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【私と旅 #2】花田和奈(かずな)

「私と旅」シリーズ第二弾。今回は、POOLO一期生の仲間、花田和奈さんに話を聞いてみた。

和奈は、フリーランスのフォトグラファー。撮影はもちろん、カメラマンとしてのノウハウを教える講師としても活躍。また、“旅先をオフィスに”をテーマにフリーランス3人組で活動する「TAFICA(タフィカ)」を運営。最近、活動拠点を関西に移したばかり。

仕事に対しても、生き方に対しても、しっかりと軸を持っている和奈。話を聞けば聞くほど、魅力に惹きこまれてしまう旅好きオトナ女子。

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1. 旅との出会い

幼少期に家族に連れられてハワイに行ったのが和奈の初海外。高校卒業時には、友人とヨーロッパ旅行へ。ドイツやフランスを巡ったらしい。

旅のスタイルとしては、長めに滞在することが好き。昨年、2019年は、ミャンマーオーストラリアにそれぞれ2週間ほど旅に行ってた。

これだけ聞いて、やっぱり昔から旅が好きだったんだなと想像してた。

 …ところが、海外の魅力に気づいたのは意外にも最近とのこと。

両親がグローバル思考で幼少期から海外の話を聞いていたという和奈。両親の話を聞けば聞くほど、海外の魅力以上に、苦労話が強く印象に残っていた。今、日本で充分幸せなのに、わざわざ苦労しに海外に行くということに気が進まなかったらしい。

社会人として一段落ついたタイミング、2018年にフィリピン セブ島に留学に行ったことがきっかけで、旅に対してポジティブに考えるようになった。

一ヶ月のセブ島生活で、一番の思い出は、全て英語で写真教室を開いたこと。先生や、いろんな国から来ている生徒、30〜40人くらいに向けて、スマホで写真を撮る方法をレクチャー。当初、日本から来ている留学生仲間に、留学の思い出を素敵に残す方法を、日本語で教える予定つもりだったけど、流れで英語でやることに。

毎日、授業後、英語の勉強が終わってから、夜遅くまでスライドや原稿を準備。日本語でさえ教えるのが難しい実技を、英語で教えるのは想像以上に難かしく、突発的な質問に答えるのも大変だったけど、すごく楽しかった。それが留学に行った成果として、成功体験になり、自信に繋がったと話してくれた。

セブでの写真

暮らすように旅をすることで、帰る場所が増える感覚。知っている場所が増えると、世界がちょっとだけ近くなって、ニュースも身近に感じれるようになる。そんな旅の魅力に惹き込まれ始めた。


2. 旅と仕事

クリエイティブな仕事だからこそ、旅が仕事にいい影響を与えてそうだなと思って聞いてみた。

「旅が仕事に与える威力は絶大。」

旅することで五感が広がる。青い海の色にも敏感になるし、嗅いだことの匂い、見たことのない景色に目が覚めたような感じがする。」

 帰国した後も、ある程度は五感が広がった状態が続いているから、身の回りの身近な変化に気付きやすくなるという。こんなところに、こんなヒントがあったんだって、気づきのチャンスが増えると教えてくれた。

五感が広がる感じ

きっと、この考え方って、クリエイティブな仕事じゃなくても、どんな人でも味わえる旅の良さだなと、和奈の言葉を聞いて納得。


3.フリーランスになるまで

旅と仕事を両立するために、フリーランスって一つの選択肢。和奈がフリーランスになった経緯について話してもらった。

関西の大学を卒業後、会社に所属し、撮影アシスタントとして勤務。学ぶことは多かったけど、体力的にも厳しかったこともあって、1年あまりで体調を崩してしまう。半年ほど仕事を休んだ後、新しい会社でカメラマンとして、アパレル、ウェディング、不動産などいろんなジャンルの仕事をするように。

仕事が一区切りついて、次のキャリアを考え始めた頃、セブ島の留学募集に出会った。仕事でアウトプットばかりしていたから、そろそろ自分のためにインプットも必要だと思ったこともあり、会社を辞めて留学へ。その後、フリーランスに転身。

