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これからお子様に英語を習わせたい人たちへ

私は小学校に進学すると同時に、某英会話スクールに入会「させられ」ました。そして気づけば今年で30年、このCandyという名前とともに英語と付き合っています。
申し遅れました。私はCandy。通りすがりのバイリンガルです。何の因果か、この2年間は外国船の船乗りとして日本及び東南アジアを周遊する生活を送っていました。

コロナのせいでいろいろ迷惑してます。
割とマジで。

それはまた別の機会としまして、今回私が筆を取ったのは、これからお子様に「英会話を習わせてあげたい」または「英会話を始めたい」と思っている人たちへ、参考になるならと思ったからです。
今はこのコロナ禍なので、海外についてなどは考えにくいとは思いますし、日本国内ではなかなか英語を日常的に使うことはないので身近には感じづらいですが、英会話ありきでの世界になりつつあるのかなぁというのが実情です。
ですが、いざ始めるとなれば、どこから始めれば良いのかな??と悩みませんか??
そんな悩みに寄り添えればな…と思って、このnoteを綴らせていただきます。

私がバイリンガルになった経緯

冒頭でも触れましたが、私は小学校入学と同時に、母に某大手英会話スクールに突っ込まれました。
ですので、私自身がバイリンガルになろうとおもったわけではなく、モチベーションとしては低かったのではないかと思います。
何のことやらサッパリわからないままに初日を迎え、小学生の時は毎週水・土と通いその後は週一で、気づけば17年お世話になりました。その後も短い間でしたが、スタッフとして働いたりしていましたよ、その英会話スクールは。
嫌いになって辞めたわけではないし、今でも大好きです。

…とまぁ、17年も続けたら、そりゃそれなりにはできるようになります。笑
ただ何かと苦労はしました。今でもしています。
何故なら努力家じゃないんで、ノリと勢いでしか英語を使えないのです。圧倒的な語彙不足。それに、日常的に英語を使っていても、スコアに反映されておりません。
まだまだ、てんでダメですね。

ただしそれを言っていいのは自分だけだと思っています。

これは、特にこれからお子様に英会話を習わせてあげたいとお考えの親御さんに強く申し上げたいと思います。後ほど詳しくお伝えします。

そんなこんなで、学生時代を通して英会話に触れる生活を送っておりましたが、「英語を使う」ということはどういうことなのかハッキリ理解できたのは、19歳の時にした英国への短期留学がきっかけでした。
それまでも、外国人とは意思疎通したりしていましたから、できなかったわけではないと思います。が、渡英した時をきっかけに、今まで貯め込んだ知識とそれを実際に使ってみるという動作の歯車が噛み合い、回り始めたのです。

よく他言語話者にはこんな質問がされます。
どうすればそんなに早く訳せるの??
それに対して、私達はこう答えます。
訳してないよ。英語は英語で理解してる。
そして不可解な顔をされるのです。笑

しかし、この感覚を持てた時、人はバイリンガルやマルチリンガルへと変わっていくのではないかと思います。

いつ始めれば良い??

私が英会話スクールに勤めていた時に、一番よく聞かれたのはこの質問でした。そりゃそうですよね。ましてご自身で英語を使うことなどない方が多いですから、早ければ早いほどいいのかな??と思われるのもわかります。

ただ、事実として私の勤めていたスクールは、1.5歳からのコースを設けていますが「早く始めないと英語は身につかない!!」というわけではないとは思います。
実際私は簡単な会話ならスペイン語も理解できますが、習ったのは30歳を過ぎてからですし、現在はヒンディー語を鋭意学習中です。
語学はいつから始めても身につきます。
始めたくなった時が始め時なんです。

お子様に習わせてあげたいという場合は、何を主目的とされるかがポイントなのではないかと思います。

外国人にも物怖じしないようにしたいからであれば早めに始めて、外国人の先生に触れ合いながら見た目や性別などは関係なく、みんな同じ人間なのだということを、肌感覚で理解し、目や耳で英語に触れる機会を増やしてあげればいいのかなぁと思います。

ただ、中高の文法や語彙熟語などのややこしい解説が入ってくるとパニックを起こす可能性もあります。リスニングはパーフェクトなのに、穴あき問題や並べ替えになると途端に弱くなるのはこのタイプ。
今まで普通に慣れ親しんできた事柄に、理由がつく意味がわからない、理解できないのです。
耳から入ってくる文章の意味は理解できるのに、テストの点数がイマイチで自己嫌悪しがち、英語嫌いになりがち。
それはだぁれ??いぇす、私。

英語の成績で不自由しないようにしたいのであれば、小学生くらいから始めて文法や読解を中心とした学習をさせてあげればいいと思います。テクニカルな部分を軸に、問題をドンドン解けるようになるのは、クイズのようで楽しいのではないかと思います。

デメリットとしては、英語は科目としてしか興味がわかず、「英語を楽しむ」という意味が理解できないことがあります。これは受験英語しかしてこなかった方と同じです。
英語はそれを実際に使って初めて、ツールとして役立ち始めます。しかし、実際に耳で触れ口に出す機会を作ってあげなければ、なかなか実感がわきづらい、イメージしづらいのではないでしょうか??

