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ホットヨガに注意

今日は「ホットヨガについて」というお題です。
ヨガ関係者の皆さんは要チェックです。

ホットヨガは違う土俵

ホットヨガが生まれたのは
約30年前です。
高温多湿な環境でヨガのエクササイズをするという斬新なアイデアは
「ビクラム・チョードリー」というインド人が考案したものです。

このヨガエクササイズはアメリカで流行し
約15年前に日本にも上陸しました。
(※そこらへんのスイーツと同じ流通ですね。)

日本では
「ビクラムヨガ」や「ホットヨガ」という名前で
現在も人気のカルチャーです。

大手ホットヨガスタジオの「LAVA」は
ヨガ関係の企業の中では唯一
東証一部に上場している大企業です。

最近ではテレビCMでも見るようになって
かなりホットヨガの社会的知名度は上がってきていると感じます。

このように
ホットヨガは伝統的ヨガの立場から見ると
「最近流行のヨガエクササイズ」というカテゴリーに属します。

伝統ではなく、流行。
ヨガではなく、エクササイズ。

なので
ヨガを知っている人ほど
ホットヨガのことをあまり語りません。
なぜなら同じ土俵にいると思っていないからです。

このようにヨガの専門家から野放し状態にされていたホットヨガに
とうとう国から注意喚起が出されました。



ホットヨガに対する注意喚起

国民生活センターから発表された
ホットヨガに関する注意喚起をまとめました。


①ホットヨガは熱中症
②危害情報の件数
③危害の程度と内容
④ヨガ経験者も注意

①ホットヨガは熱中症
ホットヨガスタジオの平均の気温は38℃。
平均の湿度は65%だったそうです。
日本生気象学会が定める「熱中症予防指針」によれば
この環境は4段階中の最も危険なレベルに属します。

このレベルは
休息・談話・食事・事務作業など
ちょっとした日常の活動をするのも熱中症になる危険性が高い
という段階なのです。

そんな環境下でヨガのポーズをするということですから
具合が悪くなる人が出て当然です。


②危害情報の件数
国民生活センターでは
フィットネスクラブやヨガスタジオなどで
体調不良やケガをした経験についての調査をしたそうです。
その結果
ホットヨガは2015年度以降では165件の申し出があり
マシントレーニングやエアロビクス、プールなどを含めた
エクササイズ全体の割合よりも高い傾向にあることがわかりました。
(※全体の約2割がホットヨガの事例)


③危害の程度と内容
危害程度は以下の通りです↓

医者にかからず・・・81件(64%)
治療1週間未満・・・27件(21%)
治療1~2週間・・・6件(5%)
治療3週間~1カ月・・・5件(4%)でした。
治療1カ月以上・・・7件(6%)

また
危害内容としてはめまい、のぼせ、吐き気、頭痛などが多くみられました。

その他にも以下のような事例がありました↓

・体験中に気分が悪くなり嘔吐してしまった。
・体験した日の夜に頭が痛くなり、40度の熱が出た。
・体験後に入会したが、レッスンを受けると体調が悪くなり、頭痛もひどい。
・希望していない上位のレッスン中に気分が悪くなったが、途中退出の説明はなく我慢
した。終了後に嘔吐。
・体験後、片頭痛の持病があることも伝えて契約したが、翌日片頭痛と嘔吐がひどくな
った。
・体験後から数日間、だるさがある。体験前に脱水症状の可能性などの説明はなかっ


④ヨガ経験者も注意
ホットヨガでの体調不良やケガをしてしまった200人のうち
119人(60%)はヨガの経験者でした。
また124人(62%)が少なくとも週に1回程度以上は
運動をしている人でした。

このデータから読み取るに
技術や体力の有無に限らず
ホットヨガという環境そのものが体調不良やケガを引き起こすリスクが高い
ということが予測できますね。



まとめ

ホットヨガを実施する際は
最善の注意が必要です。
もちろん体質的に合わないという場合もあるので
そういう方は避けた方が良いと思います。

厚生労働省の情報サイトでは

「心臓疾患や肺疾患など、過度の熱により悪影響を受ける可能性のある人や、熱中症の既往歴がある人はホットヨガを避けたほうがいいでしょう」

と記載されています。

今日お話した内容はこちらで詳しく確認できます↓
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20200709_1.pdf

ホットヨガを受ける人も
ホットヨガを教える人も
ホットヨガってどうなの?と相談を受けた人も

みんなで気をつけましょう!

おわり

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