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悩みの原因と解消法(前編)

ヨガ教典では

「除去されるべき苦悩の原因は、観照者と被観照者との結合である」(ヨーガ・スートラ2-17)

と説かれています。

どうやらこの一節では
悩み事を作ってしまう原因は
観照者と被観照者の結合だ
と言っています。

▪︎観照者
自分の魂、自分の本質的要素

▪︎被観照者
目の前で起こる出来事、それを体験する自分の肉体や意識、変化する全ての物事

つまり
変化して止まないこの世界と
それを目の当たりにしながら
約90年くらいの期間をかけて体験する自分の肉体や意識は
「被観照者」とされていて
それらは自分の本質ではないと考えられています。

一方で自分の本質とは
魂であり
それは変化しないものとされています。

自分の本質=魂=変化しない

そう考えると
変化が伴うものは自分ではなく
「自分の周りの出来事の一つ」
と考えられます。

例えば
肉体は毎日調子が良かったり悪かったりと
変化します。
太ったり痩せたりするし
爪や髪の毛も伸びます。
そして時間と共に老化という変化をし続けています。

肉体は変化するから「自分の周りの出来事の一つ」です。

同じように
心や意識は秒単位で変化しますよね。
喜怒哀楽のサイクルをぐるぐる回り続けています。
もちろん感情は喜怒哀楽の4パターンなはずがなく
常に変化し続けています。

ということは
心や意識も
「自分の周りの出来事の一つ」
となりますね。

心や肉体は「自分」ではなく
「自分の所有物」と思うと理解しやすいかもしれません。

僕たちは
この自分の所有物を使って
目の前で起こる出来事を目撃し
体験し
そして記憶の中へ溜め込んでいきます。

この作業を無意識下で
しかも24時間営業の年中無休で
ずーっとひたすらやり続けているわけですから
当然麻痺してしまいます。

どんな麻痺かというと
心や肉体といった
「自分の所有物」を
「自分」そのものだと
勘違いしてしまうという麻痺です。

ヨガ教典ではこのことを
「観照者と被観照者との結合」と言っていて
悩みの原因としているのです。

つづく

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