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ネパールひとり旅『ネワールの家』

2020年1月 ネパール旅行記 Vol.12

ヒマラヤの麓ポカラから古都パタンへ。
パタンでは『ネワールの家』という名の美しい、しかしもちろん寒い宿にステイ。

ホテルの名前は『newa chen』
ござのいい香りがして、本当に居心地がよさそう。冬でなければーーー無念!
天井が低くて穴蔵感あり。
大工が屋根の梁を高くあげなくたって、ネパールの人たちの存在はとても大きいです。

ネワールとは、130もの民族からなるネパール国において、公用語の基盤となっている言語を持つ民族のこと。
民族が違うとなかなか言葉が通じないと言っていた。ちなみに義務教育の制度はあるが、ほとんど機能していないらしい。

『学校行けってことにはなってるよ、でも、who cares?』
ダルバール広場で声をかけてきた自称ガイドの男子が言っていた。

この扉も超ラブリー。何度も出たり入ったりしたい。

天井の低い通路、梯子のような階段を経てこの部屋に通された時、『ワラルーム!ワララブリールーム!!』と興奮しながらも、全開にされた窓に面食らってしまった。もちろん暖房はなし。ネパールの暖房不在な冬事情にももう慣れてはきた頃ではあったが、窓全開の歓迎を受けるとは…。吹きっさらしじゃないか。

鳥が遊びにきています。

窓は小さな美しい中庭に面していて、遊びに来ている鳥たちの可愛らしい声が響き渡っている。そんな風情を味わいつつ、窓辺の長椅子に寝そべって読書なぞしたらたまらんだろうなとは思うんだけど、それはもちろん冬以外での話。
悲しいかな、オイラは記念写真を撮るだけ撮って、すぐに窓を閉めた。
全部閉めた。
しかし、どの窓もピタッと閉まらない。

まあいいさ。寝袋ならある。綿入りのシャカシャカパンツもある。
湯たんぽも借りられる…シャワーは浴びない!

あの東屋みたいなのとかさ、寒くなかったら絶対読書ポイントでしょう。

アタイは窓を閉めると、早々に外にでる。
部屋は冷え切っていてどうにも暖めようがない。ならば、己の身体を温めるのだ。
歩くしかない。

ステキーーー
宿の入り口も低い

散策中に立ち寄ったお茶屋さんで素敵な出会いがあり、晩ご飯をご馳走になって夜遅くに帰宅。

session22のpodcastを聴きつつ、スタッフにお借りした湯たんぽを抱いて床に入る。もちろん寝袋も利用。

ラジオには北丸雄二さんが出演していて、南部さんが『LGBTヒストリーブック』の一節を朗読をしていた。
なんと心地よい語り。
ネワールの家で、湯たんぽを抱え体を硬直させながらも、気分はすっかりサンフランシスコ。
ゲイパレードで力強くマーチングしている自分を想像しながら眠りに落ちる。

美しいダイニングで、朝日を背に朝食をいただく。
いろいろちゃんと味わいたかったけど、座っているのも限界だった。
半径50cm内で効率よく体を温められる方法を模索する。縄跳びかな。
誰かときたら寒さも紛れるのだろうか。恋をしてれば暖かいんだろうか。
いや、縄跳びだな。

翌朝、ここでは、朝食も、窓全開の美しいダイニングでお給仕される。またタメル地区に戻るので、ここは1泊だけでチェックアウト。

フルーツももちろん美味しいんだけど、ここはオートミール粥が何よりありがたかった。

ネワールの家、冬以外に再訪したい。


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