旅の空

旅をすることが好きです。 その中で、考えたこと、感じたことを、気の向いた時に書こうと思…

旅の空

旅をすることが好きです。 その中で、考えたこと、感じたことを、気の向いた時に書こうと思っています。 20代。社会人。 旅の空:旅先で眺める空、旅にある自分の境遇(現代国語例解辞典 第5版 小学館より引用)

最近の記事

旅で見た忘れられない景色

2023年3月。 エルサレムの城壁から眺めた景色が忘れられない。 このとき、私は3年ぶりの海外旅行として、また社会人になって初めての海外旅行として、イスラエルを1人で訪れていた。 久しぶりの海外、行き先はイスラエル、一人旅。 自ら決めたにも関わらず、成田空港から高揚感とともにいつも以上に不安でいっぱいだった。 テルアビブには夜到着し、翌日エルサレムへ向かう旅程であったが、テルアビブのホテルでは緊張と時差ボケで一睡もできず。珍しく心細さも感じた。そして、翌日はエルサレムへ向

    • 褒め言葉の変化とモラトリアムの終焉

      20歳を過ぎたとき、初めて「歳をとったなあ」と思った。 そう思ったきっかけは、当時住んでいた賃貸マンションに何かの調査で来た作業員の方に 「20歳を過ぎてるんですか。お若くみえますね」 と言われたことだ。 その瞬間はお世辞だろうと適当に受け流したのだが、ふと 「あれ?、見た目が実年齢より若いと褒められたのは初めてだ。これまでは、大人びているというように見た目が実年齢を上回っていると誉められていたのに」 と気がついたのだ。 そして、これは今まで年上の人たちが、「お若く見える」

      • 積乱雲とトイレ

        7月某日。旅行の帰りに飛行機に乗った。 その日は積乱雲のせいでシートベルト着用サインがかなり早くから点灯していた。 そんな中、だんだんとトイレに行きたくなってしまった。一度意識してしまったらもうどうにもならない。トイレにすぐにでも是が非でも駆け込みたいのにどうにもできない状況に陥った。 本当に漏らすかと思ったし、エチケット袋に出してしまおうかと本気で考えた。 ここまで追い込まれたのは初めてだった。 結果的には、脂汗を浮かべながら耐え忍び、着陸して降機する直前にトイレに駆け込

        • 見えない世界

          私は視力が非常に悪い。 多くの人が経験しているであろう穴があいている向きを答えるあの視力検査を裸眼ですると、一番上の大きなものでさえ、ぎりぎり見えるかどうかというレベルである。 0.0⚪︎の世界である。 したがって、メガネやコンタクトをしなければ、ほぼ何にも焦点を合わせられない。裸眼で焦点を合わせられるのはせいぜい5センチ程度だ。 そして、小学校5年生くらいからメガネをかけているから、今では裸眼で「見える」という感覚も忘れてしまった。先日、コンタクトをつけたまま昼寝をして起

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          高所恐怖症

          最近、高いところから街を眺めるのが億劫になった。 なんというか、ぎゅうぎゅうに建物が立ち並び、そこに人々の暮らしがあると思うと、暮らしに付随したさまざまな感情を想像し、気持ち悪さを覚えてしまうのだ。 例えば、私が「今日もしんどかった。もう無理」と思った日があったとしよう。その感情は私だけのものだが、街全体を俯瞰することでそういう思いをしている人が他にもたくさんいるんだろうなと思えてきて、その重みに勝手にダメージを受けてしまう。そんな感じだ。 頭ではそんなことを想像する必要は

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          船旅

          船旅には船旅のおもしろさがある。 先日、数年ぶりに長距離フェリーに乗ってみて、そう感じた。 まず、空気がなんとなくゆったりしている。 船の中ではすることがない。ネット環境も安定しない。意識することといえば、せいぜいレストランや大浴場の営業時間程度だ。 だから、ただベットに横になるとかデッキに出て海風に吹かれるとか、そういう時間の使い方ができる。本当は日常の中でも適宜何もしない時間を作れればいいのだろうが、つい掃除とかご飯を作るとか何かしてしまう。その点、船の中では他にする