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インプット力を上げる方法(後編)

前編はこちら

今回のテーマは
「勉強の仕方」を勉強する回
と言ってもいいかなと思います。

これを読まれている皆さん方の中には
限られた時間の中で
仕事関係の勉強や
ヨガの勉強をしている方もいらっしゃると思います。
いつも本当にお疲れ様です。

今日はその勉強の効率を上げるための方法と
その理由についてを書いていますので
いつも勉強を頑張っているあなたと
これから勉強を頑張りたいあなたに
ぴったりの内容だと思います。


2つの貯蔵庫

前編では
リアルでもイメージでもどちらでもいいから
アウトプット環境を設定した上でインプットすると
その吸収率が上がるよーというお話でした。

得た情報をアウトプットするためには
脳内でその情報とたくさん関わることになります。
そうすると脳内では
「これは重要な情報だ」と認識をして
記憶に残すわけです。

ということで
今日は「脳と記憶」という視点から
インプット力を上げる方法を見ていきたいと思います。

記憶は大きく分けると
「短期記憶」と「長期記憶」
に分類されます。

短期記憶・・・一時的に小さな量の情報を保持する
長期記憶・・・継続的に大きな量の情報を保持する

このように
記憶を溜め込む「貯蔵庫」は2種類あって
専門的には「記憶の二重貯蔵モデル」と呼ぶそうです。

インプットした情報は
まず短期記憶の小さな貯蔵庫に入り
その中から重要な情報と認識されたものだけが
長期記憶の大きな貯蔵庫に移送されます。

つまり
今回のテーマであるインプット力を上げるためには
「いかに短期記憶から長期記憶に移送させるか」という部分が重要なのです。
それを踏まえた上で
もう少し脳と記憶について勉強していきましょう。



感覚記憶

僕たちが生きている中で仕入れた情報が
全て2つの貯蔵庫に入っているかというと
そうではありません。

例えば
鎌倉の小町通りを歩いていて
お店の看板や
すれ違う人達
その時の臭い
聞こえてくる音なんかを
全て記憶してしまったらどうでしょう?
脳の貯蔵庫はすぐにパンパンになってしまいますよね。

外界からの情報は五感を使ってキャッチしますが
それらは一旦「感覚記憶」として
とりあえずそのままの形で数秒間だけ無意識に覚えます。
ちなみに視覚情報は1秒以内
聴覚情報は4秒程度で忘れてしまうそうです。

その中で
注意を払ったものは短期記憶の貯蔵庫に移行し
そうでないものはそのまま消えてしまうそうです。

ちなみに
伝統的ヨガの世界ではこの感覚記憶の領域を
「意思鞘(マノー・マヤ・コーシャ)」と呼んでいます。
外界の情報をキャッチする領域ですから
このコントロールがヨガ修行のポイントだと言われいます。

モノや情報が溢れる現代ですから
見たものを1秒で忘れ
聴いたことを4秒で忘れるという
情報の取捨選択はとても重要で
余計な情報を仕入れないというのが
インプット力を上げる一つの要因になりそうですね。



短期記憶

膨大な量の情報が入っては消えていく感覚記憶の中で
自分にとって意味があると認識され選択された情報だけが
短期記憶に送られます。

短期記憶は
感覚記憶よりもう少し保持期間が長い記憶で
約15秒間~数分程度保持されるそうです。

この記憶の容量には当然限界があります。
短期記憶で一度に保持できる情報の量は5~9個程度と考えられています。

神経衰弱でカードを一生懸命覚えても
遊び終わったらすぐに忘れてしまいますよね。
あれは短期記憶の貯蔵庫を使っているのです。



長期記憶へ移行させる

インプット力を高めるためには
短期記憶から長期記憶へとつなげることが必要で
そのためには反復学習が重要となります。
つまり学んだことを何度も繰り返す復習が大事なのです。

ちなみにこれを専門用語では
「リハーサル」と呼ぶそうです。

リハーサルとは
短期記憶の忘却を防いだり
長期記憶に転送したりするために
記憶するべきことを何度も唱えることだそうです。

前編でお話したアプトプット環境を設定することや
そのアウトプットはイメージでも良いと言っていたのは
この「リハーサル」をするということだったのです。

短期記憶の貯蔵庫でリハーサルを繰り返し行っていると
その中のいくつかの情報が長期記憶の貯蔵庫へと転送されていきます。

リハーサルの回数が多いもの
注意の程度が大きいもの(印象が強いもの)ほど
重要な情報と認識され
短期記憶から長期記憶へと定着する可能性が高くなります。

ちなみに
ベストセラーになった『アウトプット大全』という本では
短期記憶から長期記憶に移行させるためには
2週間のうち3回はアウトプット(※ここでいうリハーサル)をすると良い
と言っていました。



まとめ

短期記憶から長期記憶へ移行させるためには
リハーサルが必要です。

リハーサルとは
その情報について深く注意を向ける復習のことです。

一番簡単なのは
昨日話したように誰かに教えるということです。
実際にその場を設けてもいいし
イメージの中で講演会を開いてもいいかもしれません。

また
復習という観点では
繰り返し同じ本を読んだり
メモを取ったりすることも大事です。

頻度は2週間に3回。

これを習慣化出来れば
インプット力は上がります。

今あなたが目指している目的地がどこであれ
そこに向かうためには「知識」が必要ではないでしょうか?

その「知識」の習得にはどうしても時間がかかってしまいますが
インプット力を上げて
少しずつその目的地に近づいて欲しいなと思っています。

おわり

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