奈良県今井町~全国最大約500棟の重要伝統的建造物
日本には「旧市街」がない?
ヨーロッパなどではどこの都市に行ってもビルが立ち並ぶ新市街とは分けられて、「旧市街」というものが残っていて中世の町並みがよく残されています。その感覚で、訪日外国人旅行者が「京都の旧市街はどこにあるんだ?」などと聞かれたりしますが、日本の場合、残念ながら欧州のスケールで町並みを保存しているところは多くありません。
「旧市街を見たい」と言われて、堂々と紹介できるのが今の奈良県橿原市に室町時代の16世紀半ばに一向宗の寺内町として建設された今井町です。古い町並みというと、京都、金沢、高山、萩などの名前があがりますが、なかなかこの今井町ほどのスケールで江戸時代以前の町並みがよくまとまって残っている場所を見たことがありません。
中山道の宿場町などもよく保存されていますが、宿場町の場合は通常は街道沿いに線で形成されていますが、今井町や大阪の富田林などの寺内町は面で残っているので宿場町とは違った趣があります。
高密度、広範に保存された今井町の町並み
今井町は東西約600m、南北約310mという当時のスケールをほぼそのまま残していて、全建物戸数約760戸のうち、約500軒の伝統的建造物が存在しているというので驚きです。もちろんこれは地区内の数としては日本一だそうです。
今井町の歴史などについては以下の記事がよく書かれていますのでご参照ください。
奈良県橿原市今井町へのアクセス
大阪方面からは近鉄の大和八木駅か八木西口駅下車でだいたい徒歩も含めて1時間10分くらい、京都方面からも近鉄で1時間15分くらいとさほど行きにくい場所でもありません。JR奈良駅からですと50分程度なので、奈良市内の観光から少し足を延ばして訪問というのもよいかもしれません。
今井町の町並み写真
今井町の歴史を詳しく解説する資料館、今井まちなみ交流センターです。1903年に教育博物館として建設され、1929年から今井町役場として使用されていました。今井町に到着したらまずはここを目指すのがよいでしょう。
以下、町並み写真を掲載します♪
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