都会の実存――映画『SE7EN』について
*この記事は以前のアカウントで公開していたものを、書式を改め、再公開したものです。
連続殺人犯ジョン・ドゥは、自らが選ばれし者たることを僭称し、神に変わり七つの大罪を犯したものに裁きを与えるという大義のもと、街の人々を周到に、陰惨に殺害していく。
とりあえず、彼の言うことをいったん認めるとしよう。彼は、七つの大罪を犯したものを裁く神の使徒であるのだと。
しかし、そうであるとしても、彼の計画は破綻していると言わざるを得ない。ひとまず、彼が5人に裁きを与えたところまで