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テーマパークで食肉加工⁈伝説のハンター・古門正文さんに教わる美味しいジビエの食べ方
こんにちは。TABETAI編集部のまゆです。
今回は、友人が地元を盛り上げたい!ということで視察として広島県の安芸高田市を訪れてきました。
安芸高田市でお話をうかがっていると何度も耳にする気になる言葉が。
地元で「伝説のハンター」と呼ばれている猟師がいるとのこと。
しかもその方はテーマパーク跡地で食肉加工場の工場長をしているらしい……。
気になりすぎる……。
そんな「伝説のハンター」の古門正文さんに美味しいジビエの食べ方をうかがってきました。
<書き手:まゆ>
〈登場人物紹介〉
古門正文さん
1952年生まれで狩猟歴は44年。(2023年現在)
広島県安芸高田市では「伝説のハンター」と呼ばれている。
安芸高田市役所や農業公社を経て、10年前にテーマパーク跡地の食肉加工場の工場長に。
自分で山に入って鹿や猪を捕り、農業公社時代に取った調理師免許の知識を活かしていい肉を見分け丁寧な加工処理をする2刀流。
まるでジビエ界の大谷翔平のよう……!
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なぜテーマパークの跡地で食肉加工⁈気になる施設の中身は?
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古門さんの元を訪れてみると、想像していたよりもとても可愛らしい建物が。
こちらの加工場は、なんと元々テーマパークとして使われていた場所!
敷地は広く、昔のマップが残っていたり、テーマパークの名残がたくさん感じられました。
テーマパークの跡地を食肉加工場として改装し、10年目の現在も食肉加工場として使われているそうです。
また中に入っていくとなんだか見覚えのある箱が……。
なんでここにこれがあるんですか!?
「入り口を通るときによく頭をぶつけちゃうんです。
頭を守るために……(笑)」
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「どうしてここの加工場に来ようと思ったのですか?」
「仕事を退職して65歳で仕事を退職して遊んどったんよ。
そしたら”古門が包丁持てるけん”ゆうて。ここの人に引っ張ってきてもらった。
今は7年目くらいかな。ここができてから2、3年目の時に来た感じだね」
スタッフ全員が猟師かつ調理師免許も持っているため、どのようにカットしたら料理人が使いやすいかがわかるそう!
使いやすく丁寧にカットをした後は、細かく袋分けし真空にした後冷凍保存をしています。
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袋に書かれている、この数字はなんですか?
「1番上が捌いた日、その下の”518A”は撃った日と順番(1番からA,Bとつけていくそう)。そしてその下が部位です。メ=メス、オ=オス、R=ロース、M=モモなので、これはメスのロース。そして隣の”330”はグラムになっています。
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出荷をするときには、いつのどの部分なのかがわかるようにシールを貼って出荷しています」
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さらに奥へ進むと加工場が!
鹿や猪は1時間以内にここへ運ばれてきて加工をします。加工をする前にどのようにして捕獲したかを確認するんです。
捕獲方法も確認するのですか?
「そう。うまく頭を撃ててると食肉として使えるけど、内臓を打たれていたりすると食肉としては使えないんよ。
後は撃たれる前に暴れていると、興奮状態でストレスがかかったり体温が上がって肉質も悪くなってしまうんだよね」
なんと運ばれてくる肉の1/3程度しか食肉には使えないそう。
運んでくる際にはこちらの書類もしっかりと記入してもらうそうです。
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狩猟者の健康状態から、狩猟方法まで。すごい……。
猟師と調理師の二刀流
趣味で狩猟を始めたという古門さん。
なぜ狩猟をはじめたのかについてうかがってみました。
「うちも家が農家やってんでね、やっぱし田んぼ荒らされるから「じゃあ、捕ってみようか」ゆうてやってみたんよ。
そしたら仲間が「あんた初めてじゃけここまってみろ、猪がくるけ」ってね。
撃ってみたら“猟欲”がつくんよね。あーまた打ちたいねみたいな感じで」
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今何か困っていることはありますか?
「今ねこの時期は猟師の人が大抵農業しよってんですよ。
だから見てまわれんけん、罠をかけてないんよ。
だから今は鹿がそんなに入らんのよ」
鹿がいるかいないか、じゃないんですね!
「鹿は物凄いおる!」
古門さんに会いに行く道中でも鹿に出逢ったりと、鹿の数はなんと人口よりも多いとか!?
時期によって鹿の取れる数に偏りがあるということを、課題に感じているそうです。
鹿の数に対して猟師の数が少ないことで、安定した流通も難しいとのこと。
狩猟のスキルを持った人や若い世代の新しい猟師も増えていくことが、これからのニホンジカの普及に繋がっていくのだと実感しました。
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そして、調理師免許も持っているという古門さん。
「元々調理師免許は持っていたのですか?」
「元々は包丁も触ったことなかった、昔は。
なんかやっぱし、こうなんかで勉強しとかなあかんって思って、独学で勉強したんだ」
農協時代に色々な免許を取らせてもらった中でも、特に調理の奥深さに惚れたそうで、
「やっぱり調理がね、深いんよねえ!」
と語る古門さん。
美味しい鹿肉の食べ方を教わってみました!
おすすめの鹿肉の食べ方!
「年にいっぺんみんなで寄って猪鍋を食べさせるんよ、毎年!
猪鍋作れば今度は握り作ったり、カルパッチョ作っちゃったりね。
低温調理もあんまり火が入らないようにね。
バッときつい火で焼いたり。それで構わん!」
鹿や猪を食べたことがなかったので、火をしっかり通して食べるイメージがあったのですが、火を通しすぎずに食べるのがおすすめとのこと!
※商品の鮮度などに左右されますので、ご購入の商品の案内に従ってお召し上がりください。
鹿肉や猪肉が初めての人はどんな料理がおすすめですか?
やっぱり食べやすいのはカルパッチョがおすすめかな。
カルパッチョなら魚でも、肉でもやりよるけね。
レアみたいな感じで!
生姜で炊いても美味しいね。カレー作っても美味しかったよ。
あとはまきすで巻いてね、エゴ巻きみたいに。
東京のきのくにやの方でね、甘辛く炊いてまきす巻いたら美味しかったって聞いて、こりゃいいね思ってね!
※生食で調理をする際には、仕入れ先などに確認してください
いつか加工品も作りたい!
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猟をしたり食肉加工もしている古門さんにこれからやってみたいことや夢について聞いてみると……。
「加工品とか作ってみたいよね!」
ジャーキとかも美味しそうですね!
「うん。でも僕らにはそういう技術がないからね、まだね」
ジビエを日本全国にさらに広めるためにも、加工品を作ってみたいと語る古門さん。
どこかにお願いして加工品をだすのかと思いきや……。
「でも、それじゃあ面白くないからここでやりたい」
と料理人として最初から最後まで自分達の手で作りたいという思いや、ニホンジカのおいしさや魅力をさらに伝えていきたいという、強い思いがとても伝わってきました。
是非、こだわりのジビエを食べてみてくださいね!
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○安芸高田市食肉処理加工場
HP:http://premium-deer.jp/
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