セブ島に行って、休む時間も大切だと実感。時間の使い方を考えさせられたという。

「フリーランスになりたかったというよりは、会社に所属していることに100%安心できなくなってきたのと、自分のやりたいことと仕事のバランスを考えた時に、身動きが取りやすい方法として、現状はフリーランスがベストだったから。」

フリーランスになるまでの話や、フリーランスとしてどう仕事をしていくかはTAFICAのラジオでも↓

会社に所属して働いていた時は、Lovegraphのカメラマンとしても活動していたり、ほとんど休みなく働いていたそう。

フリーランスになった今は、一般の会社勤めと同じくらい休めているとのこと。仕事を少し持って、長期で海外に旅に出れるのもフリーランスの醍醐味。仕事を持って行くとしたら、旅を楽しむのと仕事と7:3くらいの割合が多いそう。

“旅先をオフィス”にする時の絶対条件は、WiFi。カフェなどの環境が整っている国を選ぶとのこと。

いい感じのカフェ

(↑写真:ミャンマー ヤンゴン の カフェ)

旅先オフィスのオススメはTAFICAでも紹介しているから必見!


4.旅と写真

旅先では、自分の心が動かされた場面を逐一切り取るから、なかなか目的地にたどり着かない。「フォトグラファーと旅をするときには、時間に余裕を持って(笑)」とのこと。

自分の感覚で旅を楽しんで撮りながら、仕事やTAFICAで素材として使えるような見せ方を意識した写真も撮る。同じ場所や同じもので、撮り方を変えて何度もシャッターを切る。

旅先では、最低でも1日100〜300枚は写真を撮ってるという。例えば、2週間のミャンマー旅で撮った写真はなんと3000枚以上。

旅先の写真は、訪れた国で感じた色を表現しているというのも興味深い。ミャンマーのカラッと感や、バリの湿度感など。

ミャンマーのカラッと感

(↑写真:ミャンマー)

バリの市場の湿度感

(↑写真:バリ)

和奈の写真を見ながら、旅気分を味わった私たち。また、行ってみたい国が増えて、旅が恋しくなってしまう…。

 

5.これからの私と旅

フォトグラファーというスキルを武器に、まさに“旅先をオフィスに”を実現している和奈。苦手な季節の頃には、日本を離れて海外に行き、自分の体調を整えるという選択肢も知り、旅がライフスタイルの一つになっているという。

旅にでる良さとして、「新しい発見をして、自分を作り変えていくことで、次の人に渡すバトンが増える」とも語ってくれた。

今まで自分が周りから助けてもらったり、支えてもらったりして、受け取ったバトンの分、次の人たちに返していきたい。“次の人たちのために生きてる係”という人生の軸をしっかりと決めているからこそ、その時々で取捨選択をしてベストな生き方を柔軟に選択できているのだろうなと感じた。

「これからは、エコツーリズムなど、地球に目を向けるような旅に興味ある。SDGsなど社会課題を身近に感じられるような旅もしてみたい。TAFICAとしては、ライフステージが変化しても旅と仕事を両立できる仲間を増やしたい。」と、これからやりたいことも溢れてくる。

何歳まで旅がしたいかという問いに、「身体がもう無理っていうまで旅をしたい。」と即答。同じ場所でもライフステージによって楽しみ方が違うと思うから、各ライフステージでしかできない旅を楽しんでいきたいとのこと。

最後なんかいい感じの

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取材を終えて…しっかりと言語化された和奈の考えに、何度も旅の魅力を再発見した気分。

旅の仕方も、旅と仕事のバランスの取り方も参考になったし、何よりワクワクが止まらなかった。こういう仲間の輪を広げていけたら素敵だなと改めて実感させてもらえる時間だった。

Thank you 和奈。

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花田和奈(かずな)


“旅先をオフィスに” TAFICA(タフィカ)


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取材:みなみかなこ

執筆:みなみ