子を上げなきゃ!」
と考えるのではなく、
「調子が悪い今のボーダーラインはどこだろう?」
と考えるのです。
こういうことを普段からやっておくことで、試合でも今の自分に合った力加減で打つことが可能になります。
ルールを整備できる人間になり、余分なミスを減らせるようになってください。
⑤必要なのは、「回転を見極めること」以前に、「見極めた上でどう打つか」を知ることです。
⑦「攻撃をしない」ということにも、決断力が必要です。
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