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前川建築。弘前中央高校講堂

青森県立弘前中央高校講堂 1954(昭和29年)竣工

もちろん今でも現役の県立高校、その講堂。現在進行形で高校生が活動しているところなので、セキュリティーの観点から滅多やたらと見学できない、大人にとっては幻に近い建物です。というわけで、今回のツアーでも中に入ることはできません。高校生になるしかないかな。

横手、窓枠のデザインが雰囲気を醸して。

木村産業研究所初代理事長・木村隆三氏の兄で、弘前中央高校のPTA会長であった木村新吾氏から前川さんに依頼があったもの。いいご縁が続いていたのだなと勝手に嬉しくなります。

当時女子校だった学校の本格的講堂、その後たくさんの音楽ホールを設計する流れが生まれた原型とも言える建物。折りたたみ式の椅子の美しさも光ります。この椅子はのちに立ち上げられた「前川國男の建物を大切にする会」が主催となり、平成16〜18年に背もたれ等の修理がボランティアで行われています。地元弘前の方々が前川建築を文字通り大切にしてきたおかげで今も現役で活躍出来ている。有り難いことですね。

鋳物の脚も手すりも、曲線がなんとも美しい。女子校だったからか、線の細さを感じる造形。

正面入口を入ったホワイエ。上部は講堂2階席の階段上の構造が剥き出しに、そのまま美しいラインを作っています。

舞台から見た奥の2階席。あの下がホワイエの上部にあたるところ。(この時は普段の学校にお邪魔したので部活のボードなど、色々と余計なものが写ってますがご愛嬌で)

丸みを帯びたドアのへり

ドアノブも古くなって一層味が出ていますね。

階段も僅かにまわして。

この講堂を日常で使える羨ましさといったら。こんなことなら中央高校に行くんだった。。。

と、少しはお楽しみいただけましたか?
4/30のツアーでは、弘前公園から中央高校口に出たところで講堂を後ろから眺めつつ、仲邑さんには建物の構造から前川さんの当時の苦労話まで、存分に語っていただきます(^^)
中が直接見られないから写真を沢山持っていくよ、とおっしゃってましたよ。

仲邑さんと巡る前川建築ツアー4/30(日)14:00-17:15

行程 弘前市観光館集合→弘前市役所→弘前市民会館→弘前市立博物館→緑の相談所→弘前中央高校講堂(外観のみ)→木村産業研究所→弘前市斎場→弘前市観光館解散
参加費 5,500円
    (数回のタクシー移動料金含む)
定員  14名
問合せ、申込 旅する弘前(前田)
                   maedaita@gmail.com
                   080-1680-9387

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