試合で焦ってしまうのは、対処法を持っていないから。│宮本武蔵の『五輪書』を卓球にフル活用しよう!⑮
「岩尾の身と云事、兵法を得道して、忽たちまち岩尾のごとくに成て、万事あたらざる所、うごかざる所、口伝。」
【火の巻 二八 いわおの身という事】
何があっても動じないようになりなさい。
試合では、思わぬ事態が起こると、動揺します。
そして動揺すると、一気に敗北が近づきます。
求められるのは、何があっても動揺しない心です。
これが武蔵の言う「巌の身」です。
では、「何があっても動揺しない心」は、どうしたら手に入るでしょうか。
「メンタルを鍛えろ!」
こんな曖昧なアドバイスに意味はありませんよね。
手に入れる具体的な方法が必要です。
要は、思わぬ事態が起こったから、動揺するわけです。
ならば、何もかもを想定しておけば、何が起こっても動揺しないわけです。
なので、試合で動揺した度に、その原因を洗い出し、対策を考えれば、だんだん動揺することは無くなってきます。
例えば、試合でドライブが入らず、
「ヤバい!どうしよう…」
と思いながら、そのまま負けてしまったとします。
こうなったら、この反省を持ち帰り、また同じことが起こったらどう対処するのか、考えましょう。
・ドライブの威力を落とす
・コースを狙い過ぎずに打つ
・ラリー戦に切り替える
・相手に打たせる
など、対処法をいくつか持っておきましょう。
そうすれば、また試合で同じ状況になったときに、動揺せずに切り抜けることができます。
このようにして、動揺する要素がひとつ減ります。
そして、また別の要素で動揺し、反省し、考えれば、また動揺する要素がひとつ減ります。
これを繰り返せば、何が起きても動揺しなくなります。
巌の身は、こうして手に入るのです。
⑭上手くいかない攻撃は、潔く捨てよう。
⑯ドライブはもちろん打てた方がいいが、なんでもかんでも打てば良いってもんじゃない。
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