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奥州藤原氏の遺した 平泉の中尊寺を巡る【JR東日本パス 1日目】

今回の「JR東日本パス」での旅の目的の1つは、平泉に行くこと。

今年、鎌倉まで行ったのもあり、やはり頼朝と同時代の奥州藤原氏の根拠地・平泉には行っておきたいと思ったのです。


中尊寺の入り口から、まっすぐ向かって15分ほど坂道を登った山の中に、有名な中尊寺金色堂があります。

中の写真は撮影禁止なので、写真はありませんが…

見事としか言い様のないものでした。
そこは金一色かと思いきや、金銀を使った蒔絵に、南方からの貝を使った螺鈿に…と芸が物凄く細かいのです。

この金色堂を建てたのが、奥州藤原氏の祖・清衡(きよひら)

前九年の役・後三年の役の戦乱の中から、心から「極楽浄土」を願う、その世界が金色堂には現れていたのです。

ちょうど、時代は宇治の平等院が建てられたころ。「末法」という、ある種の終末思想が広がってたのもあり、何かに帰依したいという考えに至りやすいのもうなずけます。

驚くべきは、その経済力です。
金の産出が多かったのが理由として大きかったです。南洋の島からの産物や、渥美や瀬戸(現愛知県)の焼き物が、平泉には入ってきていたようで、交易範囲の広さには驚くほどでした。

だからこそ、山中に黄金のお堂を建てられたというのがあります。


今でこそ形はほぼ残っていませんが、当時の平泉は、寺院や政庁が建ち並ぶ重要な場所でした。

平泉から北は「エミシ」の土地。
北上川沿いの関所がある重要な渡河点だったこともあったのです。

奥州藤原氏は、4代の泰衡で滅んでしまいます。

頼朝との戦いに、中尊寺は巻き込まれることはなかったのは幸いで、頼朝も保護しようと手を色々打っていたようです。

ただ、経済力が衰えた平泉では、寺院を支えることはできず、平野部は田園風景が残っています。

それでも、金色堂を保護するべく、覆堂(おおいどう)が室町時代に造られたりしました。

このような条件で、あの世界が残っていたのは、奇跡に近いと感じたくらいです。

中尊寺の最寄り駅・平泉駅(岩手)
新幹線なら、一ノ関駅が拠点になります。

週末であれば、巡回バス「るんるん」で、中尊寺の麓まで行けるのですが、いかんせん、東北本線との接続が悪いです。

天気のいい日であれば、駅前で自転車を借りることもできますし、中尊寺の麓まで30分ほど歩けばたどり着けます。

あるいは、一ノ関駅から平泉方面のバスも出てるので、これを使う方法もあります。

中尊寺金色堂までかなり坂道がきついです。
中尊寺の麓から15分ほど歩きますので、動きやすい格好は必須です。

歩きはしんどいですが、見る価値がある建物だと思います。

可能なら、平泉文化遺産センターに事前に寄っておくと、奥州藤原氏の背景がよく分かり、中尊寺だけでなく、平泉を巡るのがより面白くなります。

新幹線一ノ関駅にある金色堂の菓子細工

以前は通過した平泉に寄って、やっぱり良かったと思ってます。また、来てみたいと思う場所でした。

それでは、北に向かいます。

2日目の様子はコチラ…


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