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体感 差別 不安 その3

文字数:2585字
この記事の「会社の同僚としてのふたり」は2,3日したら削除もしくは長期未公開に変更します。こちらの都合です。

まえがき


上記の表紙画像は、New YorkのCristophe Park(クリストファー公園)にあるとても有名なものだです。私自身はあまり詳しくない。New Yorkのストリートアート を撮るという一日を計画したことがある。これは「New York見聞記 6」でその時に撮った画像を全てではないがたくさん載せている。その中にこのクリストファー・パークの画像も入れている。また「差別をする」の表紙画像に同じものを用いている。
 一日中歩き回ってくたくたになった記憶が残っている。この一日はいつもと違ってワクワク感がたまらなかった。
 
 ところで、私がこの公園と関係ありそうな体験と言えば・・・もちろん間接的なものだが・・・昔担任した生徒のことだ。
 彼女はある運動部に所属していて、毎日のように部活に頑張っていた。背はそんなに大きくないからハンディーがあったに違いない。
 当時のころだから(当時といいっても、個人情報保護の観点から、時を特定しないことにする)、卒業後は遠くの都会に就職していった。同じ部活で汗を流しあった仲の良い友人と同じ会社に勤めることになったのだ。会社の社宅で、(会社の計らいもあって)二人は同じ部屋で過ごすことができたのだ。お互いの親たちは、あの人と同じ会社で同じ部屋でよかった、と安心ししていたに違いない。

 まえがきなのに、すでに本論に入りかけている。

1. 会社の同僚としてのふたり

すみません。原稿を削除しました。偶然担任だった卒業生の方の住所が分かりましたが、許可を申し出る勇気がありませんでした。40年ぶり超の再会でした。今もきっと忘れていないと思うので、話すことができませんでした。


2. 初めての男性同士の恋愛映画

 私が初めて見た映画に衝撃を受けた。
 どこかの記事で留学中の映画鑑賞の話を書いたことがあるが、この時もタイトルなど気にしないでキャンパスの近くの映画館で99セント支払った。観客はほぼ大学生ばかりで、時には家族連れや大人も鑑賞に来ていた。
 あまり期待しないままみるのがいつものことだった。しかし、始まってしばらくすると何となく違和感を感じ始めた。
 というのも、登場人物が圧倒的に男性が多かったのだ。大学生はどれくらいがその映画のことを知って見に来たのか不明だが、デート気分で来ている学生たちが大勢いたと思う。
 主人公の男性が、もう一人の男性とカップルになるまでの、なってからの、流れが映し出されていた。
 途中まで、私はそんな話とは全く思いもしないで、話の進展にしたがって、だんだん居心地が悪くなっていくのを感じたことを覚えている。そして、ふと同級生との問題を提起した卒業生のことを思い出したのだ。
 この映画の話をもっとしっかりと記憶にとどめておくべきだったかもしれない。ただ、私の中に初めてLGBTの問題を突き付けられた時間だった。
 それというのも、留学先の大学では掲示板に「ゲイの集会に興味のある人はどこそこに集まってください」というようなものをしばしば目にしていたからだ。同室のルームメートと行ってみようかと、冷やかし半分で話したことがある。実際に行こうということになって、その会場付近まで行ったことがある。
 一人では行くことができなかったからだ。
 会場に近くなるにつれて、薄暮の時間帯のその辺りは三々五々集まってくる男性カップル、女性カップルの姿が目に入ってくるのだ。私たち二人は彼らの目が何となく違和感で包み込まれてしまうのだ。話しかけられて戸惑ってしまって、ついに会場のごく近くで断念することになった。同じキャンパスにいるわけなので、いつ話しかけれれるかわからないという不安が好奇心に勝ったのだ。
 帰りは逃げるようにして帰ったことを今でも思い出すことがある。

 内容はともかくとして、LGBT法案が可決するという時代に入るなどその時には考えることもできなかった。少なくとも日本ではそんなことは起こらないと思ったりもしたのだ。
 しかし帰国してからTVで活躍するLGBTの方々を見る機会が増えるにしたがって、やはり卒業生のことが思い出されるのだ。私が担任した例の卒業生のことよりも、むしろ強く思い至るのは、同じ就職をして同室になったもう一人の卒業生のことだ。彼女がどんなに苦しんだのか、と思うとき、私は複雑な気持ちでいるのだ。もし今の時代だったら、まだ自分の存在が肯定的に過ごせたかもしれないからだ。その卒業生とは、卒業してからは一度も会ったこともないし、話したこともない。

 もっと書くことがあった気がしていたが、いろいろ別なことを書いているうちに思い出せず、残念ながら一応「完」とすることにした。思い出せば「その4」として記事を追加することと思う。

   完


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