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「車でお遍路」第34番札所 種間寺(安産の薬師さん)

こんにちは、旅いこかです。

四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、34番目のお寺は、

本尾山もとおざん 朱雀院すざくいん 種間寺たねまじ


33番札所の雪蹊寺から約7.4㎞、車で約15分の場所、

雪蹊寺から郊外を抜け田園風景の中の狭い道を走ると種間寺に到着する。

そこで広い駐車場に入ると、小高い場所に神社と鐘楼が見えてくる。
その麓に種間寺の標識、そして弘法大師が出迎えてくれて石柱門を境内に進むとゆったりとした敷地に堂宇が並ぶ。

では、安産の薬師さん「種間寺」へ参りましょう。

種間寺大師堂、庇が大きく木鼻の龍が迫力満点


ご詠歌

世の中に 蒔ける五穀の 種間寺たねまでら 深き如来にょらいの 大悲だいひなりけり


お参りする前に知っておいた方が良い知識

歴史

  • 用明天皇の頃(585~587年)大阪の四天王寺を建立するため百済(朝鮮)から仏師が渡来 
    その帰途で土佐沖で暴風雨に遭い現在の種間寺近くに避難、海上の安全を祈願して薬師如来像を彫り本尾山山頂に祀ったのが起源

  • 弘仁年間(810~824年)、この地を巡錫中の弘法大師が、堂宇を建立してその薬師如来をご本尊として安置して開基

  • 天暦年間(947~957年)村上天皇藤原信家を勅使にして「種間」の勅額を下賜

  • その後、土佐藩主山内公から広大な田畑や山林の寄贈や堂宇の修復等厚い帰依を受けて栄える

  • 明治時代初期神仏分離令により一度廃寺

  • 明治13年(1880年)、再興して現在に至る

  • 昭和45年(1970年)、土佐湾台風で本堂は損壊するが、後に再建


大師伝説


寺号について

  • 寺号について
    ・・・弘法大師が種間寺を開基する際、唐から持ち帰った五穀(米、麦、粟、きび、豆またはひえ)の種を境内に蒔いたことに由来


ご利益

  • 御本尊の薬師如来
    ・・・大医王仏だいいおうぶつ医王如来いおうにょらいとも呼ばれ、十二誓願じゅうにせいがん現世利益げんせいりえきの仏さま(病気平癒、他)
    種間寺は特に海上の安全

  • 子育観音・・・安産


御本尊・ご真言

御本尊:薬師如来
ご真言:おん ころころ せんだりまとうぎ そわか


見どころ

  • 本堂
    ・・・御本尊に薬師如来像【重要文化財】を祀る 外陣前には種間寺独自の寺紋の打ち出の小槌を持つ「さわり大黒」が鎮座する

  • 観音堂
    ・・・「子育観音」を祀り、周りには底が抜けた柄杓が数多く整然と並べられている
    このお寺では柄杓の底を抜いて二夜三日安産祈祷、お札を添えて妊婦に授け、妊婦はその柄杓を床の間に飾り無事安産すればお寺に奉納するという(底が抜けた柄杓というのは、通りがよい=安産に通ずるという意味だそう)

打ち出の小槌は「抱き稲に種」という種間寺独自の紋
子育観音の観音さま 周りには無事に安産したという底の抜けた柄杓が奉納されている


おまけ情報(備考)

  • 次の35番札所の清瀧寺への道程は、非常に狭い道を上っていくことになる。


写真


次は、第35番札所清瀧寺きよたきじへ参ります。

2022年4月11日投稿
2022年9月22日改訂

合掌

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