見出し画像

note40: ドバイ(2011.7.4)

【連載小説 40/100】

「とにかく暑いですよ」

そう友人から聞かされていたので覚悟はして来たが本当に暑い。
2週間滞在するドバイは今日が4日目になるが、着いた翌日には外出は朝夕にして日中はエアコンの効いたホテルに籠ることに決めた。

実はその方が好都合でもある。
というのは、こうやって世界一周の旅を続けながらも僕はネットワークを使って結構あれこれと仕事をこなしているからだ。

観光業界誌向けのコラムやトラベルサイト向けのエッセイ、秋に創刊予定のデジタルトラベルマガジンの構成&書き下ろし等々、僕の仕事は集中してPCに向かう時間と安定した通信環境さえ確保できればこなせるものばかりなのだが、滞在するホテルOne&Only Royal Mirageは部屋が広くインターネットも問題なく使えるので快適な書斎になる。

おまけに日本との時差が5時間のドバイで昼間に仕事をしていると日本サイドでは夕方から夜の時間となるためメディア関係のビジネスパートナーとfacetimeやSkypeを使ったオンラインミーティングがもっともこなしやすい時間なのだ。

さて、ドバイ初訪問の感想もレポートしておこう。

数年前からドバイに注目していたこともあって、アラビア帆船をイメージした超豪華ホテルの「バージュ・アル・アラブ」やドバイ沖に浮かぶ300以上の人工島からなる世界地図の形をした「World」には興味があったのでその現物を見れた喜びもあるが、何よりも驚かされたのが世界一の高さを誇る超高層ビルの「バージュカリファ」である。

全高828m、軒高636mの160階建ては、それまで世界一だった「台北101」を一気に320メートルも上回ったらしい

「どうして世界1位じゃなきゃいけないのですか?」
「2位じゃだめなのですか?」

などの議論は成熟して国の勢いが下降線をたどっているどこかの国でしか成り立たないものなのだろう。

21世紀に躍進する国家群が未来に向けた発展の象徴として天空へそびえるタワーを競って建築するのは、それを可能とする建築技術と財力やデザイン力を世界にアピールする国家の威信を懸けた事業だからだ。

※ちなみに現在の世界における超高層建築物ベスト10は、ドバイを筆頭に中国4棟、香港2棟、台湾・アメリカ・マレーシアが各1棟となっている。

とにかくドバイは“暑い”だけでなく“熱い”のだ。


ところで、ここに来るにあたっては久しぶりに「SUGO6」アプリの「friends」機能を使うことにした。

「friends」については3月にマカオで世界遺産巡りをした女子大生のNHさんや4月にボルネオ島で寝食を共にしたRM君とSK君との出会いをレポートしてきたがご記憶だろうか?

彼らは皆「ATJ」と呼ばれるPASSPOT社がサポートする学生トラベラー達であったが、「friends」サービスは「SUGO6」で世界一周中の顧客間コミュニケーションも可能となっている。

自分の滞在予定を「SUGO6」内でオープンにすることによって、ちょうど同時期に同じデスティネーションを旅している者同士がメール連絡し合って“友達”になれるというオフ会的な仕組みなのだが、参加者の数が限られる上に辿るルートもまちまちということで、これまでに何度か“周辺を旅しているメンバー”を検索してみたが、会える人はいなかった。

今回ドバイに来て検索したところ、ちょうど明後日7/6にドバイに到着するご夫妻がおられたのでメールしたところ、是非会いましょうということになった。

富裕層の贅沢な旅である「SUGO6」に参加しているのがどんな人たちなのかは非常に興味があるので、あれこれインタビューしたいと考えている
また相手のご主人からは僕が連載しているこのfacebookレポートを毎回楽しみに読んでいるとのありがたいメールをもらっているので出会いに期待を膨らませている。


>> to be continued

※この作品はネット小説として2011年7月4日にアップされたものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?