双方メリット・デメリットを申し上げましたが、デメリットに関してはご自宅での環境を整えてあげることで、限りなくゼロに近づけることは可能だと思います。

英会話クライシスに陥らない対策

早くから英語に触れ、それなりに理解ができていても、改めて文法に則ったレッスンが始まると、途端に意味がわからなくなり、英語が嫌いになることがあります。
私はそれを英会話クライシスと呼んでいます。
会話するのには困らないし、コミュニケーション系の授業では誰より優秀であるのに、必修の英語単元ではそれを活かせないジレンマによって起こります。
長く英会話に関わっているからこそ、好きでありたいのに、理解ができない。あんなに楽しかったはずの英語が全く面白さを感じない…お子様はきっと困惑するでしょう。そして保護者もショックを受けると思います。

何より私がそうでしたので、双方の心中は察して余りあります。笑

保護者の方々は「いったい何故??」と思われるでしょうが、それはお子様が一番知りたいと思っているコトなので、触れないであげていただきたい!!
前述したように、文法となると何故か混乱してしまうコトは、お子様にはよくあることです。自分では意識せず使いこなしていても、その文法を使っているという認識が追いついていないからです。
認識できる時期に関しては、個人差がありますのでこうすれば気づける!!といったものではない部分が大きいですが、やはりご本人が学ぶことを放棄してしまうと台無しです。
なので「どうしてできないの??」と尋ねるのではなく、「今までも会話してる時は使いこなせてるよ??一回口に出して読んでみたら??大丈夫、必ずわかるようになるよ」と助け舟を出してあげてもらいたいです。

ただし、語彙や熟語に関しては、やはり努力が必要な部分になってきますので、普段から言い回しなどで使えるようにするなど、繰り返して学ぶ根気が必要です。

もしできるようなら、トイレの壁などに表やポスターを貼って意識付けをしたり、お子様が小さければ一緒にポスターを手作りしてみたりすると楽しく、また長く定着するのではないでしょうか??

また、小さい時から英語に触れていたとしても、いざ実戦で使うとなれば、全身の毛穴から汗が噴き出すほど緊張するものです。
私は小学校三年生の時に、とある日米交流イベントで「ジュース幾らか聞いて??」と母に言われたものの、緊張のあまりHow much is this? が出てこなかったというエピソードがあります。
いまだに母はショックだったと言いますが実戦デビュー、しかも普段日本語しか喋っていないのに、心の準備すら整っていないままにいきなり千尋の谷に突き落としては、お子様のトラウマになりかねません。
いきなり背中を押す前に「なんて言うんだったかな??ちょっと練習してみよっか!!」と、口慣れさせてあげてから、実戦に移してあげましょう。
特にこの実戦に関しては、ペーパーで学習してきたお子様にとっては鬼門の一つです。
普段あまり口にしていない言葉を発するのは、お子様にとっては恥ずかしく感じられ、会話中心に学んできたお子様よりもハードルが高くなることは想像に難くありません。ですので普段から口に出して練習しておくことはとても大切なのです。


この最初の一歩の感動は、間違いなくお子様の人生に大きなものを残すに違いありません。
うまくデビューが出来たら、いっぱい褒めてあげてください。たとえ上手くいかなかったとしても、よく頑張ったねというフォローもしてあげてくださいね。
そりゃもう、想像を絶するほど緊張したと思うので…。

人は皆、トライ&エラーの繰り返しで大きくなります。そして、生まれて初めて使った他言語が、話しかけた人に通じた時の感動は一生物です。
ちなみに私が初めて実戦で使った英語はHow muchでしたが、初めて実戦で使ったスペイン語は¿Sois españoles? 貴方達はスペイン人ですか??でした。すごく良い表情でSiiiiii!!!!!!と答えてくれた素晴らしい思い出です。

語学学習は世界に拡がりをもたらす

いかがでしたでしょうか。
思うままに書き連ねてまいりましたが、皆様の心に少しでも彩りが添えられれば本望です。

私自身は、英会話に長年親しみ、学生時代には英会話クライシスに陥り絶望し、それが故に英語を活かした仕事に就く野望など、これっぽっちも抱きませんでした。
日本に来た外国人観光客に、迷いなく日本を案内できるくらいでいいわ…そのくらいです。

そんな私に、英会話を習わせた張本人・母は「あんなにお金をかけたのに…」と、遠い目をしておりました。←こんなこと、思っても絶対に言ってはいけません。

ところがどっこい、アラフォーの足音が聞こえてきた頃、たまたま見つけた求人記事によって、フラフラと私は面接会場に赴き
「よし、どうする!?やる!?」
と言う問いかけに「Σや、やる!!」と答えた私は、今や外国企業の外国船で働き、様々な国の人たちが友達になり、外国人の婚約者ができました。笑
一番ビックリしてるのは、この私ですとも!!

今はこのコロナの影響で、たくさんの友人も自国で過ごしていますし、私の婚約者もまた海の向こうです。
ただ、毎日の電話のやり取りを通して気がつくのは、英語をはじめとした言語というものは、コミュニケーションを取るための手段に過ぎないものなのだ、ということです。
そしてそれは、実際に使ってみることで、さらに深まっていく。
そう。要は使い慣れることが大切なのです。
初めてノコギリを使ったときは、ガタガタと歪みが出ても、何度も繰り返していくうちにまっすぐ引けるようになるのと同じです。
始めはたどたどしい歩みでも、数をこなせば、長く続ければ、そこには必ず道ができるものです。

今からお子様に英語に触れさせてあげたいな…と思っている保護者の方々、是非触れさせてあげてください!!
それがお子様の人生にどういった影響を及ぼすのかは今の段階ではわかりません。ですが、こういった形で花開くこともあるものなのです。
特に日本は、四方を海で囲まれている島国ですし国土も小さいので、英語を使う機会には恵まれにくいもの。英語を使わずとも最高の教育を受け、暮らしていけるのは、幸せでもありますが、世界を身近に感じにくい環境でもあるのです。
ですが、少しでも英語が使えたら…??
その瞬間、目の前の扉が開き、違う世界を感じられることでしょう。


英語は、その扉を開くための鍵なのです。


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